第45回 島津全日本室内テニス選手権大会
SHIMADZU All Japan Indoor Tennis Championships 2009
本戦6日目 2009/3/14(土) Vol.2
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◇vol.1からの続きです。
◆Sergei BUBKA (UKR) def. 伊藤竜馬 (JPN) 6-3 7-6(3)
04
Aコートの第2試合です。
試合はブブカのサービスから始まりました。
彼がキープした後、第2ゲームの伊藤君のサーブがブレイクされました。
なんか相手のリズムが掴めずに、あっという間に落してしまった感じでしたね。
このゲームに限らず試合序盤は、ブブカの速い攻めに対して、強打のタイミングが合わずにミスするポイントが多かったように思います。
(1週間以上経ってからレポート書いてるから、若干の記憶違いは有るかも・・・。)
お互いにキープしてブブカの5−2の後、伊藤君はメディカルタイムアウトを取りました。
トレーナーの影でよく見えませんでしたが、撮った写真を見ると、右腕のマッサージをしてもらってるようでした。
肘の周辺、いや肘より先の部分ですかね?
その後は2NDセットの4オールまでキープが続きました。
そこで伊藤君のサーブがブレイクされましたが、次のゲームですかさずブレイク。
5オールのタイスコアに戻り、そのままタイブレイクに突入。
タイブレイクは序盤からブブカがリード。
そのリードを保って7−3でタイブレイクを取り、ブブカがストレートセットで勝利しました。
昨日も思いましたが、ブブカは攻守のバランスが良いです。
というより、守りも重視してるというべきでしょうか。
コートから追い出されても、走り回ってとにかくしつこく返してきます。
相手のボールに慣れてない試合序盤は淡白なポイントが多かったですが、少しづつそういうポイントが増えてきました。
かと言って繋げてるだけでなく、チャンスでは際どいところに打ってきます。
ロングラリーになると、そのうち伊藤君がミスをする、というポイントを何ポイントも見ました。
伊藤君としては、攻めきるべきか、相手と同じようにロングラリーをするのか、迷うような展開だったと思います。
ブブカは序盤から集中して1STサーブを打ってたように思います。
威力あるサーブを際どいコースに配球してました。
これは昨日の終盤と同じですね。
昨日の三橋君との試合では、終盤に行くにしたがって、1STサーブへの比重が大きくなったように見えました。
今日は最初のゲームからそうでした。
彼は2NDセット序盤に集中がちょっと落ちたように見えました。
その影響か、ポイントを先行されるゲームが多くなりました。
伊藤君は、ここでブレイクしたかったでしょうね。
何回かブレイクチャンスが有りましたから。
彼のサービスゲームは、簡単に取るゲームとピンチのゲームが極端な感じでした。
もしかしたら、トータルポイントはそれほど変わらないかもしれません。
それでも、試合全体からは、ブブカの完勝という印象を受けました。
強烈なカウンターショットが頭に残ってるからでしょうね。
ブブカが決勝に進出した試合でした。
◆青山修子/川村美夏 def. 2-手塚玲美/久松志保 0-6 6-2 [10-6]
05
女子ダブルス決勝です。
スコアを見て分かる通り、1STセットは手塚/久松ペアのベーグルでした。
序盤は多かった拍手が、一方的なスコアで会場は次第に静かになっていきました。
青山/川村ペアはミスが早かったです。
全日本という冠の大会の決勝ということで、緊張が有ったのでしょうか。
観客が拍手をするタイミングが無くなってしまった感じでした。
シングルスの時は2コート同時進行だったこともあり、1コートだけになったこの試合では余計に静けさが際立ってましたね。
2NDセットに入ると、流れが少しづつ変わってきました。
早いミスが明らかに少なくなりました。
ストロークラリーでも互角になり、ポイントが取れるようになってきます。
2NDセット序盤に初めてサービスキープをすると、中盤にはブレイクすることに成功。
最後にもうひとつブレイクして、2ブレイクアップの6−2でセットを取り返しました。
このセットは1STセットほど一方的ではありませんでしたが、流れは大きく変わりました。
昨日のSFでも思いましたが、青山/川村ペアは「女子ダブルス」という種目が上手いんですよ。
ポーチ出来ないストローク、前衛に触られないロブ、自陣に空きを作らない球速、etc・・・。
それから、常に相手の状態を見て打ってるような印象がありました。
スピードあるショットを打つよりも、いかに相手に取られないボールを打つか。
まー、どの選手もそうだとは思いますが、見ていてそういった面をより強く感じました。
ファイナルセットは10ポイント先取のマッチタイブレイクです。
セットが変わると流れが変わることがあります。
このマッチタイブレイクも、序盤はそうなりかけました。
しかし、青山/川村ペアが0−2から7ポイント連取して7−2と大きくリード。
(だったはず。)
終盤に少し反撃されましたが、10−6で逃げ切って勝利しました。
1STセットの段階ではどうなることかと思いましたが、大逆転での優勝でした。
手塚/久松ペアからすると、最初にあまりにも上手くいきすぎてしまった感じでしょうか。
流れが変わった後は、逆に相手にうまく封じられてしまいましたね。
青山/川村ペアは全日本と名のつく大会は初優勝ですよね?
