カンガルーカップ2010
ITF Women's Circuit $50K / Kangaroo Cup 2009
本戦5日目 2010/5/1(土)
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今年もカンガルーカップに行ってきました。
会場は例年通り、岐阜メモリアルセンター内の長良川テニスプラザですが、今年から大きく変わったことがあります。
会場内の全てのコートが、オムニからハードコートになりました。
これは素晴らしい!
色々なタイミングや様々なプッシュが重なって、大英断になったんでしょうね。
オムニは滑ったり滑らなかったりで危ないし、プロがテニスをするコートではないと思います。
トップスピンの強打が全盛の今、それが有効に働きにくいコートは、たとえアマチュアでもプレイしにくいと感じる人が多いんじゃないかな。
自分でプレイする時もオムニが大嫌いだから、こんなこと書いてるのかもしれないけどね。
大会前にエントリーリストを見ると、最高位が150位ぐらいでした。(記憶があやふや・・・。)
例年以上にハイランクの選手が少ないです。
オムニコートのままだったら、たぶん今年は行かなったかもしれません。
まー、愛ちゃん、伊達ック、タミーなどのサプライズに慣れてしまったのかもしれませんが・・・(笑)
QFの顔ぶれを見ると、見たことない海外の選手が勝ち上がってくる可能性がありました。
日本人選手には残念でしたが、その通りの結果になり、全て外国人選手のSFとなりました。
これは未見の、そして未来の強豪を見るチャンスかもしれません。
急いでホテルを予約して、週末の2日間だけ見に行くことにしました。
行きの新幹線は、ゴルデンウィークということもあり、めちゃくちゃ混んでました。
指定席は空席なし(だったと思う)、自由席も入り口に大行列。
何本か待とうとも思いましたが、かなり待つことになるみたいなので、席に座るのは諦めました。
デッキは人が通るのが大変なほど立ってる客で一杯で、車内にも立ってる人がいる状態です。
ここまで混んでるのはちょっと記憶に無いなー。
まー、今まではたまたま、そんなに混まない日に乗ってたんだろうね、きっと。
テレビとかで、年末年始やGWの大混雑は恒例行事のようにやってるし。
新幹線を待たなかったおかげで、会場には試合開始時刻(11時)とほとんど変わらずに着くことが出来ました。
さて、試合に行きましょう。
◆8-Karolina PLISKOVA (CZE) def. Kristyna PLISKOVA (CZE) 6-4 6-2
01
本日の第1試合です。
2人とも初めて見ました。
2人は姉妹、それも双子とのこと。
(どちらが姉でどちらが妹かは不明・・・。)
見始めた時は、外見も含めて、やはり似てると思いました。
利き手が左右違いますが、長身でストローク主体なところとか、攻守をうまく使い分けてプレイするところとか。
でも見てるうちに、少しづつスタイルの違いが分かってきました。
右利きのカロリーナはサーブが強烈です。
それと、強打するときでも、クリスティーナに比べればスピンボールが主体です。
スピンと言っても、下から持ち上げるんじゃなくて上から叩く感じですが。
サウスポーのクリスティナは、どちらか言えばカウンターショットでの攻めが主体のようでした。
強打されたショットを早いタイミングで打ち返した時は、ウィナーになるポイントがありました。
カロリーナよりも非力に見えたので、よりカウンターパンチャーに見えたのかもしれません。
そんな感じで細かいところに違いは有れど、両者とも、スピードあるショットと、逃げのスライス等の緩くても深いボールを使いながらラリーを組み立ててました。
少なくとも試合前半はバカ打ちと感じたポイントはほとんどありませんでした。
もしかしてクレーコート育ちでしょうか?
いや、クレー育ちに限らず、最近は全般的にこのタイプが多いような気もしますね。
ひと昔前の、アメリカ人選手→速いハードコート育ち、ヨーロッパ選手→クレー育ち、っていう固定化されたイメージとは変わってきたような?
単にアメリカが不振なだけかもしれませんが・・・。
・・・話を戻します。
両者とも大柄なためか、物凄くがフットワークが良いってわけではありません。
予想してれば取れるけど、逆を突かれるとエラーするタイプです。
まー、人外なフットワークを発揮するのは、ほんの一握りの選手だけですが・・・。
それでも、長い手足を利用して、遠いボールもかなりの確率で返球します。
つまり、簡単な攻めではポイントに結びつきません。
このコートは遅めのハードコートみたいですね。(そう見えた)
両者とも簡単にはポイントが取れず、ロングラリーが多かったです。
さっきも書いたけど、カロリーナのほうが身体にパワーがあるように見えました。
だから高い打点からでも回転が掛かったスピンボールが打てるんでしょう。
体の軸が崩れることが少ないので、無理に強打する必要が無く、少ない力で効果的に攻撃してたように思います。
2NDセットの序盤までは両者とも簡単なエラーが少なかったですが、除々にクリスティーナにミスが増えてきました。
特に圧倒的な差をつけられた試合終盤は、この傾向が顕著でした。
カロリーナのショットにミスさせられたのも有りますが、自分から無茶打ち気味に打ってのエラーもかなり多かったです。
攻守に頑張ってるのにスコアが離されていって、そのイライラでそうなったのかもしれません。
普通にやっては勝てないので、そうせざるを得なかったのかも。
それと、力が入ってしまったのか、緩いボールや低いスライスにも対応出来てませんでした。
そういった場面では、ほとんどミスしてたような印象さえあります。
クリスティナの弱点を知ってるカロリーナがわざとやったんでしょうかね?
