東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis
本戦2日目 2009/9/28(月) Vol.3  戻る トップへ


◇vol.2からの続きです。


◆Jie ZHENG (CHN) def. Q-Sania MIRZA (IND) 5-7 6-2 6-3
17
2番コート第2試合です。
2NDセット終盤を見ました。
この試合も短時間しか見てません。
昨日も思いましたが、サニアは爆発的なフォアハンドを打たなくなったんでしょうか?
女子テニス全体のボールスピードが上がって(=相手のショットが攻撃的になって)、打てる場面が少なくなったのか。
それとも、彼女自身のプレイスタイルが変化したのか。
サーブも途中で腰が折れるようなフォームになってるような?
なんか数年前のイメージと変わった感じがしました。
出て来た当初は、颯爽としたイメージだったんだけどなー。
でも、それなりに勝てているのは、上手さが加わったんでしょうか?
今回はちょっとしか見てないので、その辺は分からないけど。
2NDセットはスコアが示すとおり、Zhengがラリーの主導権を握るポイントが多かったです。
低い体勢からの連続攻撃で、サニアに息つくヒマを与えません。
その流れで、そのままZhengがセットを取り、セットオールになりました。
ここで他コートを見に行き、戻ってきたらZhengが移動用のカートに乗って帰るところでした。
つまり、もう試合は終ったってことです。
後でスコアを見ると、サニアがファイナルセットを取っての勝利でした。
2NDセットの感じだと、Zhengが突っ走りそうな感じだったんだけど、サニアが持ち直したのかもしれません。
どうやら、2試合連続でサニアが良くない場面しか見てない気がしてます。


◇練習 Aravane REZAI 18

9番コートです。
練習前のウォーミングアップか、または練習後のクールダウンでしょうか?
昨日のボディビルダーコーチ(注:勝手に名づけた)が、アラヴァンに何やらポーズを付けさせてました。
いや、よく見ると、ポーズというよりも、エアロビクスみたいな動きですかね?
というか、単なる腿上げか。
左足を大きく上げ右手を前に出し、次は右足を上げて左手を出す。
それを連続して一連の動作の中でやらせてました。
あのコーチ(?)は、ボディビルじゃなくてエアロビクス系のコーチだったんだろうか?
少ししか見てないけど、あの後は何をやったんだろう?
なんか面白そうで、ちょっと興味がある・・・(笑)


◇練習 Sorana CIRSTEA 19

8番コートです。
サーブの練習をしてました。
今大会は他の選手でも同じ光景を見かけることが多いですが、彼女も連続して何本も打ってました。


◆Flavia PENNETTA / Lisa RAYMOND (ITA/USA) def. Chia-Jung CHUANG / Zi YAN (TPE/CHN) 6-2 6-4
20
3番コートの第3試合です。
1STセット終盤から2NDセット序盤までを見ました。
見初めてすぐの1STセット5−2の後、Chia-Jungがメディカルタイムアウトを取りました。
問診の後、肩のマッサージをしてもらってました。
その間、リサとフラヴィアはオンコートコーチングを使用。
これって回数制限が有ったと思うんだけど、確か、相手のメディカルタイムアウトやバスルームブレイクの時は制限なしだったような?
どっかで聞いた記憶が有るだけなので、ホントかどうかは分からないけど。
その後はストロークラリーとサーブ&リターンをやってました。
実際にメディカルタイムアウトを取る前の問診が長かったようで、終わるまでが結構長かったからだと思います。
しばらくして試合が再開しました。
それにしてもリサのボレーは上手いです。
周りの観客から溜息が出てました。
試合の時もそうでしたが、メディカルタイムアウトで中断中の、リサのボレー対フラヴィアのストロークの時のボレーに対して感嘆の溜息が大きかったです。
確かに、リサのリラックスした状態でのボレーテクニックは、一見の価値があります。
リサとフラヴィアのペアは、やはりリサが司令塔のようでした。
ま、ダブルスの経験値からすれば当たり前か。
Chia-JungとYANは初ペアでしょうか。
少なくとも、あまり頻繁には見かけないような?
オリンピックの頃は台湾同士、中国同士のペアが多かったですが、最近は中国/台湾の越境ペアが多いような気がします。
同じ言葉だと組みやすいのかも。
ヨーロッパや南米の選手とかも、国よりは同じ言葉を話す選手達が固まって行動することが多い、って聞いたことが有るし。
でも、関東語とか何々語とか色々有って、厳密には違うのかな?
その辺の事情は、よく知らないけど。
試合は、1STセットと取ったリサ/フラヴィアが2NDセットも取って勝利しました。


