HPオープン
HP Japan Women's Open
本戦5日目 2009/10/16(金) Vol.2
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◇vol.1からの続きです。
◆3-Samantha STOSUR (AUS) def. Jill CRAYBAS (USA) 6-1 6-3
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第4試合です。
前の試合がロングマッチだったので、もうすぐ薄暗くなってしまいそうな4時半ぐらいから試合が始まりました。
序盤からとにかくサマンサのサーブが炸裂してました。
あのサーブは、他の選手からすると反則って感じなのでは?・・・(笑)
スピードボールの1STサーブをリターンするのはかなり大変ですが、それ以上に厄介なのが2NDサーブのスピンボールです。
バックの高いところに跳ねてきて、その上、身体から遠いところへ伸びていくのです。
昨日のアッコもジャンプしてリターンしてましたが、今日のジルも同じようにジャンプしてリターンしてました。
これって、予測してればそうやって返球できますが、逆を突かれたらスライス面でロブのような緩いショットしか返らない場合が多いと思います。
あくまで自分の経験なので、プロはそれでも反応出来るのかもしれないけど。
腕力のある男子選手ならそういった場面でも綺麗にスライスで返球出来るかもしれませんが、女子選手で有効なショットを返球するのはかなり難しいように思います。
そう、基本的にはバック側に跳ねるサーブを打たれるのですが、たまにフォア側やボディにも打たれるのです。
もし自分に置き換えた場合、これは非常に厄介です。
見てる最中、ジルやアッコの気持ちになってしまいましたよ・・・(笑)
サマンサも同じことを感じたのか、試合中盤以降は1STサーブでもスピンサーブを打ってきました。
早いサーブはそれほど打たなくなりました。
打つ必要が無いと思ったのかもしれません。
ジルとしてはストローク戦に活路を見出すしかありませんが、こちらも重いスピンボールで振り回されます。
サマンサのストロークは、回転量が多いのにボールが早いです。
女子でこういうショットで攻撃する選手は、そういないと思います。
フラット系の早いボールで攻撃するか、スピードは押さえ気味のスピンボールで左右に散らすか。
女子ではそういった選手が多いはず。
まるで男子のような重いショットを打つサマンサは異色の存在かもしれません。
相手のジルだって、かなり重くキレのあるショットを持ってるんですよ。
東レのウダン戦やハンチュコワ戦では、勝敗は別にして良いショット打ってました。
(勝敗としては、メラニーには勝利、ダニエラには敗戦でした。)
そのジルがまともにラリーが出来ないことがあるぐらい、サマンサのショットは凄かったです。
1STセットは6−1とサマンサが圧倒してますが、それ以上に差を感じたセットでした。
どうやっても勝てないのでは?と思わせる内容でしたからね。
2NDセット序盤は、センターコートを離れて、アザーコートやイベント広場に行ってました。
戻ってくると、既にサマンサが1ブレイクアップのリード。
またしても劣勢のジルでしたが、1球1球を真剣にプレイしてるように感じました。
内容とスコアにどんなに差がついても、普段と同じプレイが出来る、もしくはしようと努力する姿勢は、ベテランの選手に共通することかもしれません。
投げやりにプレイすれば、見てる観客はすぐ分かります。
観客はそんなにバカじゃないので。
ジルは2ブレイクダウンの後、試合終盤にサマンサのサーブを初めてブレイクすることに成功します。
しかし、次の自分のサービスゲームでブレイクを許し、サマンサが6−3で勝利しました。
最後のポイントはジルのダブルフォルトだったかな。
それにしてもサマンサの調子が良いです。
昨日は怪我明けで引退を決めてるアッコが相手というのも有ったと思いますが、30代半ばだけどまだまだ現役バリバリのジルにこんな勝ち方をするとは。
明日のキャロライン戦が楽しみです。
◇練習 Lisa RAYMOND, Chia-Jung CHUANG 11
4番コートです。
前の試合の途中で、休憩がてらセンターコートを離れた時に見ました。
すでに薄暗くなり始めのなか、ボレー対ストローク、ロブ対スマッシュ、サーブ対リターンなどをやってました。
練習というよりは、試合前のウォームアップって感じでしたね。
◇サイン会(イベント広場) 森上亜希子 12
イベント広場でアッコのサイン会があるとアナウンスしてたので、センターの試合を途中で抜けて見に行きました。
確か、17時半からだったかな?
いや、写真撮った時刻を見ると17時47分とかだから、17時45分からだったかもしれません。(よく覚えてない・・・。)
アッコは、サイン会の進行係に最初に一言お願いしますと振られて、これまでのお礼と全日本選手権が最後ということを話してました。
そう言えば、試合後のセレモニーでも同じようなこと話してましたね。
振られた時の彼女の反応を見ると、事前じゃなくて急にお願いされたようでしたが、そつなくこなしてました。
プロ選手って、そういったことを突然振られても上手くまとめて話せないと、本人も周りもかなり困った事態になりますよね。
スポーツ選手に限らず芸能人とかでもそうだと思いますが、起承転結をきっちりつけて、長くもなく短くもなく話せるテクニックがないとダメですね。
プロは競技だけやってりゃいいってわけじゃないと、先週の愛ちゃんや今週のアッコを見て改めて思いました。
同じ事を何回も聞かれたり、またスピーチ?ってことは2人とも何回も有ったことでしょう。
サイン会自体はほとんど見てません。
サインが始まったのを見つつ、センターコートに戻りました。
◇HP Evening Concert 13
火曜日から4日連続で若手アーティストが出演している恒例のコーナーです。
今日は「シクラメン」という3人組みの男性グループでした。
2曲しかやらなかったけど、ちょっとだけ聴いたところ、真ん中の人がラッパーで、両脇の2人がシンガーという位置づけのようでした。
この会場は、音が反響してエコーがかかったようになります。
前回(2004年)来た時は気付きませんでしたよ。
これは有明や他のテニスの会場には無い特徴です。
(気付いてないだけかもしれないけど。)
うつぼは、コンサートとかに意外に向いてる施設かも。
やってる曲は何となく聴いたこと有る気がしてました。
たけぽんさんから聞いて、あーそうかと気付いたのですが、試合中のチェンジエンドで火〜金に登場する4組の曲が繰り返し流れてるんですよ。
なので、客は聴く前から曲を知ってるような状態です。
ついつい口ずさんでしまうCMソングみたいなもんかも。
手拍子やサビで腕を左右に振るポーズも、年配の方たちを含めて、皆そんなに抵抗なくやってたようです。
会場の一部が熱狂的だったのも大きいです。
あれはジュニアたち?
