東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis
最終日 2009/10/3(土)
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いよいよ最終日です。
今日は例年通り、13時試合開始です。
朝は結構早く起きたのですが、何か時間の感覚が無くてウダウダしてるうちに、あっという間に時間が経ってしまいました。
会場に着いたのは、2時近かったです。
コロシアムは、屋根が閉まってた状態で試合が始まってました。
◆Maria SHARAPOVA (RUS) def. Jelena JANKOVIC (BLR) 5-2 Ret'd
01
第1試合です。
ロビーのモニターを見ると、5−2でマーシャがリードしてました。
そこで試合が止まっていて、エレナにトレーナーが入ってました。
(「JJ」は違和感あるので、素直に「エレナ」と書くことにしました・・・。)
チェンジエンドの休憩時だったこともあり、急いで客席に向かいました。
今日はCS席ではなくSS席でした。
今までで一番客が入ってるせいか、かなり暑かったです。
でも、客が多いって理由だけじゃなく、上の席と下の席では暑さが違うようにも思います。
今日の観客数でも、CS席はそこまで暑くなかったかもしれません。
しばらくすると、エレナの治療が終わりました。
試合が再開しましたが、たった2ポイントで終わってしまいました。
エレナの棄権です。
どうやら、右の腕か手首をおかしくしたようです。
スポーツ選手に怪我は付き物なので、残念だけど仕方ありません。
試合が早く終わってしまったせいか、恒例の勝利者インタビューはちょっと長めでした。
その中でマーシャは、1年半ぶりの優勝の感想を聞かれてました。
彼女がクレイコートで初優勝した試合は、テレビで見た記憶があります。
なんか、つい最近のような気がしますが、その試合が1年半前だったんでしょうか?
それから、有明では連勝中とのこと。
前回の有明は、もしかしてアニコ(カプロス)とやったAIG決勝でしょうか?
いやー、懐かしいですねー。
あの試合は負けてもおかしくなかったですが、競った試合を勝ちきりました。
当時から勝負強い選手でしたね。
テレビ用のインタビューの後、表彰式に移りましたが、カメラマンの数が尋常じゃなかったです。
去年はこんなに多かったっけ?
やはり、日本でのシャラポワ人気はまだまだ健在です。
彼女はインタビューとチャンピオンズスピーチの両方で、日本LOVEを何回も言ってました。
もちろん、リップサービスもあるでしょう。
(悪い意味じゃなく、大人なら当然のこと。)
でも、日本の大会で成績が良いし、色んな面での待遇も良いだろうし、本心の部分も少なからずあるでしょうね。
まー、似たような質問ばっかりで、もう言うことが無いのかもしれないけど・・・(笑)
復帰途上でノーシードのマーシャが、プレミア5のビッグトーナメントを制し、優勝を飾った試合でした。
◇世界へのラケットプレゼント クルム伊達公子 02
伊達ックが毎年プレゼンターとして参加してるイベントです。
不要ラケットを会場に持ってきてもらって、それを世界の恵まれない地域に送るというものです。
もしかしたら、引退後ずっとやってるんでしょうか。
選手として参加してる今年は、さすがに無いかと思いましたが、今年も彼女がプレゼンターでした。
伊達ックからスピーチと贈呈の儀式がありました。
◆Alisa KLEYBANOVA / Francesca SCHIAVONE (RUS/ITA) def. Daniela HANTUCHOVA / 杉山愛 (SVK/JPN) 6-4 6-2
03
本日の第2試合、大会の最終試合です。
愛ちゃんの最後の試合でもあります。
週初めに出たダブルスドローの16組を見て、GS並みの豪華さだと思いました。
そんな強敵揃いのなか、よくここまで勝ちあがってきました。
ここまでの3試合は、正直なところ、どれも試合前から危ないなーと感じる面子との対戦でした。
パワーも上手さもあるダブルス巧者ばかりとの対戦でしたが、地元の利も活かしつつ、際どい勝負を制してきました。
大きな拍手のなか、4選手が入場してきました。
前の試合が途中で終わってしまったので、この試合への期待が余計大きかったんでしょう。
そういったことがなくても、この10数年、日本のテニス界を1人で引っ張ってきたと言ってもいい、愛ちゃんの最後の試合です。
会場のみならず、テレビの前で応援してる人も多かったでしょう。
そんな期待感のなか、試合が始まりました。
会場は、1ポイントごとに会場中が注目する、日本特有の雰囲気でした。
騒がしくはないけど、良いショットが出ると大きく盛り上がります。
試合序盤は、愛/ダニエラが好調なスタートでした。
第2ゲームのアリサのサーブをブレイクして3−0と先行します。
序盤はアリサのミスが多かったです。
彼女としては、いつも通りの体重を乗せたショットを打ってたようですが、そのほとんどがネット。
会場の雰囲気にも当てられて、力が入ったんでしょうか?
