ニッケ全日本テニス選手権 84th
NIKKE All Japan Tennis Championships 84th
本戦8日目 2009/11/14(土) Vol.2  戻る トップへ


◇vol.1からの続きです。


◆クルム伊達公子/植木竜太郎 def. 井上摩衣子/篠川智大 6-4 6-4
02
第4試合、本日の最終試合です。
最初に書いたように、この試合が楽しみで今日は有明まで来ました。
植木君は、俺が大学テニスを見始めた頃、日大の選手として試合をしてたのを何回か見ました。
ダブルスも見た気がしますが、記憶に有るのはシングルスですね。
その頃のプレイスタイルは、スピン系の強打で押していくストローカーという印象でした。
自分を鼓舞していくファイターで、泥臭く最後まで諦めないという印象もありますね。
(↑「泥臭い」は誉め言葉です。)
大学テニスは様々なプレイスタイルの選手が多く(プロツアーに比べて、その余地が有るということだと思うけど)、かなり楽しく観戦してました。
でも、写真撮影禁止となってから、しばらく見ない時期がありました。
観戦しなくなると、試合結果にも興味が湧かなくなり、HP等で結果をチェックしなくなってきます。
また、観戦した選手たちが卒業していくと、知ってる選手がいなくなり、ますます興味を失ってしまいます。
大学テニスの存在すら忘れてるような時期もありました。
そんな時、どこかの大会に出場してた植木君を見ることで大学テニスを思い出し、再び見に行くようになったこともありました。
植木君とは直接関係ない話ですけどね・・・(笑)
大学卒業後はよく知らなかったけど、伊達ックのブログで伊予銀行に就職したことを知りました。
(だったと思う。)
選手のブログやHPを見ることはあまりないのですが、伊達ックのブログはよく見ます。
あとは、最近始まった森田あゆみちゃんのブログですね。
定期的に見るのはこれぐらいで、あとはほとんど見ることはありません。
(時間がない・・・。)
トッププレイヤーの彼女たち自身に興味があるのはもちろんですが、継続的に読むのは、読みたくなる文章というのがとても大きいです。
2人とも素直な気持ちを丁寧に書いていて、好感が持てます。
あ、三橋君のブログも面白いです。
プレイスタイル同様、熱気が伝わってくるようです(笑)
今大会、伊達ックが出場するのも驚きましたが(もう出ないと思ってた)、ミックスに出場、しかもパートナーが植木君と聞いて更に驚きました。
直前のバリで色んなラッキーが有りながらSFに進出した伊達ックと、何年かぶりにプレイを見る植木君のペアはとても楽しみでした。
15歳差とは言え、見た目が若い伊達ックなので、印象としては姉と弟って感じでしょうか?
週末しか見に行けないので、彼らが決勝に出たら観戦に行こうかなーと思ってました。

試合は6時ちょっと過ぎに始まりました。
伊達ックが出場するからか、観客はかなり多かったです。
コロシアムの6割7割ぐらいは入ってたでしょうか。
最近は観客が増えてる全日本だけど、それにも増して多かったです。
伊達ック出場だからなのか、それとも単に決勝だからなのか、トスの後に選手が並んでの写真撮影がありました。
すぐどいてましたが、何故か主審の方が一緒に入ろうとして笑いました(笑)
日本の大会でよくお見かけする主審で、大原泰次郎さんかな?、たぶん。
でも、これ書いてる最中にやってるATPパリの決勝では、主審を挟んでジョコビッチとモンフィスが写真撮ってますね。
日本の大会ではほとんど無いだけで、写真撮影に主審が入るのがおかしいわけじゃないみたいです。

試合は、男性2人が共にブレイクされてスタートしました。
決勝ということで、若干の緊張が有ったのかも。
女性2人はキープして2オールに。
その後、またしても篠川君のサーブがブレイクされます。
伊達/植木ペアが1ブレイクアップの5−2とリード。
この辺りまでは、井上/篠川ペアにミスが多かったです。
特に井上摩衣子ちゃんのショットが甘くなる場合が多く、篠川君がカバー出来ずにポイントを失ってました。
女性にボールを集めるのはミックスの常套手段だから仕方ないでしょうね。
ネットの記事か何かで、植木君は伊達ックに厳命されてるというのを見ました。
厳命された内容は何かというと、「女性にも構わず攻撃するように」とのこと。
伊達ックにそう言われたら、実行するしかありません・・・(笑)
植木君はかなり大胆に攻撃してました。
摩衣子ちゃん相手にストレートアタックも辞さない構えでした。
(真正面に打ったのは、ほとんど無かったけど。)
序盤は植木君の大胆な攻撃と、井上/篠川ペアの不調で、伊達/植木ペアがリードする展開でした。
この辺りでは、伊達ックのミスがちょっと多かったです。
ハイボレーのミスは2本ぐらい有ったような?
バックのハイボレーだったから、チャンスボールと言えどもミスしやすいとは思いますが。
1本はDeciding Pointの時でした。
確か、これで植木君のサーブがブレイクされて、ブレイク差なしになったはずです。
この辺りからは、女性2人の活躍が目立ってきます。
井上摩衣子ちゃんは、たぶん初めて見ました。
序盤はスピードについていけなかったようでしたが、1STセット中盤以降は良いショットが増えてきました。
特に長身を行かしたサーブが強烈でした。
サービスエースも何本か有ったはず。
リターンでも、両手打ちからのクロスが有効でした。
伊達ックは、2NDセットから調子が上がってきたようでした。
篠川君のサーブで信じられないようなスピードリターンをしたことが有りました。
あれは凄かった。
ライジング+カウンターって感じで、相手ペアが1歩も動けずに2人の間を抜いていきました。
井上摩衣子ちゃんのサーブに対しても、同じようなりターンが有ったような?
あとは篠川君のサーブの時、ボレーの構えをしてた彼が間に合わないほどのスピードリターンがありました。
あ、これは2NDセットの話だったかもしれない。
この辺は記憶が混じってます・・・。
ブレイク差なしの5−4に追い付かれた伊達/植木ペアでしたが、第10ゲームの篠川君のサーブを再びブレイク。
6−4でセットを先取しました。