彼女達は優勝スピーチで早稲田フューチャーズの宣伝をしっかりしてました(笑)
大会運営を見習いたいとも話してました。
社交辞令もありそうですが(これは大人なら当然のこと)、今度は自分たちが開催する側になると分かってるわけだから、見るところが他の選手と違ってくるでしょうね。
準決勝、決勝と、大逆転で勝利した青山/川村ペアが優勝を決めた試合でした。
◆1-Aisam-Ul-Haq QURESHI / Martin SLANAR (PAK/AUT) def. WC-伊藤竜馬 / 鈴木貴男 (JPN/JPN) 6-7(7) 7-6(3) [10-6]
06
男子ダブルス決勝です。
4時ちょっと前に始まりました。
見てる最中に思い出しましたが、3年前に見に来たときは、土曜日の男子ダブルス決勝がかなり遅い時間に始まりました。
今回は日本人選手も出てるし、早い時間に始まったから、多くの観客が残って観戦してましたね。
試合は、1STセット、2NDセットともにタイブレイクまでもつれました。
1STセットはオールキープで6オール。
2NDセットはクレシ/スラナーが4−3からにブレイクに成功。
鈴木/伊藤ペアが相手のサービング・フォー・ザ・セットでブレイクバック。
そして、そのまま6オール。
覚えてる限りでは、そんな展開でした。
(間違ってる可能性あり・・・。)
1STセットのタイブレイクは、スコアを見れば分かると思いますが、どちらが取るか分からない展開でした。
よく取りましたよ、鈴木/伊藤ペアは。
試合全体としては、ダブルスに慣れてなさそうな伊藤君を、貴男君がよくカバーしてました。
ピンチの時に助けたりとポイント的にもそうだったし、精神的にもそういう印象を受けました。
クレシ/スラナーは、I(アイ)フォーメーションを盛んにやってましたね。
今や奇襲の意味合いは無くなったほど多用されるフォーメーションですが、途中からかなり使ってました。
鈴木/伊藤ペアのリターンが良かったからでしょうね。
今回トップシードのクレシ/スラナーですが、彼らはシングルスにも出てるし、ダブルス専門という印象はないです。
簡単なボレーミスとかダブルス職人らしからぬ細かいミスが結構有ったし、二人の間を抜かれることも結構有りました。
プレイのレベルとしては、日本のトップダブルスペアの貴男/岩渕ペアのほうが数段上だと思います。
しかし、今日のペアリングでは彼らのほうがチャンスが多かったと感じました。
試合後半は、やっぱりというべきか、伊藤君が狙われてましたからね。
伊藤君はシングルスに比べたら圧倒的にダブルスは不得意のようでしたが、それでも果敢にサーブ&ボレーをしてました。
覚えてる限り、サービスゲームでステイしたポイントは無かったはずです。
貴男君と組んだ今大会は、色々な面で経験を積めたんではないでしょうか。
相手のクレシ/スラナーが主審と何か話してた時(もめてた?)、貴男君が伊藤君に対して、「気にする必要はない。これは彼らの問題だから。」と言ってるのが聞こえました。
クレシとスラナー達に何が有ったか詳しくは分かりませんでしたが、こういうやりとりを聞いて先輩後輩のダブルスって感じがしましたよ。
セットオール後のマッチタイブレイクは、途中まで拮抗した展開でした。
序盤リードしたクレシ/スラナーに対し、鈴木/伊藤ペアが何とか食い下がってミニブレイクを返してました。
しかし、終盤に連続ポイントを許し、クレシ/スラナーが10−6で取って勝利しました。
表彰式では、日本での大会だからか、準優勝の日本ペアにもスピーチがありました。
貴男君はまず英語でスピーチを行ない、その後に日本語で話しました。
最初に英語で話したのは、クレシ/スラナーやATP関係者に対しての気遣いでしょうね。
伊藤君も、今後に繋げたいとしっかり話してました。
トップシードのクレシ/スラナーが、競った試合を制し、優勝した試合でした。
今日はこんなところです。
試合終了は6時ちょっと過ぎと、比較的早めでした。
会場に来る前、ビュッフェ形式の朝食をたっぷり食べたので、この時間まで全く腹が減りませんでした。
いくら腹いっぱい食ったと言っても、さすがに途中で腹減るかもしれないと思ってましたよ。
どんだけ食ったんだって感じですけどね(笑)
会場からの帰りは、行きとは別のルートで歩いてホテルまで帰りました。
歩いていて分かりましたが、他の地方と同じように色んなチェーン店が結構ありますね。
京都駅周辺も同じでしたが、歴史と伝統の街の京都も、東京とかと同じ部分も多いんだなーと思いました。
まー、ちょっと歩いただけなので、もっと細かく見れば違うところも当然発見出来るでしょうね。
さて、明日はいよいよ男女シングルスの決勝です。
トップシードのいいくみちゃん以外の3人は全てノーシードからの勝ちあがりです。
とは言え、準決勝を見た限りは、好調な選手が勝つべきして勝ってきたという印象です。
特に貴男君vsブブカは楽しみです。
超攻撃型の貴男君に対し、守備主体とも言えるブブカがどう対応するのか。
対照的なプレイスタイルの対戦なので、かなり楽しみです。
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