◆11-Agnieszka RADWANSKA (POL) def. Ekaterina MAKAROVA (RUS) 7-5 6-3
21
1番コートの第3試合です。
2NDセット序盤以降を見ました。
見た時はAgnieszkaが2NDセット3−0とリードしてました。
でも、いつ逆転してもおかしくないような展開でしたね。
相手のマカロワは長身でサウスポーの選手です。
彼女は、ちょっと前にダブルスの試合をテレビで見たように思います。
確か、愛ちゃんとダニエラが逆転負けした試合だったような?
その時と同じように、長い手足からパワフルなショットを打ち込んできます。
それに対し、Agnieszkaはあの手この手を駆使してポイントに繋げていきます。
そんな感じで、対照的なスタイルと言ってもいい両者の対戦でした。
今日のAgnieszkaは、得意のバックのハイボレーにミスが有りました。
と言っても、2本しか見てないけど。
つまり、2本打って2本ともミスでした。
彼女のハイバックボレーは去年も何回か見ましたが、その時はノーミスでした。
後ろに下げられた状態のハイバックボレーはかなり難易度が高いですが、打つコースやタイミングがバッチリでした。
ボレーの良し悪しって、タッチが良いかどうかがかなり影響すると思いますが、シングルス上位選手のなかで、彼女のボレータッチはトップクラスだと思います。
去年は、そういった細かいテクニックを存分に見せてくれました。
今日の試合は、かなり暑くて集中力を失いやすい状況だったのも影響したのかもしれませんね。
消耗戦って雰囲気も有って、いかに相手にミスさせるかの戦いって感じだったし。
でも、ボディに打たれたパスに対し、ラケットを横に引いて(右側に)逆クロスにボレーしたりとか、ボレーヤーっぽい動きも見せてました。
女子選手がこれをシングルスでやるのは、最近では滅多に見ないです。
ダブルスでもショットと展開が早すぎて、頻繁に見ることはないですからね。
ボディに強打された時は、ラケット操作してる時間が無いから、とりあえずラケット出して相手コートに返すことが第一になるはずだし。
そもそもパス側が強打出来ない時は、中途半端にボディに打つよりもロブで逃げたほうが安全だと思うし。
あ、話が試合から逸れました。
それと今日のAgnieszkaは、ラケット操作がそれほどなく、身体の回転だけで打つ感じのフラット気味のストロークを多用してました。
あんまり記憶に無いけど、これって前からだっけ?
こういう打ち方を何球も続ける選手は、彼女以外に見たことありません。
もしかしたら、小柄で決してパワーが有るタイプではない彼女が、相手からの強打を捌きつづける方法として身に付けたものかもしれません。
アウトやネットのリスクは多少有れど、浅くならず深い返球が出来る、浮きにくいから相手のチャンスになりにくい、最小限のパワーで打ち続けることが出来る、などなどメリットは有りそうに見えました。
暑いなか、お互いにゲームメイクや集中力に苦労してましたが、序盤のリードを保ってAgnieszkaが勝利しました。


◆Q-Andrea PETKOVIC (GER) def. 5-Svetlana KUZNETSOVA (RUS) 7-5 4-6 6-3
22
センターコートの第3試合です。
2NDセット中盤からセット終了までを見ました。
コロシアムに入ってスコアを見て、スヴェタが競い負けてセットを落としていてちょっと驚きました。
ディナラが負けたのと似たようなスコアだったからです。
でも、見た時はスヴェタが緩急を交えて上手く展開してました。
スピンで左右に振り、突然、球威を上げてウィナー級を打つ。
これが上手くハマった時にはポイントが取れてました。
2NDセットはスコア的には彼女がリードしてましたが、相手のアンドレアは初戦同様に調子良さそうでした。
そういった色んな攻めを、スヴェタがやらざるを得ないような感じでしたね。
予選を勝ってきて自信をつけてるし、サーフェスへの適応もバッチリなんでしょう。
もしかしたらディナラに続いてアップセットが有り得るかも?、と少し考えたけど、まさかホントにそうなるとは。
見たのはスヴェタがリードしてた時だけでしたが、両者ともに良いポイントが有りました。
効率的なポイントの取り方だったスヴェタがリードしたという印象もあり、どっちに転んでもおかしくない展開でしたね。
ファイナルセットは見てませんが、予選勝者のアンドレアがファイナルセットを制して勝利しました。
これで去年のファイナリストが連続して敗退となりました。


◇練習 Venus WILLIAMS 23

8番コートです。
今回初めてヴィーナスを見ましたが、その髪型を見て驚きました。
撮った写真見たらそうでもないけど、実際に見た時は帽子かぶってるみたいな髪型だと思った・・・
時々びっくり人間特集みたいなので、髪型が帽子の人が出てくるじゃないですか。
確か、インドかどっかの人だったような?(まったくのうろ覚え・・・。)
その髪型のまま日本の銭湯に行かされて、店主がびっくり!みたいな企画を見たような記憶が。
失礼ながら、ヴィーナスを見てそれを思い出してしまいました・・・。
練習内容は、見た時は男性コーチのサーブからのストロークラリーのようでした。
コート脇には母親のオラシーンさんもいました。
セリーナがトヨプリで来日した時も一緒でしたが、今回もヴィーナスと一緒に来日したようです。