2NDセットはキープが続きます。
第9ゲームまでオールキープでした。
この辺りでは、植木君の調子が落ちていたようです。
リターンがなかなか返りません。
これは摩衣子ちゃんのサーブに対しても同じでした。
彼女のサーブは早くてコースが良いせいもありますけどね。
植木君は、特にバックハンドが振り抜けないようでした。
1STセットの時はフォアに回り込めてましたが、サーブのスピードが上がった2NDセットではそれも出来ません。
逆に伊達ックは調子が上がってきました。
不意に打たれたボールをきっちりボレー出来るところはさすがです。
他の3人がミスするような場面でも、ラケットがきちんとセット出来てました。
1STセットとは逆に、篠川/井上ペアは植木君狙いのほうがポイントを取れる感じでした。
今日は篠川君の良いプレイがあまり見れなかったのは残念でした。
彼の試合は去年のミックス決勝や男子ダブルスを何試合か見てますが、相手を撹乱する動きの速さと的確なショットを打つという印象です。
比嘉君とのダブルスとか、面白い試合が多いです。
今日はそれがほとんど出てません。
緊張も有っただろうし、植木君のボディ狙いも辞さない攻撃的なプレイと、伊達ックの反応とショットの速さに驚いたのも有ったんでしょう。
試合終盤では、スマッシュをフラットに強く打ちすぎて大きくアウトさせたりして、彼らしくないプレイが多かったです。
たぶん、イライラが溜まってたんでしょうね。
それで、あのスマッシュになったような気がします。
第10ゲームの篠川君のサーブで、またしてもブレイクポイントです。
つまり、伊達/植木ペアのマッチポイントです。
ここをブレイクした伊達/植木ペアが6−4でセットを取って勝利しました。

植木君は勝利後、吠えると共にコートに倒れこみました。
ほっとしたんでしょう。
この1週間は、日本中のテニスファンから注目されました。
いや、マスコミから取材もされただろうし、テニスファン以外からも注目を受けたと思います。
試合としては3試合だけだが、その何倍も疲れたことでしょう。
プレッシャーも半端なかっただろうし。
伊達ックとしては、チャレンジ的な意味も有ったのでは?
植木君は実業団の選手だけど、プロではないはず。
普段は普通に仕事をして、その合間にテニスをしてるようです。
会社公認だから、一般人の趣味のテニスとは全然違うけどね。
そういう選手と組んで、全日本というプロも参加する大会に出場する。
これはチャレンジ精神が無いと出来ないはずです。
復帰後の今だから、素直に出来ることなんでしょう。
植木君のスピーチによると、大会前、職場に監督から電話がかかってきたようです。
全日本でミックスに出場すると。
相手は?と監督に聞くと「クルム伊達」と言われたとのこと。
驚いて、その日は仕事にならなかったと言ってました。
それから、スポンサーや協会に「様」付けでお礼を言ったあと、「クルム伊達様、組んでくれてありがとうございました!」と言ってたような?
写真撮ってて聞き逃したけど、伊達ックや観客の反応を見ると、たぶんそう言ってたと思います(笑)
伊達ックは、「優勝とかは考えず、男子選手のボールを試合で受けることで自分をアップさせたいと思って参加を決めた」と言ってました。
去年と合わせて単複混合と3冠ですが、そういうことはあまり考えたなかったとのこと。
この力みのなさは、2度目の現役時代になってからだと思います。
準優勝者にもスピーチがあり、篠川君は「世界のクルム伊達さんとの試合で昨日から緊張してた」と言ってました。
自分のプレイが出来なかったとも。
やっぱり緊張するよなー。
今まで別の世界の人だと思ってた伊達ックと、突然試合することになったんだから。
周りからも色々言われるだろうしね。
この両ペア、ともに女性が年上で男性が年下のペアです。
伊達ックと植木君の15歳差は特別として、井上/篠川ペアも5歳か6歳差のようです。
摩衣子ちゃんは30歳と紹介されてたけど、そうは見えないほど若くて綺麗でした。
試合を見た男性はみんなそう思ったことだろう(笑)
伊達ックが去年と合わせて3冠を決めたと共に、植木君が全日本で初タイトルを獲得した試合でした。


今日はこんなところです。
表彰式まで終わったのは8時近くになってました。
3時ぐらいに会場に来たから、2試合だけなのに5時間です。
長い・・・。
いい試合見れたから、まー良いんだけどね。
家に帰ってから気づきましたが、来週は慶應チャレンジャーが始まります。
11月開催は覚えてましたが、最近、テニスの試合のスケジュールをあまりチェックしてないせいも有って、来週だとは思いませんでした。
時間が有れば、週末に見に行ってみようと思います。
その後の豊田はどうしよう?
東レ、楽天、HPの3連戦で、チケ代を初め、宿泊代や交通費でかなり金を使ってます。
10万円以上使ってます、確実に。
大阪に行って泊まっただけで5万ぐらいかかってるから、もっとか。
CS席はヤフオクでも結構高いしね。
関東で大人しくしてほうがいいかも・・・
どちらにしても、今年終盤の試合結果が楽しみです。


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