東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis
本戦4日目 2008/9/19(金) Vol.2
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◇vol.1からの続きです。
◆4-Dinara SAFINA (RUS) def. Q-Kaia KANEPI (EST) 6-4 6-7(5) 6-2
04
今日行なわれるシングルス4つの中で最後の試合です。
始まったのは7時ごろだったでしょうか?
2人の昨日までの試合を見てるので、パワーある重いショットが行きかう物凄い打ち合いになると予想してました。
序盤は第2ゲームのカイアのサーブがブレイクゲームとなり、ディナラが先行しました。
このセットは、その後、第7ゲーム以降がブレイクゲームの連続でした。
最終的には、常に先行する形だったディナラが6−4でセットを先取しました。
序盤の3ゲームの印象と、最後のカイアのサーブが40−0からブレイクされたためか、内容にディナラが有利に進めてたような印象があります。
序盤に先行するのは、初戦のドミニカ(チブルコワ)戦と同じですね。
スタートダッシュの良さが、セット先取に繋がったのだと思います。
2NDセット序盤も同じような展開でした。
先にブレイクしたのは、またしてもディナラです。
しかし、カイアのショットの精度が少しづつ上がってきたように思います。
慣れてきたというのも有ったんでしょう。
すぐにブレイクバックして、その後はお互いにキープが続きました。
しかしながら前のセットと同様に、サービスゲームと言えども、圧倒的に有利ではない展開でした。
男子よりサーブの重要度が低い女子の試合では、こういう流れは比較的多いと思います。
それでも10年前や20年前と比べたら、女子選手全体のサーブ力の向上は凄いと思いますね。
というよりも、昔よりもサーブの重要度を選手達が認識してると言ったほうが正しいのでしょうか。
90年代以降、サーブ以外の部分を格段に向上させてきた男子選手と、逆の方向に進化してるように感じます。
というか、男女のプレイスタイルが近づいてきたんでしょうね。
ラケットの進化やサーフェスの改良によるんでしょうけど、プレイスタイルの流行が大きく変わったように思います。
あ、かなり話が飛んでしまいました。
話を戻して・・・。
1STセット序盤と違って拮抗した展開になり、タイブレイクまでもつれました。
それでも短期勝負のタイブレイクは、どちらかと言うとディナラが有利と思ってたんですけどね。
ディナラは1STサーブがほとんど入りませんでした。
どの選手も同じだと思いますが、サーブが入らないと攻撃のリズムが悪くなります。
特にディナラのような、大型で直線的なショットが持ち味の選手には影響が大きいでしょう。
サーブが入らないだけではなく、エラーも重ねることになってしまいました。
攻撃型のディナラと違い、カイアは思いのほか守備力が有ります。
これは予選決勝や本戦1回戦を見て感じた点です。
守備力というよりは、大柄な体格ながらよく拾うと言ったほうが正確かもしれません。
そんな流れで、試合序盤の圧倒的なディナラの流れから一転し、まさかの展開でカイアがセットを取り返しました。
ファイナルセットはあまり見てません。
日々の長時間観戦でかなり疲れてるので、休憩がてらにコンビにとかに買出しに行ってました。
アザーコートのダブルスがセンターへ移動と発表されて、まだまだ長期戦だなと思ったのもあります。
買出しから帰ってくると、ディナラが既に5ゲームを取ってたはずです。
そんなに長くコロシアムを離れたつもりじゃなかったので、何かあっという間にディナラがリードしてたって感じでした。
実際はどれぐらいの時間だったんだろうか?