さくらと言ってしまえばそれまでですが、あのノリは若い彼らにしか無理です・・・(笑)
(自分で金出してライブを見に行った時は、年齢関係なくノリ良く出来ますが。)
その影響で、他の客たちは抵抗なく色々出来たようです。
全試合終了後、センターコートの外でたけぽんさん(+ご友人)と話してると、ちょうどシクラメンの3人が帰るところでした。
新人アーティストということもあるだろうけど、腰が低くて関係者の人に何回もお礼を言ってました。
そのすぐ隣では、試合が終わったリサたち4人が2台の車に分かれて帰るところでした。
歩いて帰る低姿勢な新人アーティストと、出入り口に付けた専用車で送迎される世界ツアー参戦の選手たち。
VIP待遇と若手の差を感じましたよ。
まー、当たり前のことですけどね。
WTAツアーだからこんな待遇が有るんだろうし、ITFに落ちれば、若手扱いでしょうからね。
◆1-Chia-Jung CHUANG / Lisa RAYMOND (TPE/USA) def. Kai-Chen CHANG / Riza ZALAMEDA (TPE/USA) 5-7 6-0 [10-6]
14
第5試合、本日の最終試合です。
序盤はトップシードのリサ/Chia-Jungが1ブレイクアップで先行しました。
リサのスライスリターンからのアプローチや、Chia-Jungの思い切りのいいショットなどでポイントをリードします。
面子的にやっぱりそうかと思って見てると(ランキングや実績という意味)、カイチェン/ザラメダが途中でブレイクバックに成功。
その後はお互いにブレイクやキープを繰り返したりしながら、4オール、5オールとゲームが進みます。
そんな展開のなか、セット終盤の第12ゲームでブレイクに成功したカイチェン/ザラメダが、まさかのセット先取でした。
序盤のあの流れから、よくセットを取ったと思います。
2NDセットは、あれよあれよという間にリサ/Chia-Jungが6ゲームを連取。
ポイントの内容的にはそれほど1STセットと変わったようには感じませんでしたが、要所で効果的にポイントを取ったのが彼女達だったという印象です。
ファイナルセットのマッチタイブレイクは、序盤はカイチェン/ザラメダが4ポイント連取、中盤以降はリサ/Chia-Jungが8ポイント連取という珍しい流れでした。
中盤の大量ポイントが効いて、リサ/Chia-Jungがマッチタイブレイクを取って勝利しました。
試合序盤を見たときには、まさかここまで競ったスコアになるとは思いませんでした。
カイチェンの思い切りの良いリターンとストロークはかなり有効でした。
彼女特有の打ち方でしょうけど、遅れてラケットが出てくるような感じもあって、どこに打たれるか分かりにくいのかもしれません。
フォームがちょっと違いますが、原理としてはサニア(ミルザ)と同じなのかもしれません。
サニアの場合は、テイクバックの途中で打っちゃうような感じですけどね。
ザラメダのフラット系のショットも、セット終盤は深いところに入ってました。
彼女はシングルバックハンドです。
だからなのか、彼女はほとんどのポイントでサーブ&ボレーをしてました。
ボレーとかを見るとスライスのタッチは良いのかもしれませんが、今日はそのボレーをほとんどミスしてたような印象です。
それ以外のショットでも、全体的にミスは多いようですね。
それでも、試合の主導権(作戦とかの)はカイチェンではなく彼女が握ってるようでした。
ポイント間の話し合いでは、彼女が何か言ってカイチェンが聞くという感じに見えたので。
色々とやりたいことは有るようでしたが、それをやる前のミスが凄く多かったので、上手いんだかそうじゃないんだか、よく分からない選手でしたね・・・(笑)
そういえば、彼女とリサはシングルバックハンドですが、彼女たち2人がリターンの時、相手チームはIフォーメーションをすることが多かったです。
というか、試合中盤以降は全ポイントそうだったかも。
2人ともデュースサイドなので、サーブをセンターに打ってスライスリターンにさせて、前衛が叩くという戦法でしょう。
試合全体的としては、テクニックあり強打ありと、色んな展開が有って面白かったです。
リサ/Chia-JungがSFに進出した試合でした。
今日はこんなところです。
もう10月の中旬なので、夜になるとちょっと寒いです。
6時半開始の最終試合はダブルスでしたが、マッチタイブレイクまでもつれたことも有って、試合終了は8時近くでした。
1箇所にじっとしてるテニス観戦はかなり寒くなりますね。
明日は4試合でナイトマッチ扱いの試合が無いので、もうちょっと早く帰れそうです。
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