東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis
本戦3日目 2008/9/18(木) Vol.1  戻る トップへ


本戦3日目です。
今日から試合コートがセンターコートと1番コートだけになりました。
その2つのコートに、それぞれ5試合づつ組まれてます。
ここのところ天気予報がよくなかったですが、昨日までは何とか持ちこたえてました。
さすがに今日は雨かな・・・と思ってましたが、朝起きると曇りだけど雨は降ってませんでした。
だから、今日も大丈夫かもしれないと思ったんですけどね・・・。
もしかしたら昨日の夜中は降ったのかな?
朝起きて空とか道路とか見たら、そんな感じがしました。
今日は11時半過ぎに会場に着きました。
(試合開始は11時。)
その時は、残念ながら小雨まじりの天気でしたね。
アザーコートには行ってません。
あの降りだと、どう考えても無理だよな・・・と思って、直接コロシアムに向かいました。


◆3-Elena DEMENTIEVA (RUS) def. Alize CORNET (FRA) 6-0 6-3
01
センターコートの第1試合です。
コロシアムに入ると既に1STセット終盤で、デメちゃんの5−0リードでした。
次のサーブをキープして、何とデメちゃんが6−0でセットを先取しました。
有明の速いコートだと、アリーゼよりはデメちゃんのが有利とは思ってましたが、まさかベーグルになるとは。
2NDセット序盤もデメのワンマンショーで、アリーゼはなかなかポイントが取れません。
サービスゲームでもリターンから攻撃され、守勢のラリーになってしまうのです。
東京体育館で見た時も凄いストロークだと思いましたが、有明でも変わりませんね。
アリーゼは得意のフォアのスピンで振り回したいはずですが、そもそも構えて打てるボールがかなり少なく、返球するだけで精一杯というラリーが多かったです。
2NDセット序盤も早々とブレイクされ、ダブルベーグルかもしれないと思わせる展開でした。
その流れでデメちゃんが4−0とリードし、ダブルベーグルまで後一歩と迫ります。
しかし次のゲームでアリーゼがようやくサービスをキープし、初めてのゲームをGETしました。
大量リードでデメちゃんにややミスが増えたのと、アリーゼが慣れてきたのと両方だったかもしれません。
アリーゼが初めてゲームを取ったことで、流れが少し変わります。
いや、変わるというか、やっと試合になってきたって感じですかね。
苦しいラリーが続くのは変わりません。
攻められても、ミス無く深く返球できた時だけポイントを取ることが出来ます。
そんな展開で、アリーゼは苦労しながら次のデメちゃんのサーブをブレイクすることに成功。
次をキープして、スコアを1ブレイクダウンの3−4まで戻しました。
ここから反撃と行きたいところでしたが、3−5から再びブレイクされ、デメちゃんが勝利しました。

いやいや、デメちゃんのストロークには目を見張りましたよ。
攻撃時の威力といい、守勢の時の一発逆転のショットといい、凄すぎます。
課題と言われ続けてきたサービスも改善されてきてるのでは?
スライスが掛かりすぎたかすれ当たりが無くなって、スピードもアップしたように感じました。
調子が良い時だけ凄いサーブが入って、それ以外の時は全然ダメって感じじゃなくなってるのかも。
今日の彼女は、終盤に若干アリーゼに抵抗されましたが、試合全体としては完勝といってもいい内容でした。
デメちゃんがQFに進出した試合でした。


◆6-Agnieszka RADWANSKA (POL) def. Marion BARTOLI (FRA) 6-2 6-3
02
センターコートの第2試合です。
対照的なプレイスタイルの対戦で、どういう内容になるか興味深い試合でした。
マリオンの1回戦はマーシャ(キリレンコ)戦でしたが、どフラットの直線的なショットが非常に有効でした。
ここまで上手くいくことはほとんどないんじゃないか?と思えるほどの完勝でした。
対してAgnieszkaは、直線的な攻めが特徴の中村藍子ちゃんにそのテニスをさせずに、上手くいなしての勝利でした。
今日の試合は、そのAgnieszkaのテニスにマリオンが嵌まってしまった、という印象でした。
なかなか攻撃的なショットを打たせてもらえないのです。
いや、打ってたけど、うまく凌がれて、最終的にはポイントを失うことが多かったですね。
Agnieszkaは特に強打してようには見えませんが、上手くコースを散らしてマリオンを動かしてました。
特にフォアハンドのコースが分かりにくいようでした。
そのためか、マリオンは途中からAgnieszkaのバックハンドばかりにボールを集めてました。
フォアに打つと、どちらに打たれるか予測できずに守勢になるからだと思います。
このバック狙いは徹底してましたね。
しかしながら序盤にゲームを連取したAgnieszkaがそのリードを保ち、そのままセットを先取しました。
2NDセットも同じような流れだったはずです。
ちょっとコートを離れて東側ロビーとかに行ってたから、詳しくは分かりませんが・・・。
終盤を見ると、1STセット同様に、Agnieszkaがコースを散らしてマリオンが動かされてたという印象でした。
ロングラリーも有ったから、Agnieszkaが圧倒したというわけではないと思います。
1回戦の藍子ちゃん同様、攻撃がいつの間にか無効化されて、ラリーを続けるうちに自分がミスしてしまう。
そんな印象でした。
彼女はボレーやスライスも上手いですね。
バックのハイボレーで取ったポイントも有りました。
あのポイントは、クロスの浅いところにコントロールしてのボレーウィナーでした。
力が入りにくい打点だから、女子選手でこれを綺麗に決めるのはあまり見たことないです。
ドロップショットでも何本か取ってましたね。
まさにテクニシャンという印象を感じさせたプレイでした。
Agnieszkaがマリオンに自分のプレイをさせずに勝利し、QFに進出しました。