そのままマッチゲームを取ってたディナラが勝利し、明日のSFに進出しました。
あとでGAORAの録画を見た時に解説の丸山さんが話してた内容によると、ジュニア時代の2人の対戦ではカイアが勝ってたそうですね。
カイアからすると、ジュニア時代は勝ってたライバルに大きく引き離されたここ数年の状況から、ローランギャロスBEST8などで、ようやく追いつき始めたという感じでしょうか。
上位をアップセットする力は十分持ってると思うので、今後の彼女に注目ですね。
ディナラがシードを守り、SFに進出しました。
◆Vania KING / Nadia PETROVA (USA/RUS) def. Yaroslava SHVEDOVA / Tamarine TANASUGARN (KAZ/THA) 6-0 6-3
05
今日初めてのダブルスということで、遅い時間にも関わらず、かなりの客が残ってました。
時刻は既に9時はとっくに回り、10時ぐらいだったはずです。
こんな時間から試合開始って、観客も大変だけど、試合をする選手達はもっと大変ですよね。
しかも最初からナイトマッチならともかく、昼間から雨で待機してたわけですから。
まー、テニスの選手になったら、そんなこと言ってられないというのは分かりますが・・・。
試合前の予想としては、どう考えてもナディア/ヴァニアが有利だろうと思ってました。
個々のダブルスのテクニックに違いが有りそうだし、初戦の絶好調な彼女達を見てますからね。
その通りの展開、いや予想以上の展開で、ナディア/ヴァニアがゲームを連取していきます。
6−0、3−0ぐらいまでゲームを取り続けたはずです。
こりゃダブルベーグルか?って思うほどでした。
と思って後で録画を見たら、2NDセットの第1ゲームまででした。
1STセットの絶好調ぶりで記憶が変わってたらしい・・・(笑)
でもナディア/ヴァニアに初戦ほどの好調さは感じませんでしたね。
あの時は相手の愛ちゃんとカタリナも良いショットを打ってたから、より好調さが際立ちました。
今日はその前にタミー/ヤロスラバがミスをしてたので、その時に比べれば調子が出ないように見えたんでしょう。
特にヤロスラバがブレーキでした。
時間的なことも有って身体が起きてなかったのかもしれませんが、アザーコートで見たダブルス巧者ぶりとは、ほど遠い出来でした。
彼女は感覚でテニスをするタイプかもしれません。
一打一打をきっちり打つって感じではないので、調子が悪い時はミスが多発してしまうように見えました。
しかし、除々に復調し、良いショットが出始めます。
ようやく1ゲームを取った後は、タミーと2人で大きくガッツポーズでした(笑)
しかし序盤でリードされ過ぎたのが大きく、ナディア/ヴァニアを崩すまでには至りませんでした。
ノーシードならが強力なペアのナディア/ヴァニアがSFに進出しました。
◆3-Casey DELLACQUA / Francesca SCHIAVONE (AUS/ITA) def. WC-Anna CHAKVETADZE / Agnieszka RADWANSKA (RUS/POL) 6-2 6-4
06
本日の6試合目、最終試合です。
始まったのは11時ぐらいでしたかね
6試合の内訳は、3セットマッチのシングルスが4試合、デュース後は1本勝負でファイナルセットはマッチタイブレイクのダブルスが2試合です。
第1試合の開始が1時だから、進行によっては8時ぐらいに終わる可能性もありそうですが、場合によっては翌日になっちゃうことも考えられますよね。
特にシングルス4試合が全部フルセットの3時間コースだったら、それだけで合計12時間です。
夜中の1時を超えちゃいます。
まー、熱戦が見られるわけだから、それはそれで嬉しいですけどね・・・(笑)
去年までの東レ専用カーペットの高速コートだったら、もっと早くなりそうですね。
有明は世界の流れから見たら速いコートみたいなので、それでも進行は早いほうだとは思いますが。
この試合の時には、テレビカメラはカバーが掛けられ、係員も最低限残していなくなりました。
GAORAは11時まで放送枠を取ってますが、これって余裕をみてこの時間まで取ってるんですよね。
まさかそこまで試合が続くとは、って感じでしょう。
まー、雨で大会進行が狂ってるから、仕方ないんだけど。
中継スタッフ達もボランティアじゃないから、11時過ぎの撤退は仕方ないと思います。
