HPオープン
HP Japan Women's Open
本戦5日目 2009/10/16(金) Vol.1
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本戦4日目、一般的に大会のなかで最も面白いと言われているQFです。
今日の試合開始は11時でした。
朝の練習も見たかったけど、昨夜の頭痛で睡眠時間を長くしたかったので、ギリギリまで寝てました。
あと少しでホテルの朝食時間が終わってしまうところだった・・・。
そこまで寝てるつもりは無かったんだけどね。
会場へは11時ちょい過ぎに着きました。
まずはアザーコートへ行こうと思ったら、センターコートでチケットの半券をちぎってもらわないと、アザーの練習見学スペースに入れないとのこと。
というわけで、とりあえずセンターコートへ向かいました。
ちなみに、有明ではアザーコートでも半券ちぎってくれます。
まー、有明はセンターコートと1番2番がかなり遠いから、一旦センターに行けって言ったら、猛烈に抗議されることは確実です。
でも、思い出してみると、昔はアザーでは半券ちぎってなかったような?
アザーでは半券付きのまま入場して、センターに行った時に半券ちぎってたような気がする。
どっちでもいい話ですけど。
・・・話を戻して。
センターコートのロビーでモニターを見ると、もう試合が始まってるはずなのにスコアボードにスコアが入ってません。
そういえば、センターコートの建物に入る前に、マイクで何やら話してる声が聞こえてました。
(テニスの試合中は、主審のコールや会場アナウンス以外で、マイクで話続けることって有り得ない。)
不審に思ってセンターコートを覗くと、イベントのようなものをやってました。
◇スキャボーネ選手に挑戦
01
センターコートのスコアボードには、「スキャボーネ選手に挑戦」と表示してありました。
何なんだ?と思ってコート上を見ると、フラニーがタオルにサインして一般人に渡してたところでした。
もちろん勝手にやってたんじゃなくて、会場の進行係に従ってだけど。
彼女は試合用のウェアではなく、練習着のような格好でした。
その光景を見て、相手のメリンダ(ジンク)が棄権したんだなと思いました。
思い返してみると、彼女は昨日のダブルスであまり調子が良くないように見えました。
どこか怪我でもしてたんだろうか?
後でWTA公式を見ると「right foot injury」になってました。
どうやら右足の怪我みたいですね。
試合見たかったけど、こればっかりは仕方ありません。
フラニーが一般人にサインした後、進行係は次の挑戦者を募ってました。
挑戦する内容は、フラニーのサーブから2ポイント(だったような?)のラリーでした。
彼女は明るくて社交的なので、こういうイベントに凄く向いてると思います。
ラリー中もサービス満点で、かなりのアウトボールも返球してました。
次の第2試合は「Not Before 12:30 PM」なので、しばらく時間があります
もともとアザーコートに先に行くつもりだったので、センターコートの様子をちょっとだけ見た後、アザーコートに向かいました。
◇練習 Lisa RAYMOND 02
1番コートです。
リサが男性コーチと2人で色んな形式でラリーをしてました。
見始めた時は、コーチが全力でハードヒットしたストローク対リサのボレーでした。
コーチのショットは、たぶんスピード出すためだろうけど、フラット過ぎてアウトが多くなるぐらいのフルスウィングの強力ストロークです。
いくらボレーが上手いリサでも、男性コーチ相手にこの状況はかなりキツイはず。
GSやツアーで、強力なストロークを打つ選手との対戦が増えてるはずなので、そういった場面での対応の練習なのかな。
最後にコーチがいろいろアドバイスをしてました。
男女の違いはあれど、ボレー巧者のリサにボレーのアドバイスするのは勇気がいらないだろうか?
