東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis
本戦1日目 2009/9/27(日) Vol.3
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◇vol.2からの続きです。
◆Lucie SAFAROVA (CZE) def. 10-Ana IVANOVIC (SRB) 6-4 7-6(1)
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センターコートの第4試合です。
2NDセット序盤から中盤を見ました。
見てる間は試合が大きく動くことはなく、お互いにサービスキープの展開でした。
後で結果を見て、やはりというか何というか・・・。
今年もアナの初戦敗退を見ることになってしまいましたね。
久々に彼女のプレイを見て、なんか良い時と全然違うような気がしました。
サーブが入らなすぎだし、ストロークもミスが早すぎます。
どうしてなんだろうか?
サーブはフォームが変わりましたかね?
昔はもっと高いトスだったような気がするけど。
トップに戻るにはまだまだ時間がかかりそうです。
相手のルーシーも、それほど調子いいとは思いませんでした。
ミスが多いアナに引きずられたでしょうか。
ラリーがほとんどなく、淡々とポイントが進んでました。
ルーシーがシード選手のアナを破って初戦を突破しました。
◆Roberta VINCI (ITA) def. 9-Flavia PENNETTA (ITA) 6-1 6-2
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センターコートの第5試合です。
2NDセット初めから見ました。
まず、1STセットのスコアを見て驚きました。
序盤は晩飯食いながら自由席の上のほうでまったりするつもりでしたが、2NDセットも早く終わりそうな展開です。
急いでCS席に移動して写真を撮りました。
フラヴィアは、いったいどうしてしまったのか?
と思うほど、ロベルタの一方的な展開でした。
同じ国の先輩後輩だから弱点を熟知していて、攻め方が分かってたということでしょうか。
まー、それだけではなく、今日の体調やテニスの調子が大きかったかもしれません。
ロベルタは、フォアの強打とバックのスライスのコンビネーションが良かったです。
これは彼女のいつものスタイルですね。
スライスを攻守で使っていて、まさに職人芸という感じです。
フォアもバックもスピン系ハードヒットが全盛のなか、一昔前のようなスタイルだけど、今日は非常に有効でした。
フラヴィアは、このスライスに手を焼いてました。
早く決めようとしたのか、スライスを強引に強打しようとしてのミスが結構有りました。
これでゲームポイントやブレイクポイントを落としたのは、何回か有ったと思います。
両手バックの人が低いボールを打つときは、腰をしっかり落とさないと安定しないので、数多く打たされると疲れが溜まります。
(レベルは違うけど自分が両手バックだから、これは実感。年齢とともに片手スライスを使うことが多くなった・・・(笑))
今は上から叩けるように、左手のグリップが厚い選手が多いんですよね、きっと。
選手のグリップとか詳しくは知らないけど、男子に比べてパワーが無い女子選手は特にそういう気がする。
(あくまで推測・・・。)
フラヴィアは試合前から疲れてたんだろうか。
もしかして直前の来日とか?
スコアが一方的過ぎだし、辛抱強くやるぐらいしか対策が見つからない感じだったし。
逆に左右から強打を打たれたほうがやりやすかったと思います。
フラヴィアは、そういったスタイルのヴィーナスに勝ち越してる数少ない選手だし。
2NDセットはもしかしたら持ち直すかなーと思いましたが、競いながらもロベルタがゲームを取っていきます。
コロシアムのかなり上(コートエンド側の自由席)から見ても、ロベルタのスライスが糸を引くようにスーッと滑っていくのが分かりました。
これを打たせないためには、スライスを浮かせるぐらいに強打を打ち込んで食い込ませるか、遠い位置か高い位置で打たせて浮いた返球にするしかないと思いますが、今日のフラヴィアはどちらも出来なかったです。
でも、2NDセット序盤辺りにはチャンスが有ったんですよ。
ブレイクポイントとか、それに準ずるポイントが有ったはずです。
しかしそのチャンスを掴めず、ますますロベルタの先行を許してしまいました。
結果的に6−1、6−2の圧倒的なスコアでロベルタが勝利。
