HPオープン
HP Japan Women's Open
本戦4日目 2009/10/15(木)  戻る トップへ


今年から新設された、HPオープンを見に行ってきました。
会場は靱テニスセンターです。
前回ここに来たのは、2004年のデ杯(対インド)を見に行った時でした。
西方面は年に何回かテニスを見に行ってましたが(関東から見れば、京都、豊田、岐阜などは西)、大阪は久々です。
大会の歴史的には、有明のジャパンオープンを引き継ぐのかな?
有明開催のITF10万ドルとの関連が気になるところですが。
靱テニスセンターは屋根がありません。
大会が始まる前から、雨降ったらどうするんだろう?と思ってました。
雨に祟られてる有明を毎年のように見てますからね。
ちょっと心配でしたが、雨続きだった有明のジャパンオープンに比べれば、週間天気予報はそれなりに良かったです。

家を出るのが遅れたので、会場に着いたのは3時ちょっと過ぎとかなり遅めでした。
楽しみだったアレクサンドラ(ウォズニアク)対カイチェン(チャン)を見れなかったのが残念。
会場に入った時、ちょうどアレクサンドラがバスに乗るところでした。
終わってからシャワー浴びたりするだろうから、あー、これはとっくに終わってしまったんだなーと思いました・・・。
センターコートに入ると、ロビーに試合の進行が分かるスコアボードが常設されてました。
もしかしたら、次の試合も終わってるかも?とちょっと心配でしたが、まだ第3試合が始まったばかりでした。
さて、試合に行きましょう。


◆1-Caroline WOZNIACKI (DEN) def. Katie O'BRIEN (GBR) 6-0 6-1
01
センターコートの第3試合です。
センターコートに入ると、キャロラインが3−0とリードしたところでした。
そこから2NDセット第3ゲームまでを見ました。
その間、Katieは1ゲームしか取れませんでした。
あと1ゲームか2ゲームぐらいは取れそうなゲームが有りましたが、結局はキャロラインが取ってましたね。
Katieはストロークラリーでアウトが多かったです。
というか、ほとんど彼女のミスで試合が進んでました。
圧倒的に攻撃されてるわけではないのに、打ちすぎてる感じでした。
たぶん、前半に良いショットを連続して浴び続けたんだと思います。
そのイメージが強くて、深いショットを散らして攻撃し続けないとウィナーを取られる、という意識が強かったんでしょう。
そんな感じで、Katieがミス連発で、ロングラリーがほどんとなく試合が進みます。
キャロラインは、トップスピン系のショットを散らしていればポイントが取れてました。
彼女からすると、際どい攻撃をする必要もなく、結構楽な展開だったと思います。
1STセット終了後、Katieはオンコートコーチングを要請しました。
その後、若干ロングラリーが増えたので、コーチのアドバイスはもっとラリーをしていけってことだったのかな?
キャロラインは、攻撃されないけど、ミスもしない安全なボールを打ち続けます。
結局は、セット序盤からキャロラインがブレイクに成功。
見たのは、2NDセットも1ブレイクアップの2−1とキャロラインがリードしたところまでです。
Katieが1ゲーム取った時は大きな拍手が起きてました。
このゲームは、確か、40−15とリードしたけど追いつかれて、デュースを繰り返した末にようやくキープってゲームだったと思います。
トップシードのキャロラインが、1ゲームしか許さない完勝でQFに進出した試合でした。