この練習を丸山薫さんも見てました。
練習コートでは結構よくお見かけします。
解説のために見に来てるんだなと思いました。
放送のなかで、今日の練習メニューとか調子が良い悪いとか、色々と情報出してくれますもんね。
解説の内容だけに限らず、丸山さんほど男女各選手に精通してる人は少ないと思ってます。
テレビやテニス雑誌の解説を見たり聞いたりすれば、テニスおたくにはすぐ分かります、そういったことは。
まー、俺は基本的に、テレビ中継の実況解説は出来るだけ静かにしていて欲しいと思うタイプですが、視聴者が分からないそういった情報はどんどん出して欲しいと思います。
実況に関しては、優勝した瞬間とか勝った瞬間は、絶叫したりするのではなく、黙って感動を味合わせてほしい。
これはポイント間も同じです。
あ、全く違う話になってますね。
この辺にしときます・・・(笑)


◆Iveta BENESOVA (CZE) def. 16-Virginie RAZZANO (FRA) 3-6 7-6(5) 6-0
24
2番コートの第3試合です。
見たのは2NDセット中盤の数ゲームです。
まさかイヴェタが勝つとは。
見た時は、ビルジニーの早いタイミングでスピンボールを打つ戦法がハマまり、イヴェタのエラーに繋がってました。
戦法というより、これが彼女のいつもの戦い方ですけどね。
あれはボールのスピード以上に圧力を感じると思います。
とにかく打つタイミングが早く、そのせわしなさ(と言っては失礼だが・・・)に、受ける側も急いで打たなきゃいけないような心理にさせられそう。
もしかしたらビルジニー自身も、他の選手よりはピンポイントを狙ってないのでは?・・・(笑)
逆にイヴェタは構えてフラット系のショットを打つタイプです。
いや、構えてズドンって感じのロシアンフラット的ではないんだけど、ビルジニーの急いで打つ感じに比べれば、しっかり構えて打つように見えるということです。
まー、ビルジニーと比較すれば、他の誰でもそうなんだけどね。
そんな感じで試合が進んでましたが、ビルジニーにミスが重なり、ブレイクされます。
ストロークラリーを有利に展開してたのに相手のサーブはブレイク出来ず、その後に自らのミスで簡単にブレイクされてしまう。
そんな感じでした。
スコアの展開としては、2NDセットの途中でイヴェタがブレイクに成功して4−2とリード。
次のゲームでビルジニーがブレイクバックして3−4。
という流れでした。
2NDセット終盤以降は見てませんが、ファイナルセット6−0というのはちょっと驚きです。
ビルジニーがエラーを連発したのか、またはイヴェタのフラット系のショットが効を奏したのでしょうか。
イヴェタがシード選手のビルジニーを破り、次のラウンドに進出しました。


◆Maria SHARAPOVA (RUS) def. Francesca SCHIAVONE (ITA) 4-6 7-5 6-1
25
センターコートの第4試合です。
2NDセット序盤から中盤辺りまでを見ました。
フラニーは気合入りまくりのプレイでした。
まー、彼女はいつもそうですけどね(笑)
スピンとスライスを上手く使い、それらを気合と共に放っていきます。
打球時の声とかプレイスタイルとか、彼女は「気合」というのがぴったりです。
マーシャはまだまだ復帰途上なのか、ミスが以前より多かったです。
今までは、気持ちの強さという面では、他の選手の誰よりもマーシャから一番強く感じてました。
「気持ちの強さ」というよりは「負けん気の強さ」かな。
しかし、プレイ自体にまだまだ不安定な部分があるためか、今日はそれほど感じませんでした。
身体とプレイが完全にフィットするまでは仕方ないんでしょうね、こういうのは。
そういう僅かな違いは、1対1の対戦競技では何倍も違ってくるのでしょう。
自分は不安になって、相手は乗ってくるわけだから。
その影響か、1セットアップのフラニーが、2NDセット第1ゲームでもブレイクに成功。
次でブレイクバックされるものの、第5ゲームでまたブレイク。
スコアも内容もフラニーが常に先行してたので、この段階では彼女が勝つのかなって思ってました。
後でスコアを見たら、2NDセットをマーシャが取り返し、ファイナルセットは1ゲームしか許さずの勝利でした。
これにはびっくり。
マーシャに、あの勝負に対する尋常ではない負けん気の強さが戻ってきたのだろうか。
フラニーはかなり良いテニスをしてました。
それを打ち破るには、メンタル面だけではなくプレイ内容のアップも必要だったはずです。
今後のラウンドが楽しみです。


◇vol.4へ続きます。


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