その後は一進一退で、1ブレイクのまま4−1まで進行しました。
しかしセット中盤以降、フラニー/アリサがゲームを連取。
愛/ダニエラからすると、相手サーブでのブレイクポイントは逃がし、自分達のブレイクポイントはそのまま落とす。
そんな展開でした。
ポイントを先行したゲームも有ったんですけどね。
第8ゲームのフラニーのサーブで、15−40を逃がしたのが大きかった。
ここをブレイク出来てれば5−3リードでしたからね。
まー、結果論ですけどね。
逆転に繋がった一番の要因は、アリサの調子が出てきたからだと思います。
ミスも有ったけど、威力の有るサーブやショットが入り始めてきました。
2NDセットは、序盤からフラニー/アリサがゲームを連取。
2ブレイクアップの4−0と大量リードでした。
何ゲーム連取したんだろう?
1STセット1−4からだから、9ゲーム連取ですね。
この辺りになると、見てるこっちもゲームが取れる気がしませんでした・・・。
愛ちゃんたちの側から見てるから、そう感じたんでしょうね。
愛/ダニエラがどうこうよりも、フラニー/アリサのショットとコンビネーションが抜群に良くなってきました。
2人でネットダッシュしてくる場面も有って、彼女たちの押せ押せの展開でした。
そんな流れながら終盤、愛/ダニエラがブレイクポイントを掴み、会場は再び盛り上がります。
あの時の期待の拍手は、俺が有明で聞いたなかで一番大きかったように思います。
1本勝負のDeciding Pointで、リターナーは愛ちゃんでした。
しかしそこで、アリサが鋭角にエース級の素晴らしいサーブを入れてきました。
あんなサーブを打たれちゃ仕方ないって感じで、もう脱帽です。
愛ちゃんもそうだったと思うけど、見てる方でも同じ感想の方が多かったのでは?
このセットは、フラニーの調子が更に上がってきて、かなり動きのあるプレイをしてました。
彼女のポーチやストロークで取ったポイントは多かったです。
アリサもミスが減ってきて、ますます調子が上がってきました。
特にサーブが入り始めました。
彼女のような強烈なサーブの持ち主の場合、リターンする側からすると、1STサーブか2NDサーブかというのは、かなり大きな違いのはずです。
そのサーブにミスが少なくなったので、前衛のフラニーも動きやすかったんでしょう。
序盤の愛/ダニエラは、ダニエラの後衛からのストロークで打ち勝ってましたが、ここでも劣勢になってきました。
最後の砦とも言うべき展開でもポイントが取れなくなって、大量リードを許すことになったのかな、と思います。
悲鳴が漏れるような会場の雰囲気のなか、最後のサーブをフラニー/アリサがキープ。
6−4、6−2のストレートで勝利し、優勝を飾りました。
愛ちゃんの長い現役生活が終了した瞬間でした。
その場に立ち会えてホントに良かったです。
試合終了の握手の時、愛ちゃんとフラニーは深くハグ。
その後はアリサともハグ。
今大会の他の試合でも(テレビ観戦した試合も含め)そうでした。
やはり現役生活が長いと、戦友というか、単なる同じ競技の選手以上の情が出てくるんでしょうね。
サインボールの打ち込みは、両ペアにありました。
その後、フラニーがラケットを愛ちゃんに渡してたけど、あれは何だったんだろう?