今年のフラヴィアの調子から考えると、驚いた結果と内容でした。
◆15-Na LI (CHN) def. Alize CORNET (FRA) 6-4 6-0
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センターコートの第6試合、本日の最終試合です。
ストレート決着の試合が多かったので、7時前には試合が始まりました。
他コートの試合が終了したので、今大会で初めて、最初から最後まで見た試合です。
異なるタイプの選手の対戦、かつ、観戦しながら色々と考えることも多く、興味深い面白い内容の試合でした。
序盤はリー・ナにミスが多く、3−0とアリーゼがリードしました。
ミスを恐れず攻撃していくのがリー・ナのテニスなので、このままじゃ終わらないと思ってました。
(まー、試合内容が劇的に変わる試合は時々見るので、いつもそう思ってるとも言えるけど・・・。)
予想通り(?)、リー・ナはコートとアリーゼのショットに慣れてくると、ウィナー級のショットが増えてきました。
除々にショットが研ぎ澄まされていく感じでしたね。
まるでスイッチが入ったようでした。
最初は競いながらでしたが、スコア的にも挽回し始めます。
0−3から5ゲーム連取して、逆に5−3とリード。
次の2ゲームはお互いにキープして6−4。
リー・ナが逆転でセットを先取しました。
リー・ナの容赦ない攻撃にさらされたアリーゼでしたが、絶対にあきらめません。
いつも思うのですが、WTAのトップ選手達、特に圧倒的な強打を持たない選手達は、この絶対にあきらめないという気持ちがとても強いと感じます。
試合終了間近で何をやってもダメとなってしまった場合は別ですが、1ブレイクや2ブレイクぐらいでは試合をあきらめたりしません。
2人の気持ちが真っ向からぶつかり合ったのが、2NDセットの第1ゲームでした。
(このゲーム以降は、コートエンド最前列のど真ん中から見た。)
いったいデュースを何回やったんだろうか。
鬼気せまるって感じで、もう凄かった。
肉体的なコンタクトこそ無いものの、シバキ合いって感じだよ、あれは。
もしくはルールのあるケンカ。
あ、ボールをシバイてるって意味じゃないですよ。
(リー・ナのはそういうショットだったけど。)
相手を殺すぐらいの勢いというか何というか・・・。
気の弱い人は入ってはいけない世界ですよ、ホントに。
間近で見ただけに、余計そう感じました。
これまで何回か書いてますが、俺は元々、技術(テクニック)を見せる試合よりも、気持ち(メンタルを試されるような)が見える試合が大好きです。
この試合は、まさにツボに嵌まる試合でした。
アリーゼのボールへの執念、執着は尋常じゃないです。
それと、やっと触ったボールへの返球のコツを身体で知ってるようです。
触るか触れないかだから、スライス面でロブ気味に返すしかありません。
ラケットの先にボールを当てただけなのに、それが深めの場所に返ることが何回も有りました。
おそらく、いつもそうやって返す場面が多いんでしょうね。
リー・ナはそうやって返球されたボールを含め、アリーゼのショットを冷静に叩いていきます。
あれだけしつこく返され続けたら、嫌になってエラーが増えるはず。
確かにそういうミスは有りましたが、最後まで崩れることはありませんでした。
でも、それは表面上だけで、彼女の中ではかなりイライラが溜まっていたようです。
表面上は冷静に見えた彼女ですが、中国語(たぶん)で禁止用語を言ったようで、警告を取られる場面もありました。
どうしても凄いショットを打ち込まれ続けるアリーゼ側から見てしまってたけど、彼女だけでなく、両者ともにメンタルを試される試合だったんだな、と改めて気が付きました。
このゲーム(2NDセット第1ゲーム)は最終的にリー・ナがブレイクし、2NDセット序盤からリードすることに成功。
アリーゼはまだまだ諦めてないようでしたが、その後もリー・ナが次々とゲームを取っていきます。
劣勢のアリーゼですが、サーブは途中から良くなったように思いました。
まー、あんなに何回もサーブを打てば、打感は良くなるかも・・・。
試合後半、アリーゼは相当疲れてたようです。
振り回されて肉体的にかなり疲れてたはずですが、あの展開は精神的にも疲れると思う。
粘りが少しづつなくなってきます。
キレてボールガールにやつ当たり気味だったけど、そういうこともなくなっていきました。
タオル欲しいのにボールばっかり何回も渡すとかでキレ気味になってたけど、それだけじゃなくて、神経を擦り減らすような試合内容だったからでしょうね。
キレ気味なのはリー・ナも同じだったけど、特にアリーゼが凄かったから。