◆4-Jill CRAYBAS / Tamarine TANASUGARN (USA/THA) def. Melinda CZINK / Natalie GRANDIN (HUN/RSA) 4-6 7-5 [10-8]
02
1番コートの第2試合です。
見たときは2NDセット中盤でした。
このセットは、女子ダブルスらしく(?)、ブレイクゲームが多かったですね。
お互いに有利なスコア(1ブレイクアップとか)でサーブを迎えますが、そこでブレイクされることが多かったです。
内容的には、メリンダ(ジンク)/ナタリー(グランディン)ペアのほうが良かったように見えました。
彼女たちは2人ともサウスポーの珍しいペアです。
メリンダは前に見たときもダブルスはそれほど上手くなかったですが、どちらかと言えばダブルスメインのナタリーは配球が上手かったです。
雁行陣のダブルスの場合、ミスなくポーチされないボールを打ち続ける必要がありますが、4人の中で一番これが出来てたと思います。
動かされた時は、深いボールに対してのミスが結構有ったけど。
タミーは、自分のバックハンドと相手のフォアハンドの打ち合いをしたくないようでした。
アドサイドからのサーブの時、サーブしてから左右入れ替わって、自分のフォア、相手もフォア(サウスポーだから)の打ち合いにするポイントが結構有りました。
つまり、クロスではなくストレート方向のストロークラリーになります。
この時のナタリーは、深いトップスピン系のショットでタミーのフラット系のショットを甘くさせ、最後にトップスピンロブを前衛のジルの上に打つことが多かったです。
フラット系のタミーは高くバウンドするボールを同じようにトップスピンロブにするのは難しいらしく、出来るだけ踏み込んでクロスに打とうとしてました。
しかし、相手前衛はサウスポーのメリンダです。
アドサイドからのクロスショットなので、右利きならバックボレーですが、彼女はフォアボレーになります。
タミーのバックハンドが浮き気味になることが多く、ボレーで簡単に決められてました。
それはタミーも分かってたようでした。
何とかしようとして、ハーフバウンド気味のライジングで早く返球しようとしたことも有りましたが、ミスになることが多かったです。
それでも、2NDセット終盤はメリンダのボレーミスなどエラーが重なり、7−5と競ったスコアでジル/タミーが取りました。
トータラウポイントは、たぶんそれほど差は無いんだろうけど、重要なところでのミスの差って感じでしたね。
マッチタイブレイクも序盤は一進一退だったと思いますが、中盤からジル/タミーがポイントを重ねます。
メリンダ/ナタリーはマッチポイントを取られてから数ポイント返しましたが、最後はジルがサービスエースで試合を締めました。

勝ったジル/タミーはベンチでコーチと話ながらなかなか帰りませんでしたが、メリンダもひとりベンチで長いこと座ってました。
ナタリーは気を利かしたのか、少し離れた選手出入り口の辺りでメリンダが出てくるのを待ってました。
その状態の4人がかなり長かったです。
あまりに長いからセンターコートに戻りましたが、あの後はどうなったんだろう?
2NDセットの敗色濃厚な展開から、逆転勝利のジル/タミーがSFに進出した試合でした。


◆Julie COIN / Mathilde JOHANSSON (FRA/FRA) def. 2-Vania KING / Sania MIRZA (USA/IND) 6-4 6-2
03
センターコートの第4試合です。
1STセット終盤から見ました。
ジュリー(クワン)/マチルデ(ヨハンソン)が1ブレイクアップしていて、ジュリーのサーブでした。
このゲームをキープしたフランスペアが、6−4でセットを先取しました。
2NDセットも、序盤からフランスペアがブレイクして先行。
ヴァニア/サニアがすぐに2オールに追いつきますが、その後のゲームをフランスペアが連取。
6−2で2NDセットを取り、ストレートで勝利しました。

ヴァニア/サニアは、ちぐはくな感じがしました。
サーブ、リターン、ボレーとステディなプレイで、エラーが少なかったフランスペアと比べたからかもしれませんが。
たぶん、サニアはダブルスをあまりやってないのかも?
リターンやストロークラリーでバカ打ち気味のエラーが多かったし、前衛でのボレーもラケットを引きすぎてアウトが多かったです。
彼女たちのペアは、サニアが後ろでヴァニアが前の時が一番得点率が高かったと思います。
サニアがミスなくストロークを打つという前提付きですが・・・。
ヴァニアは今まで見てきた通り、ダブルス上手いです。
ボレーの反応が良いし、構えて打たれたパスでも自分に近い場所ならしっかり返してました。
今日はサニアのボレーの反応が悪かったからか、ポイントを早く決めようとして(?)、サーブ&ボレーを頻繁にやってました。
でも、無理気味に前に出てるせいか、2人の間を抜かれたり、サニアにボールを集められて失点するポイントが多かったですね。
フランスペアがSFに進出しました。


◆3-Samantha STOSUR (AUS) def. 森上亜希子 (JPN) 6-1 6-2
04
センターコートの第5試合です。
この試合の前に、「HP Evening Concert」と題して、若手アーティストのライブが有りました。
火曜日から金曜日までの4日間、ナイトマッチの前に行われるスケジュールだったようです。
今日はその3日目で、Sunyaという男性アーティストでした。
前のダブルス終了からナイトマッチの開始時刻まで、1時間近く間が有りました。
その間に先にホテル(会場から近い場所)に行くことにしたのですが、その前にちょっとだけ聴きました。
後から考えると、まだリハーサルだったようですね。
イベントは6時開始の予定で、聴いたのが6時前だったし、少ししかやらなかったから(曲の途中で止めてた)。
ヒットチャートや新人アーティストのチェックを全くしなくなって数年経ちます・・・。
正直、名前も聞いたことなかったですが、ハートフルな感じでなかなか良かったです。
毎週のように新曲をチェックしてたころが懐かしい・・・。
90年代後半までの話だけど。