まー、そんなこと言ったら、プロ選手のコーチって職業が存在しなくなってしまうんだけど。
自分では分からないことでも、客観的に外から見れば分かることもあるだろうしね。
その後はサーブ対リターンなど、こちらも真剣モードのラリーでした。
◇練習 Tamarine TANASUGARN, Ana BOGDAN 03
2番コートです。
上で書いたリサの練習と同時刻に、通路を挟んだ隣のコートでタミーが練習してました。
彼女はすぐ分かりましたが、練習相手の選手は誰だか分からず。
たけぽんさんから聞いて、去年のスーパージュニア優勝者のアナ・ボグダンだと知りました。
(パスに書いてあったとのこと。)
タミーは長時間やらずに、比較的すぐ帰ったようでした。
◇練習 Aleksandra WOZNIAK 04
3番コートです。
第3試合に登場するアレスサンドラがコーチと練習してました。
ストローク、ボレー、スマッシュと、ひと通りのショットをコーチとチェックしながら打ってました。
それにしても、コーチのタトゥーが凄い。
上半身裸だったけど、これを見せるため?、いや、見せ「つける」ためなんでしょうか?・・・(笑)
◇練習 Lisa RAYMOND, Samantha STOSUR 05
上のアレクサンドラが練習してるコートと、通路を挟んだ4番コートです。
1番コートで練習していたリサがこっちに移動してきました。
去年までは固定ペアでよく見る2人でしたが、久々にリサとサマンサが一緒のところを見ました。
ストロークラリーからボレー、スマッシュと、ひと通りのショットを打ち合ってました。
その後、しばらく前から練習してたリサは帰りましたが、サマンサはそのまま残って同行してる人と軽くラリー。
あの女性はコーチじゃないような?
マネージメント会社の人?
いや、家族かな。
練習終了後にサマンサからサインを貰いました。
◇練習 Caroline WOZNIACKI, Ana BOGDAN 06
2番コートです。
こちらもアレクサンドラの練習と同時刻に、その隣のコートでキャロラインが練習してました。
相手は、キャロラインが来る前にタミーと練習してたボグダンです。
彼女は何で日本にいるのでしょうか?
見てる時は次週のスーパージュニアに出るのかな、と思ってましたが、ドローに乗ってないし。
いや、よく見たら載ってました・・・(笑)
検索する時にファミリーネームの綴りを間違えたんだろうか?
大会直後にドロー見たので、今となってはどうしてなのか分かりませんが・・・。
そう言えば、テレビクルーの人達が来ていて、今日対戦するアレクサンドラとキャロラインが同じ側にストロークを打ってるのを見て、良い絵が撮れた的な話をしてました。
その絵は実際の放送で使われたんだろうか・・・?
◇練習 Francesca SCHIAVONE, 米村知子 07
少し離れた7番コートでは、さっきまでセンターでイベントやってたフラニーがヨネトモちゃんと練習してました。
遠くからしか見てませんが、試合形式の練習をしていたようです。
◆Sania MIRZA (IND) def. 2-Marion BARTOLI (FRA) 6-4 2-0 Ret'd
08
第2試合です。
1STセット中盤から終盤までを見ました。
見始めた時はブレイク差なしのスコアでした。
お互いに強打の持ち主なので、攻撃的な展開が続きます。
先にチャンスが有ったのはマリオンでした。
サニアのサーブが、0−40と3ブレイクポイントになります。
この時、何となく思ったことがあります。
もしサニアがここをキープ出来たとしたら、後から考えた時に、このゲームがこの試合の鍵になるゲームになるだろうなと。
こういうこと考えても、実際は試合結果とか「予想」と名前が付くものは外れることが多い・・・。
というか、逆になることも多かったりするので、そういったことは普段はあまり考えません・・・(笑)
というわけで、あまり深くは考えてなかったけど、もし、このゲームをマリオンがブレイクしてセットを先取してたらどうなったことか。
マリオンの怪我がどの程度なのか分かりませんが、2セットで終わらせることが出来そうな展開であれば、違う結果になったかもしれません。
0−40の後のサニアは、凄いショットを連発してました。
オンライン気味の攻撃的なストロークやサービスエースで、逆転してキープすることに成功。
これで4オールになったんだったかな、確か。
次のマリオンのサーブは、確か30オールからサニアがポイントを連取。
さっきのゲームと違ってブレイクポイントは1つだったと思いますが、その1本を活かしたサニアがブレイク。
(もしかしたらデュースになったかも?)