欲を言えば、出来れば放送して欲しいですけどね・・・。
それよりも、今日まで連日の生中継には感謝です。
週末しか放送が無かった時代に比べれば、テレビ観戦の環境は劇的に良くなってます。
さすがにこの時間なので、観客は前の試合の時からチェンジエンドの度に減っていきました。
それでも結構残ってましたね。
試合が終わった夜の12時過ぎの時点でも、100人以上いたと思います。
コロシアムはキャパが広いから少なく見えただけで、もしかしたら300人ぐらい居たかな。
さて、話をこの試合に戻して。
試合は序盤からキャシー/フラニーがリードしました。
2人は持ち球が違います。
キャシーはどちらかと言えばフラット系、フラニーはスピン系です。
相手に的を絞らせないという意味で、違う種類のショットだったのは有効だったのかもしれません。
それ以上に、これらを要所でミス無く効果的に打てたのが大きかったと思います。
ミスショットも有るのですが、ダブルス特有のピンポイントを狙ったパスやリターンでポイントを取れてたのは彼女達でした。
ボレーでのポイントも多かったですね。
両ペアを比較すると、ダブルスでのボレーテクニックにかなり差が有ったように思います。
シングルスを見た時も思いましたが、Agnieszkaはボレー等のスライス系のショットは上手いです。
ハイボレーも器用にこなします。
しかし、アンナは突き球に反応出来てませんでした。
もしかしたら、ダブルスの経験があまり無いのかも。
シングルスの時のように、相手を追い込んでから打つボレーのつもりでは、相手のショットに弾かれてしまいます。
それでも、ミスが多いながら、ポーチに出ようとしたりしてました。
やる気が感じられないプレイよりは、こっちのほうが圧倒的に良いです。
まー、ボールに触れずにAgnieszkaがカバーすることが多かったけど・・・(笑)
Agnieszkaからすると、勝敗は別にして、それほどやりにくいってわけじゃなかったかもしれません。
ペアでここまでダブルスのテクニックに差が有ると、全部自分がカバーすると思ってるでしょうからね。
最初からアンナが取れないと思ってるから、準備も出来るし。
敗色濃厚となった試合終盤、Agnieszkaの頑張りとアンナのミスがちょっと減り、劣勢から挽回しそうになりました。
もしかしてファイナルセットのマッチタイブレイクまで行くのかな?と思いましたからね。
さすがにそれはフラニー/キャシーが許さず、そのままストレートで彼女達が勝利しました。
今日はこんなところです。
全試合終了は12時ちょい過ぎでした。
数年前のAIGの深夜3時半までやった日に観にいけなかったのを後悔してるので、今日は最後まで見ていこうと途中で決めました。
もうちょっと早かったら、電車が有ったんですけどね。
11時過ぎ辺りから、いつもの経路で帰るのは諦めてました。
それでも、何とか電車で帰りたかったんですが・・・。
あと15分早かったら、ゆりかもめが有ったんだけど、これにも間にあわず。
仕方なくタクシーで知ってるカプセルホテルへ向かいました。
タクシーの乗降時の雨が凄かった・・・。
まー、これは翌日のレポートで触れるとして。
本当はもう1試合あるはずでしたが、フラヴィアの棄権でChia-JungとSu-Weiが明日のSFに進出しました。
4-Chia-Jung CHUANG / Su-Wei HSIEH (TPE/TPE) def. Maria KIRILENKO / Flavia PENNETTA (RUS/ITA) Walk Over
ドローに載ってる棄権理由には「Pennetta Plantar Fascitis」となってました。
ちょっとつづりが違うみたいだけど、足底筋膜炎って何だろう?
足の裏の炎症ってことだけは分かるけど。
まー、それは置いといて。
もし棄権してなかったら、オーダーをどうするつもりだったんだろう?
深夜12時半から第7試合開始だったんだろうか?
どっちみち帰りの電車はなくなってたから、それでも全然良かったんだけどね・・・(笑)
さて、明日は単複SFの4試合が行なわれます。
連日の雨で進行が危ぶまれましたが、無理やり気味だけど、何とか帳尻が合いました。
明日は天気が良さそうです。
久々に太陽の下での試合観戦を楽しみたいと思います。
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