東京有明国際女子オープンU
ITF Women's Circuit $50K / Tokyo Ariake International Ladies II 2008
最終日 2008/11/2(日)
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最終日です。
今日は昨日よりちょっと寒かったです。
朝の気温が全く違いました。
でも風が無かったので、日中の直射日光が当たる場所は暖かかったです。
会場には11時半ごろ着きました。
(試合開始は11時。)
さっそく試合に行きましょう。
◆3-森田あゆみ (JPN) def. 4-Jarmila GAJDOSOVA (SVK) 6-2 2-6 6-3
01
シングルス決勝です。
チケットを買って1番コートに行くと、1STセットの第6ゲームでした。
あゆみちゃんの3−2で、ジャルミラのサービスゲームです。
そのジャルミラがサーブがブレイクゲームとなり、あゆみちゃんが1ブレイクアップの4−2。
次の第7ゲームもキープして5−2とリードしました。
観客席はほとんど一杯でした。
と言っても、1番コートの座席は長椅子なので、空席は結構有ったりします。
それほど探すまでもなく、ほぼセンター付近に座ることが出来ました。
ジャルミラは第8ゲームもブレイクされて、あゆみちゃんが6−2でセットを先取しました。
あゆみちゃんはボールが深くて鋭かったです。
その上、ミスが少ないのです。
スピード有るショットが左右に放たれて、ジャルミラは為す術なしの状態でした。
構えて打てる時間がほとんど無いので、甘い返球になることが多く、スライスでやっと返す場面を多く見ました。
ジャルミラが苦笑いするほどのショットが続き、あゆみちゃんが1STセット終盤の4ゲームを連取しました。
2NDセットも序盤は同じような展開でした。
しかしジャルミラが何とかキープに成功し、2オールまではオールキープ。
次の第5ゲームは、あゆみちゃんのサービスゲームです。
このゲームは1STサーブの確率が悪かったです。
ここで初めてジャルミラの伸びの有るショットが炸裂しました。
昨日は多く見たこのショットですが、今日は2NDセットの第5ゲームで初めて見ました。
3ポイント連取して0−40となり、そのままジャルミラがブレイクに成功。
たぶん、両者の調子や集中力の持続など様々な要素により、そのゲームを境いに流れが一気に入れ替わったんでしょう。
あゆみちゃんは、それまで好調すぎるほど調子が良かったのが一段落した。
ジャルミラは、相手の好調さを一旦受け止めて、開き直ることが出来た。
そんな感じでしょうか。
もちろん推測に過ぎませんが、俺はそう思いました。
あゆみちゃんはジャッジにも不満が有り、それも集中を欠く要因になったようでした。
1STセットとは逆に、ジャルミラが2オールから4ゲーム連取の6−2で取り、セットオールとしました。
ファイナルセットは、お互いにチャンスとピンチが訪れます。
第1ゲーム(だったはず)のあゆみちゃんのサーブが長かったです。
何回もデュースを繰り返します。
何本かブレイクポイントが有りましたが、終盤良いショットを重ねてキープに成功。
あの最後の2本は素晴らしかった。
結果的に、ここをキープ出来たことが勝ちに繋がったと思います。
あくまで結果論ですけどね。
あゆみちゃんはブレイクピンチでキープしましたが、ジャルミラは第4ゲームでブレイクされました。
このゲームもデュースを繰り返した末のブレイクでした。
セット序盤は2NDセットの流れを若干引きずってたように感じたあゆみちゃんでしたが、この辺りでは集中を取り戻してましたね。
このセットだけに限りませんが、低い弾道のショットを打つことが多い中、リターン等で少し高めで深いボールを使ってました。
ちょっとバウンドが高いだけで、ループボールではありません。
これが意外に効果的でした。
タイミングが合わずにジャルミラがミスするケースを何回か見ました。
サーブを打った直後だからかもしれませんね。
強打でのポイントはそれほど多くなかったジャルミラですが、ボールに執着を見せてミスが少なくなりました。
この辺りのジャルミラは、1STセットと同様にスライスを多用するようになります。
特にフォアのスライスが多かったです。
1STセットは相手のショットが凄すぎて仕方なく使ってた感が有りましたが、ここではどちらかと言えば戦術として使ってたように思います。
両手打ちの弱点である低い打点で打たせる。
高い打点からの強打を打たせない。
ミスを減らして簡単にポイントを落とさない。
ラリーを長くすることで、相手の打ち気を逸らせてミスを誘う。
と、こんな感じでしょうか。
普通に打てそうな場面でもスライスを使ってましたからね。
それと同時に、試合終盤に近づいてきて、1ポイントに執着が出てきたのだと思いました。
ブレイクされたジャルミラですが、第7ゲームでブレイクバックに成功します。
しかし次でまたサーブを落とし、あゆみちゃんが5−3とリードしてマッチゲームを迎えます。
あゆみちゃんのサーヴィング・フォー・ザ・マッチです。
ブレイクされたゲームは先にポイントを取られてましたが、ここはポイントを先行。
ファイナルセットを6−3で取り、あゆみちゃんが優勝を決めました。
終盤は手に汗握る展開でした。
どちらが勝ってもおかしくなかったと思います。
2NDセットを失ったあゆみちゃんは、バスルームブレイクを取りました。
その後、ファイナルセットに入った途端に、彼女がポイントすると拍手の音が5倍ぐらい(もっとか?)大きくなりました。
あれは何だったんだろう?