話を戻します。
ホテルから戻ってセンターコートの出入り口から見ると、2−0でサマンサがリードしてました。
すぐに3−0となり、そこから客席に座って見ました。
第4ゲームでアッコが初めてキープに成功しますが、その後はサマンサがゲームを連取して6−1でセットを先取しました。
2NDセットも、1オールからサマンサが4ゲーム連取して5−1と大量リード。
アッコも意地で1ゲームキープしますが、サマンサが次のサーブをキープして6−2。
サマンサがストレートで勝利しました。

アッコの試合はかなり久々に見ました。
最後に見たのはいつだろうか?
フェドの試合とかAIGのバイディソワ戦とか、あとは東レのルビン戦はよく覚えてます。
(東レは他の要素も有って覚えてるってのもありますが・・・。)
アッコは左右両手打ちという印象があまりありません。
強打だけに頼らない頭脳的なプレイスタイルで、走り回るイメージはあまり無いものの、エラーは少ない選手という印象でした。
しかし、今日はミスを連発してました。
相手がサマンサで、男子並みに跳ねるスピンサーブや、スピンの効い重いストロークで左右に振られたのもあるでしょう。
常に高く遠い位置で打たされるのは誰でもキツイです。
でも、それにしてもミスが多かった。
プレイ中はそれほどでもないけど、走り回らされて失点した後、ちょっと足を引きづるような時もありました。
痛くはないのかもしれませんが、やはり違和感が有ったりするのかもしれませんね。
だから、無意識にかばってしまうとか。
良い時のプレイばかり頭に残ってるせいかもしれませんが、そのイメージとのギャップに、引退を決意したのも分かると思ってしまいました。
攻撃の基点であるサーブも弱くなったような?
もっとキレがあるサーブを打ってたような気がします。
特にミスが多かったのはバックハンドでした。
ネットにかかるミスが多かった。
外から見ただけの印象ですが、自分の打った感覚と実際の打球が違ってるんじゃないか?って気がしました。
そう感じるほど、自分から打ってった時のバックハンドは、見事なほどネットテープにかかってました。
サマンサは落ち着いてプレイしてましたね。
元々はエラーが多い彼女ですが、今日は凡ミスがほとんどなかったです。
相手のアッコがミスが多かったからか、フォースドエラーもあんまり無かったです。
内容的には、勝つべくして勝ったという感じでしたね。

試合後、引退するアッコへの花束贈呈式がありました。
まずWTAスーパーバイザーのTony Choさんから、次に同じ関西出身の奈良くるみちゃんから。
くるみちゃんもアッコも涙涙でした。
アッコからは、今日来た観客や今までお世話になった方たちへの感謝の言葉がありました。
WTAはこの大会が最後ですが、この後、全日本選手権に出場するとのこと。
彼女は取ってないんですよね、全日本のタイトル。
本命と言ってもいい年でも、怪我の影響で勝ち上がれなかったりして。
セレモニーが終わってから、知り合いの方たち(たぶん)からも花束贈呈がありました。
客席には、浅越しのりんや茶園鉄也君の姿も。
大会が終わって帰宅してから、GAORAの試合中継とは別に、BS-TBSで放送した総集編で彼女の特集を見ました。
初戦では杉山愛ちゃんや中村藍子ちゃんも駆けつけたようですね。
そこで負けてれば、今日よりも多くの選手が見守るなかでのセレモニーだったかもしれません。
初戦の勝利でそうなりませんでしたが、1つでも多く勝った上でのWTAツアー引退のほうが絶対良いはずです。
アッコは、観客からの拍手のなか、最後に大量のサインをして会場を去りました。


今日はこんなところです。
ここ2週間の睡眠不足と疲労で、今日はちょっと頭痛がする・・・。
今晩は早く寝て長めに睡眠をとろう。
明日はシングルスQF4試合とダブルスQF1試合です。
キャロラインvsアレクサンドラなど、楽しみな対戦が目白押しです。
明日も楽しみです。


戻る
トップへ