セット終盤で先行したサニアが、次の第10ゲームをキープしてセットを先取しました。
見たのは、ここまでです。
その後はアザーコートを見に行きました。
センターコートに戻ってロビーのスコアボードを見ると、2NDセット2−0でサニアがリード。
そろそろチェンジエンドだと思ってセンターコートへ入ると、選手がいなくなっていてスコアボードが次の試合に変わってました。
あー、どっちかが棄権したんだな・・・、と思いました。
あのスコアだと、たぶんマリオンの棄権だろうと。
たけぽんさんにメールで聞くと、やはりマリオン棄権とのこと。
マリオンは、東レのパブリチェンコワ戦のメディカルタイムアウトで、テレビ画面に爪に血がにじんだ足が写されてました。
激しい試合を毎日のようにする選手たちは、多かれ少なかれ怪我や故障を抱えながらプレイしているんでしょう。
それが限界点を超えたり、これ以上やると今後に影響する場合に、リタイアになるんでしょうね。
素人考えですが、ラケットが進化した現在とそれ以前では、身体にかかる負担が大きく違うんだろうと思います。
威力ある相手のショットを受け続けるわけだから、オフバランスになる場面が多いだろうし、そうなると身体にかかる衝撃が大きくなるだろうし。
WTA、ATPともに最近は怪我人続出ですからね。
・・・話が飛びました。
マリオンの途中棄権ながら、勝ったサニアがSFに進出した試合でした。
◆1-Caroline WOZNIACKI (DEN) def. 6-Aleksandra WOZNIAK (CAN) 6-2 6-7(1) 6-2
09
第3試合です。
上のサニアvsマリオンの試合の途中で、「アザーコートを見に行った」と書きました。
再びセンターコートに戻ろうとした時、センターコートの建物の裏でウォームアップしてるアレクサンドラを見ました。
(この文章書きながら、何故かダウンタウンDXの「あの時私は見た!」(だっけ?)のコーナーのテーマが頭のなかで鳴った・・・(笑))
コーチがボールを左右に出して、アレクサンドラが1バウンドでボールをキャッチするという、比較的よく見るウォームアップをやってました。
これを見た時は、そんなにすぐに試合だとは思わなかったのですが、本人には当然伝えられてたんでしょうね。
だからアザーコートではなく、センターコートのすぐ裏でやってたんだろうし。
センターコートに入ると、上でも書いたように、コート内のスコアボードがこの試合用に書き変わってました。
しばらくすると選手たちが入場してきました。
時間的には、さっきのコート裏のウォームアップの直後ぐらいでしたね。
試合は、アレクサンドラがいきなりキャロラインのサーブをブレイクしてスタート。
確か、最初は40−15ぐらいでキャロラインがリードしたのですが、アレクサンドラが逆転してブレイクに成功しました。
この段階で、キャロラインはジャッジに不満があるようでした。
(後にもっと爆発。)
確かに際どいボールが多かったけどね。
今大会で初めて拮抗したガチの試合を見た気がします。
そう感じるほど、序盤から凄い打ち合いでした。
第4ゲームでキャロラインがブレイクバックして2オール。
その後はキャロラインがゲームを連取し、逆転して6−2でセットを先取しました。
スコア的には2ブレイクアップでしたが、そういう差を全く感じさせない拮抗した内容でした。
アレクサンドラは伸びのあるフラット系のショットを連発してました。
両者のショットを比較すると、彼女のほうがボールの回転量が少ないです。
叩き込む印象はあまり無いけど、打たれるショットはキレがあって鋭いです。
普通ならもっとウィナーが増えそうですが、そこはさすがにキャロラインです。
スピードボールで左右に振られても、きっちり返球してきます。
いつも思いますが、あのフットワークは素晴らしいです。
打っても打っても拾われるので、アレクサンドラは攻撃的なショットを打ち続けないといけません。
となると、やはりエラーが増えます。
その割にはミスは少ないほうでしたが、少しづつキャロラインがポイントをリードすることが多くなり、その結果セットを先取したという印象でした。
2NDセットは、序盤の3ゲームだけを見てアザーコートへ行きました。
確か、最初の2ゲームは共にブレイクゲームだったような?