いや、おかしいとかじゃなくて、いきなり拍手が大きくなったから驚いたんですよ。
もしかして仕込み?・・・(笑)
1コートだけになった今日は、チェンジエンドの休憩の時の音楽が流れてました。
東レやAIGでは80年代が多かったですが、今回は70年代のようでしたね。
ドナ・サマーとか掛かってたし、CM等でよく聞く曲が多かったです。
そう言えば、ハッスルでよく聞く「〜Do the Hustle!」ってのがサビ(なのか?)の曲も流れてたな。
あれも70年代の曲だったのか?
60年代と80年代はそれなりに知ってるけど、70年代はすっぽり抜けてて知らない曲が多いからなー。
あゆみちゃんは優勝スピーチをしっかり話してました。
インタビューを受ける機会が増えてきて、そういうのに慣れてるんでしょうね。
普通の10代では、大勢の観客を前にして、あそこまでしっかり話せないと思います。
WTAの大会に出場してることもあって、今年初めての表彰式とのことでした。
AIGのダブルス準優勝でも表彰式は有ったけど、シングルスってことでしょうね。
ウィナーズスピーチ恒例の主催者、対戦相手、観客への感謝や、これからの抱負など、堂々たるスピーチでした。
森田あゆみちゃんが、今年初のシングルス優勝を決めた試合でした。
◆3-クルム伊達公子 / 藤原里華 (JPN/JPN) def. 1-Chin-Wei CHAN / Yi CHEN (TPE/TPE) 7-5 6-3
02
ダブルス決勝です。
単複決勝の間に、有明国際恒例のエアロテニスのデモンストレーションが有りました。
今回はあまり見てないけど、やはり左右対称の動きが普通のテニスと違うようですね。
この試合は「Not Before 13:00」と設定されてました。
シングルスが表彰式を含めて2時間近い熱戦だったのと、このエアロテニスで、ダブルス決勝は14時開始になりました。
2時をまわると、音楽と入場を煽るアナウンスと共に、選手達が入場してきました。
コロシアムでの入場っぽい演出でしたね。
1番コートでこういうの見るのは初めてかも。
昨日は無かった、選手4人がネットを挟んでの写真撮影も有りました。
決勝だからかな?
試合はCHENのサーブからスタート。
彼女はニューボールの時の動作(ボールを相手に見せる)をやってました。
これって第1ゲームでもやるんでしたっけ?