記念に、ということだろうか?
と、会場では分かりませんでしたが、後で録画しといたテレビ中継を見ると、やはり記念に渡してたようでした。
愛ちゃんが貰った時に「サインして」と言ったようで、フラニーが白いグリップにマジックでサインしてました。
表彰式は、運営側(というか進行の人)のミスでちょっとグダグダに・・・。
準優勝ペアとして、フラニー/アリサを紹介してしまいました。
その動揺からか、その後の写真撮影やスピーチの進行でも、妙な間が有ったり・・・。
選手たちは和気藹々とした雰囲気で、何事も無かったように進行してたけどね。
スピーチは4人全員でした。
4人とも長いスピーチでしたね。
引退ということで、やはり愛ちゃんに対する話が多かったです。
フラニーもアリサも、寂しくなる、今後に幸あれ、というようなエールを送ってました。
ダニエラは「月曜日のセレモニーで涙が枯れるほど泣いたから、今日は泣かないようにしたい」「愛と一緒に最後の試合を戦えて良かった、今後の人生を楽しんでほしい」と。
愛ちゃんは「ダニエラ、一緒に戦ってくれてありがとう」、フラニーとアリサには「優勝おめでとう、今日のあなたたちは強すぎたわ」って感じで話してました。
ここまでは英語で、その後は会場向けに日本語でのスピーチでした。
決勝まで来れて奇跡のようだったということと、観客やファンへのお礼、サポートしてもらった自分のチームへの感謝を言ってました。
表彰式の後、愛ちゃんだけが再び中央に登場し、ジュニアの選手から花束贈呈式と、愛ちゃんから彼女へのラケットの進呈がありました。
ラケットを渡すということは、後を託すということかな?
ここで、キムからの手紙が読み上げられました。
愛ちゃんに対する親愛の情と感謝あふれる内容でした。
自分のジュニア時代に、プロとしての多くのことを教わったこと。
キムのお父さんと愛ちゃんのお母さんと4人で食事をしたこと。
スコッツデールで、1日に単複4試合を全て勝利して、単複ともに優勝したこと。(今や伝説か!?)
シングルスは、キム自身に勝利しての優勝だったこと。
それらが強く印象に残ってると書いてありました。
そして、子供が出来た時、また復帰する時は(テニスという意味かな?)、必ず連絡して欲しいと。
エピソード満載で、友情あふれる内容でした。
その後、またまた愛ちゃんのスピーチでした。
彼女も「また?」って感じだったらしく、「この大会でたくさんスピーチしてます」と、笑いながら話してました。
貰ったブーケのような花束を見て、「ちょっと花嫁気分」と、冗談っぽく言ってました(笑)
これまでの感謝と共に、「ブーケを持てるように頑張る」と会場の笑いを誘い、スピーチを締めくくりました。
最後に会場を手を振りながらコートの周りを1周して、会場から去っていきました。
今日はこんなところです。
この後、アザーコートでは、雨で中断していた楽天オープンの予選が始まりました。
雨が降らなければ、東レの試合とバッティングする試合が多かったはずなので、今日に限れば雨降って良かったです。
今大会は、トップ選手の早期敗退や、連日のように遅い時間まで試合など、びっくりすることや大変なことが色々ありました。
でも、最後に愛ちゃんの引退試合に立ち会えて、テニスファンとして幸せな1週間でした。
愛ちゃん、長い間おつかれさまでした。
これからの人生もお幸せに!
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