試合序盤には両者の差はあまり感じなかったのですが、除々に差が開き、最終的には大差がついたという印象でした。
カロリーナがストレートで勝利し、決勝に進出しました。
◆Sheng-Nan SUN (CHN) def. Tetyana AREFYEVA (UKR) 6-4 6-3
03
第2試合です。
オーダーを見ると、試合開始が「Not Before 13:00」となってました。
前の試合がストレート決着で早めに終わったため、始まるまで1時間ぐらい時間が有りました
その間、コンビニへ買出しに行ったり昼飯を食ったりと、昼休み状態です。
今日は日差しが強くてかなり暑く、アザーコートの端の日陰でのんびりしてました。
岐阜に来ると毎年、これから夏だなーと感じます。
試合は、両者ブレイクからスタート。
序盤からスピードあるストロークの打ち合いが続きました。
第1試合と同様に、この試合の2人も初めて見た選手です。
前の試合と同じく、最初は2人とも似たタイプに見えました。
相手の攻撃を凌ぎつつ要所で強打を打っていくスタイル、つまり攻守ともに上手い選手だと。
しかし見ていくうちに、少しづつ違いが見えてきました。
というか、Sheng-Nanのショットの勢いが増してきて、試合が彼女のペースで進み始めました。
Sheng-Nanは左利きです。
相手のTetyanaは、最初はそれに戸惑ったのかもしれませんが、次第にそれだけでは済まないほど、2人の攻守がはっきりしてきてしまいました。
バックハンドは速めの打点で角度を付けたショットがクロスの鋭角に飛んでくる。
回り込んだフォアハンドは懐が深く、どこからでもウィナーが取れるほど勢いがある。
つまり、Tetyanaはどちらに返球しても、全く安心出来ない状況です。
それでも試合序盤はよく返してましたが、走らされ続けたせいか、少しづつエラーが増えてきました。
リードしたSheng-Nanは、ますます動きがよくなってウィナーを量産。
拮抗したラリーが多かった1STセットと違い、2NDセットは勢いにかなり差を感じました。
似たようなスコアの1・2セットですが、内容的には大きな違いがありましたね。
2NDセット終盤はSheng-Nanの一人舞台のようになり、Tetyanaを反撃を封じて完勝。
Sheng-Nanがストレートセットで勝利し、決勝に進出しました。
シングルス2試合を見て強く感じたことは やはり去年までのオムニとは違うという点です。
テンポが速い小気味いいラリーが何本も続きます。
しかし、さっきも書いたように、ハードコートでも最近主流の遅いコートのように見えます。
ということは、攻撃だけでは連続してポイントが取れません。
勝ち上がった選手たちのプレイを見ても、攻守ともに高いレベルでプレイ出来ないと勝てないコートだと、改めて思いました。
余談ですが、Tetyanaはフォアの打ち方とか打つときの表情で、何となくイバ・マヨーリを思い出しました。
イバとは国が違うし、まー、無理矢理共通点を探せば、旧共産圏ぐらいですけどね。
プレイスタイル的には、粘り強くペースのあるボールを打っていくタイプだと思いました。
Sheng-Nanは身体にキレがあります。
フォアに回り込むスピードもあるし、決して大きくないながら、打ち負けない身体のパワーもあります。
同じ中国で言うと、Zhengの素早さとLiの体軸の強さを足して2で割った感じですかね。
まだまだその2人の域には達してないかもしれませんが、可能性はあるように思います。
まー、WTAツアーレベルの試合は見てないので、この試合だけで全てが分かるわけではないですが。
明日は長身からパワフルなショットを打つカロリーナが相手です。
これは楽しみになってきました。
◆1-Ksenia LYKINA / Melanie SOUTH (RUS/GBR) def. 岡あゆみ / 米村明子 (JPN/JPN) 4-6 7-6(6) [10-8]
05
3時スタートの第3試合です。
またしても1時間ほど間が空いたので、他の競技場を見て回りました。
陸上競技場は工事が始まったばっかりのようで、他にも建築中の施設がありました。
テニスコートだけではなく、メモリアルセンター内の施設の大幅改修が行なわれてるみたいですね。
今年のオーダーの「Not Before〜」の連続は、その影響なんですかね?(他に違いが思いつかない。)
確か、去年までは連続して試合を組んでたはずなんだけど。
選手移動用のバスとかが施設内に入れる時刻が決まってるとか?