どうでもいいことですが、あれ?って思ったのを覚えてます(笑)
そのゲームを伊達/藤原ペアがいきなりブレイク。
次の里華ちゃんのサーブをキープして2−0とリードを広げます。
しかし第4ゲームの伊達ックのサーブがブレイクバックされました。
ゲームに限らず、ポイントでも、今日はこの展開が多かったように思います。
ブレイク直後にブレイクバックされる流れです
伊達/藤原ペアが速攻タイプなのも有るのかもしれません。
攻めが速い場合、ちょっとしたことでエラーが重なったりとかしますよね。
そこに台湾ペアの良いショットが何本か出ると、ブレイクされたり、リードしてたゲームを落すことに繋がってました。
まー、彼女達のような速攻型の場合はエラーは仕方ないですね。
それ以上に相手にミスさせれば良いわけですから。
というか、試合全体としては、攻撃型の割りにはミスが少なかったですよ。
ボレーのテクニックと反応が優れてる彼女達ならではのプレイスタイルですね。
女子選手ではなかなか出来ないことだと思います。
伊達/藤原ペアは、第7ゲームで再びブレイクに成功して4−3とリード。
その後の2ゲームを連取し、2ブレイクアップの6−3でセットを先取しました。
2NDセットはChin-Wei/Yiの台湾ペアが先にブレイクする展開でした。
その直後に伊達/藤原ペアもブレイクバックに成功。
これが2回連続しました。
その後はしばらくキープが続きますが、4オールから台湾ペアがブレイクに成功して5−4とします。
伊達ックと里華ちゃんにとっては、またしても悪夢の(?)スーパータイブレイクか?と思いましたが、次でブレイクバックに成功。
5オールに追いつきました。
セット中盤以降の台湾ペアは、CHENのサーブの時に珍しいことをやってました。
Chin-Weiがベースライン付近に位置取り、後ろ並行陣の陣形でした。
リターンゲームでやるのは男ダブとかでも結構見ますが、サービスゲームでは始めて見ました。
CHENのストロークが甘くなって直後のボレーで決められるのを防ぐのと、打つコースを広くしてプレッシャーを少なくするのが目的だったのかな。
これは結構有効でした。
少なくとも簡単にポイントを落すことはなくなり、ストローク対ボレーからロブへの展開など、1ポイントが長くなりましたからね。
それに構わず伊達/藤原ペアはネットダッシュします。
最後は第12ゲームのChin-Weiのサーブがブレイクゲームとなり、7−5で伊達/藤原ペアが勝利しました。
伊達ックも里華ちゃんも、ほとんど全ポイントでサーブ&ボレーをしてました。
2NDサーブでも同じです。
これは徹底してましたね。
リターンでもネットに付くことが多かったです。
速いタイミングで叩いてネットに付き、相手の時間を奪ってエラーを引き出す。
相手に難しいこと(パスやロブ)をさせる。
そんなゲームプランを考えていたようでした。
時々は絶妙なロブが上がることも有りましたが、試合全体としてはそれほど影響は無かったと思います。
ボールが速くて低いので、台湾ペアが構えて打てる場面が少ないのです。
あの体勢では、良いロブを打つのは難しいでしょうね。
それでも、Chin-Weiは上手かったです。
とっさのボレーで切り返しや、アングルを使ったパスなど、テクニックで対抗してました。
今日はペアのCHENがちょっとブレーキでしたかね。
良いストロークを持っているのですが、伊達/藤原ペアにボレーで凌がれた末に、彼女のミスでポイントを落すことは多かったです。
試合序盤、伊達ックのドロップボレーが何本も綺麗に決まってました。
台湾ペアのストロークの精度が上がってからはミスすることも有りましたが、序盤の主導権の取り合いの辺りではかなり有効だったと思います。
今日は単複ともに、試合後にサインボールの打ち込みが有りました。
伊達ックが打った1球が、旦那のクルム氏のところに行って、何と彼がキャッチしました。
驚いた伊達ックは返すようにって仕草を何回もしてましたが、彼は首を振ってボールはポケットの中に・・・(笑)
その後のインタビューでは、ストレートで勝てて良かったと話してました。
やはり、3試合連続でマッチタイブレイクで負けてたのは、しっかり覚えてるようですね。
インタビューの最後で、エアラのネット中継を通じて全世界のファンの方にメッセージをと言われた伊達ックは、何を勘違いしたのか、家庭用ビデオっぽい反応で笑いました(笑)
表彰式が終わった後、CHENが伊達ックと2人で写真撮ってました。
優勝者と順優勝者のそれぞれ1人づつが記念撮影するのって、そんなの初めて見ましたよ。
彼女のほうから伊達ックに話しかけてたので、一緒に写真を撮りたかったでしょう。
珍しい光景でした。
伊達ックはとにかく写真撮影に引っ張りまわされてましたね(笑)
それだけ彼女がスターなんだってことだと思います。
とても5万ドル大会の表彰式後とは思えなかったです。
カメラマンの数やテレビカメラなどを見ると、ツアー大会と間違えるほどです。
伊達ックと里華ちゃんが4度目のペアで初優勝を飾った試合でした。
今日はこんなところです。
表彰式が終わってから選手達が引き上げるまで、かなり時間が経ってました。
この辺もツアー大会っぽかったです。
コロシアムでは今日もバスケットの大会をやってました。
どういう仕組みで大会が行なわれてるのか全く知りませんが、連日のように試合が有るんですね。
11月になって、日中は陽が当たって暖かくても、夕方になるとちょっと寒くなってきました。
それでも今年は随分暖かいんですけどね。
全日本や慶應チャンレンジャーなど、まだまだアウトドアの大会が続きます。
対戦カードと自分の都合次第で、見に行こうと思ってます。
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