帰ってくると、キャロラインが1ブレイクアップの4−2とリードしてました。
試合終了間近かな?と思いましたが、そこでアレクサンドラがブレイクバック。
その後はお互いにブレイクピンチが有りながらもキープして、タイブレイクへもつれます。
タイブレイクはアレクサンドラが一気に4−0とリード。
キャロラインが1ポイントを返すものの、アレクサンドラが終盤のポイントを連取して7−1でタイブレイクを取りました。
この辺りのキャロラインは、かなり淡白になったように見えました。
それと、ジャッジにはかなり不満が有ったようです。
この時だったかどうか覚えてませんが、主審を変えろとスーパーバイザーのほうを向いて言う場面もありました。
いや、実際は何言ってるかまでは聞き取れなかったけど(後ろ姿しか見えなかった)、聞こえた言葉の断片と身振り手振りを見ると、そう言ってるとしか思えませんでした。
主審に抗議するのは数多く見てますが、主審を変えろ!は見たことありません。
(いや、有ったかもしれないけど、すぐ思い出せない・・・。)
アレクサンドラは2NDセット以降、戦法を変えたように思います。
高い弾道のボールをかなり混ぜるようになりました。
フラット系のボールで攻撃し続けるのは、1STセットは最初2−0とリードしたし、ある程度は成功しました。
しかしそればっかりだと、キャロラインに粘られた末に自陣の空きに打ち込まれるか、自分のミスでポイントが終わることが多かったです。
スピン系を混ぜることで簡単なミスが減り、そのボールを同じく高い弾道でキャロラインが返球してきたところを高い打点から叩き込むように打ってました。
キャロラインのカウンターを受けないように、テンポを遅くするのも有ったのかもしれません。
それから、お互いにオンコートコーチングをフル稼働させてました。
アレクサンドラの刺青コーチは、たぶん彼女にそういう戦法を授けたのだと思います。
この緩急を付けた攻撃は、かなり有効でした。
でも、これだとロングラリーが多くなって、1ポイントが長くなります。
いつもそういう試合ばかりのキャロラインは平気のようでしたが、アレクサンドラはかなり疲れてたようでした。
競った2NDセットが終わって、一旦センターコートを離れてアザーコートを見に行きました。
しばらくして戻ると、キャロラインが4−0と2ブレイクアップの大幅リード。
タイブレイクの後、いったい何が起こったんだ?ってスコアでした。
その後はお互いにキープを重ね、2ブレイク差のまま6−2。
キャロラインが2時間13分のロングマッチを制しました。
東レPPOでも思いましたが、アレクサンドラは配球が上手いだけの選手から、スピードとキレでも勝負出来る選手に変わってきてます。
いや、配球が上手いだけでも十分凄いんだけどね。
その猛攻を凌ぎきって、更に根負けさせるほどのフットワークと返球術を見せたキャロラインも凄かったです。
ラリーの展開としては、アレクサンドラが攻撃してキャロラインが凌いでるポイントが多いんです。
でも見方によっては、キャロラインがアレクサンドラを翻弄してるようにも見えるかもしれませんね。
キャロラインの場合、フットワークが良いだけではなく、どういうボールを返したら良いのか、身体で分かってるんだと思います。
そうじゃないと一方的に攻められるだけになってしまうし、ここまでランキングを上げられないでしょうね。
試合全体的としては、非常に見ごたえのある内容で、この1試合を見ることが出来ただけでも大阪まで来た甲斐が有りました。
キャロラインがトップシードの貫禄を見せ、アレクサンドラに勝利した試合でした。
◇vol.2へ続きます。
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