まー、別にどうでもいいことですが・・・(笑)
さて、3時を過ぎると、選手達が入場してきました。
1STセットは、スコア以上に岡/米村ペアがリードした印象でした。
雁行陣での打ち合いを有利に展開してたのが、一番の要因でしょうね。
このセットは、彼女たちの低い弾道のスピードボールでの攻めが有効でした。
ストロークで押し込んでるので、相手から返球が浮き気味になりやすく、次のショットがますます打ちやすくなる、という好循環だったように思います。
リキーナ/サウスペアからすると、全くの逆です。
彼女たちは、動きが若干遅れ気味になることがありました。
そうなると甘い返球になってしまい、ますますラリーで不利になってしまいます。
彼女たちからすると、息つくヒマがない感じのスピードボールの打ち合いでした。
雁行陣での優劣からか、ポーチの決定率も岡/米村ペアのが良かったです。
リキーナ/サウスペアは、特にセニアが思い通りに行かないことが多く、かなりイライラしてました。
メラニーに比べて小柄な彼女は、守勢になるとミスする確率が高かったです。
その流れが2NDセット中盤まで続きますが(だったような?)、流れが変わってきました。
途中まで、岡/米村ペアがストレートで勝つような流れだったんですけどね。
それでもスコアが示す通り、2NDセットはどちらに転んでもおかしくない展開でした。
タイブレイクを僅差で取ったリキーナ/サウスペアが2NDセットを取り返し、セットオールとしました。
リキーナ/サウスペアは、マッチタイブレイクでも勢いに乗ります。
ファイナルセットのマッチタイブレイクは、彼女たちが8−2(だったはず)と大幅リードしました。
もう勝利は目の前のはずでした。
しかし、ここから岡/米村ペアがブレイク差なしの7−8まで追いつきます。
大逆転も有り得るか?という追い上げでしたが、その次の1本をキープ出来ませんでした。
これでリキーナ/サウスペアの9−7です。
岡/米村ペアはマッチポイントを1本凌ぎましたが(だったと思う)、リキーナ/サウスペアが10−8でマッチタイブレイクを取って勝利しました。
劣勢だったリキーナ/サウスペアが2NDセットで挽回できた要因ですが、そのひとつとして、開き直りは有るでしょうね。
相手のボールに慣れてきたのもあるだろうし。
それとの相乗効果で、丘あゆみちゃんにエラーが増えたのも一因でしょう。
序盤はほとんどミスなくラリーをしてたのが、ラリーの早い段階で彼女のミスで終わるポイントが多くなってきました。
連日の試合で疲れの蓄積が有ったんでしょうか。
パートナーのよねあきちゃんは好調だったので、丘あゆみちゃんにボールを集められた感もありました。
思い出してみると、試合後半のリキーナ/サウスペアは、雁行陣からのラリーで、ダウンザラインにロブを上げる場面が結構有ったように思います。
そうなると、丘/米村ペアは、高くバウンドするボールをバックハンドで処理することになります。
自陣は左右に入れ替わったばかりなので、大抵はトップスピンロブを打つでしょうね。
1STセットはこの展開がほとんど無かったです。
だとすると、ラリーの変化が試合展開の変化にまで繋がった可能性も有りますね。
序盤の展開からは考えられない結果で、更にマッチタイブレイクで信じられない追い上げが有ったりと、見所が多い対戦でした。
トップシードのリキーナ/サウスペアが決勝に進みました。
今日はこんなところです。
3試合だけなので、まだまだ明るいうちに試合が終わりました。
時間があるから岐阜市内を色々と探索しようと思いましたが、事前に何も調べなかったことも有って、睡眠不足&歩き疲れであんまり周れず・・・。
そう言えば、餃子の店がえらく混んでました。
入ろうと何回か近くまで行ったけど、いつも行列が出来てたので結局やめました。
代わりに(?)、六三六ラーメンという店に行ってきました。
煮干しベースのスープと書いてあって、珍しいなーと思ったんで。
さっぱり味かと思ったら、濃厚なスープで驚きました。
でも豚骨とかと違って、濃厚でもしつこくないスープでしたね。
チャーシューも大きいのが乗っていて(食べたのはチャーシューメン)、また行きたくなる味でした。
翌日に名古屋に行った時にも店が有ったので、チェーン店なんでしょうか?
もしかしたら関東にも有るのかも、俺が知らないだけで。
さて、明日は単複決勝の2試合が行なわれます。
シングルス決勝は、勝敗は元より、どんな内容になるか非常に楽しみです。
両者ともに、今日みたく自分の展開には出来にくいように思います。
どうなるか楽しみです。
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