後半に行くに従ってリー・ナのショットがますます冴えを見せ、2NDセットはベーグル。
熱く激しい試合に勝利しました。
この試合、あとで録画しといたGAORAの中継を見ましたが、カメラが遠いせいか、あの迫力の1/10も伝え切れてません。
リー・ナの目の覚めるようなショットと、アリーゼのヘヴィースピンが、それほど違いがないように見えてしまいます。
間近で見たら、あんなにボールの軌道とスピードに違いが有ったのに・・・。
やはり、生観戦は近い場所で見るべきです。
少なくとも俺はそう思います。
勝ちたい気持ちのぶつかり合いと、異なるプレイスタイルの戦いで、とても興奮した面白い試合でした。
今日はこんなところです。
最後の試合が終了した頃には、8時半近くなってました。
終盤は時間を忘れて見入ってしまったから長く感じなかったけど、ストレートセットながら2時間近い熱戦でした。
それでも、センターコートに6試合組んであった割には早く終わったかな。
改めて思いますが、今日明日のカードとか出場してる面子とか、今大会はGS並みです。
写真撮れなかった試合が有って残念・・・。
今日は試合コートと練習コートを何回も移動しながらの観戦でした。
センターと1番2番が遠い上にサイン待ちもしてると、どうしてもカバー出来ない試合が出てきてしまいます。
写真撮れなくても、せめて間近で試合を見る時間が有れば良かったんだけど。
今回から、1番コートと2番コートで行き来が出来なくなってるのも難点です。
一旦外に出て、反対側の入り口まで歩いて、更にチェンジエンドまで待たないと入れない。
まー、東レPPOらしいと言えばらしいとしか言いようがないけどね。
でも、もったいないから全部見たいって、よく考えたらかなり貧乏性かもしれない・・・(笑)
最初に書いたようにセンター第1試合は見れませんでしたが、それも含めて見れなかった試合の結果を書くと。
◇センターコート第1試合
Sabine LISICKI (GER) def. Patty SCHNYDER (SUI) 6-4 6-0
◇1番コート第1試合
Elena VESNINA (RUS) def. Maria Jose MARTINEZ SANCHEZ (ESP) 6-3 6-2
◇1番コート第2試合
Gisela DULKO (ARG) def. Agnes SZAVAY (HUN) 6-3 6-0
◇1番コート第3試合
Q-Kai-Chen CHANG (TPE) def. Kaia KANEPI (EST) 6-3 6-3
あれ??、2番コートの3試合は全部カバー出来たのに、1番コートの3試合は全て外してる・・・。
隣の2番コートから眺める程度には見てるんだよなー。
そういう時にセンターの試合が気になって、1番コートの試合は後で見ようと思って戻ってくると終わってた、という繰り返しだったような?
ちょうどセンターの第2試合〜第4試合がそれに相当してるはず。
まー、身体は一つしか無いんだから、こればっかりは仕方ない。
今日のサインGETは18枚。
1日に貰った枚数(人数)としては過去最高かも。
選手が多いせいか、今大会は3番〜14番コートまで練習コートになってます。
そのうち、一般人が見れるコートは8番9番と10番11番あたりです。
見れる(見ることが許されてる)というか、通行制限しちゃうと色々を不便がありそうな大きい通路(9番と10番の間)から、その4コートがたまたま見えるってだけですけどね。
さすがに、あの通路までは立入り禁止には出来ないようです・・・(笑)
それ以外の見えないコートについては、こんな感じ。
・3番4番は網で囲まれてる上に、IDが無いと近寄れもしないので全く見れず。
・5番〜7番、12番〜14番は大きい通路から遠すぎるし、間に屋根付きベンチとか障害物が有るから見えにくい。
(7番と8番の間の通路、11番と12番の間の通路は両方とも立入り禁止)
でも、全く見れないに等しい去年とは大違いです。
まー、ファンサービスというよりも、単に選手数が多いから仕方なくそうしてるってるだけだと思うけどね・・・(笑)
それでも、今までと違ってサイン待ちをさえぎることが少ないし、少しづつ変わってきてるような気はします。
さて、明日は上位選手が次々と出てきます。
3番4番コートも試合に使うようです。
仕事的に忙しい時期が近づいてるが、思い切って休みを取って良かった。
今日以上に見れない試合が出てくるかもしれないけど、明日も楽しみたいと思います。
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