◇サイン会 Elena DEMENTIEVA
03
東側ロビーで休憩していると、デメちゃんのサイン会が始まるとのこと。
しばらくすると、大会関係者(WTAかな?)と共に彼女が現れました。
何か彼女のサイン会にはよく行き当たるような気がしますね。
サイン会でサイン貰おうとは思ってないので、いつ誰がやってるのかとか特にチェックしてません。
なのでサイン会を見るのは偶然ということになるのですが、デメちゃんのサイン会は3・4回は見てる気がします。
まー、だから何だって感じですけどね(笑)


◆1-Jelena JANKOVIC (SRB) def. Flavia PENNETTA (ITA) 6-2 6-1
04
センターコートの第3試合です。
いよいよトップシードの登場です。
ヤンコビッチ嬢(なぜか彼女のことはこう書いてしまう)は去年も見てます。
例年通りの東京体育館が会場で、2月初めの開催だから、約1年半前ですね。
会場と時期が変わっただけなのに、なんか遥か昔のような気がします。
あの時の彼女は2番手グループのひとりという感じでしたが、この1年半で状況が大きく変わりました。
ランキング1位、GS決勝などを経験し、トップのひとりという位置まで昇ってきました。
これからはGS優勝が最大の目標でしょうね。
どこかで見ましたが(GSかWTAの大会?)、彼女はJJという愛称も有るようです。
今大会でも、「カモンJJ!」と声を掛ける人がいました。
というわけで、これからはJJと書こうと思います。
「ヤンコビッチ嬢」も捨てがたいけど・・・(笑)

まずJJのコスチュームにびっくりしました。
提灯袖(というのか?)みたいなフワっとした袖が付いてるのです。
あのまま試合やるのか?と疑問に思ってましたが、アップの途中に袖だけ外してボールガールに渡してました。
見せパンならぬ、見せ袖か?
JJのことばかり書いてますが、序盤のフラヴィアはかなり良いプレイをしてました。
ストロークラリーでは遜色ない打ち合いでした。
JJはたまに守備力の凄さを見せる程度で、ミスも多かったです。
しかし競いながらも要所を取り、セットを先取しました。
フラヴィアも調子を上げてますが、それ以上にJJに勢いが有るということでしょうね。
内容的に競った1STセットでしたが、その後、彼女はギアを上げてきました。
ラリーの最後に打つダウンザラインがコーナーに決まり始めました。
特にバックハンドが素晴らしい。
フラヴィアがちょっとでも甘いボールを打つともうだめです。
深くても浮いたらやられます。
これでは全く気が抜けません。
常に攻撃的なショットを深く打つ必要が有るので、息つくヒマがないのです。
それでもかなり頑張ってましたが、少しづつスコアを離され始めました。
この辺りでは、何をすればフラヴィアが逆転できるのかって考えてました。
あれだけ集中してショットを打ってるにも関わらず、逆に信じられないようなショットを打たれて劣勢になってしまうのです。
フラヴィアは出来ることは全てやったと思います。
今日は相手が凄すぎました。
その流れで、JJが初戦を勝利しました。

改めて思いましたが、フラヴィアはサーブでもストロークでもフォームがとても綺麗です。
外見も美人だし、そう考えると、全てが美しいです。
TOP10選手じゃないせいも有るのか、その割には人気あるとは言いがたいですよね。
金髪じゃないし、イタリア人だから?
シルヴィア(ファリナ)やリタ(グランデ)も美人だったけど、大人気ってわけじゃなかったしね。
有無を言わせぬプレイスタイルじゃないってもの有るかもしれなけど、アメリカ人や東欧出身だったら、もっと人気が出たのかも。
JJは、やはり非凡なところを見せつけてくれました。
男女問わずTOP10の選手全てに感じる事ですが、頑張ったからってあの境地に達するのは常人には不可能だと思います。
そう思わせるほどの凄さが有ります。
彼女はテレビで見た時よりもサーブがよくなっているようでした。
守備&カウンターのスタイルから、ポイントが早く取れるスタイルに改造中なのかもしれません。
何日か前の1番コートでやってた練習を見た時も、そういった方向性を感じました。
それにしても、会場での応援はともかくとして、文字として「JJ」と書くと、何となく違和感が有るなー。
最初だけかもしれないけどね。
しばらくは、この書き方でいこうと思います。
トップシードのJJが初戦を突破した試合でした。


◆5-Svetlana KUZNETSOVA (RUS) def. 森田あゆみ (JPN) 6-1 6-1
05
センターコートの第4試合です。
昼飯食いに行ったりしてたので、見たのは2NDセット終盤だけです。
あ、でも、ロビーのモニターではところどころは見てました。
日本人で唯一残ったあゆみちゃんを応援する気持ちは有りましたが、トップ同士がぶつかる他の対戦カードを見ると、どうしてもこのカードが昼飯タイムになっちゃいます。
ごめんなさい・・。
まー、ちょうど腹減ってきた時間帯の試合だったからですけどね。
そんな感じで見た印象ですが、スコアを見ても分かるとおり、スヴェタの一方的な流れでした。
彼女はスピンボールを広角に打ってました。
特にフォアのクロスへのサイドスピン気味に逃げるボールが有効でした。
サーブもストロークも、このコースはほとんどポイントに繋がってました。
スヴェタのようなクレー育ちでテクニックもパワーもある相手には、あゆみちゃんの早い展開のストロークだけでは難しいのかも。
彼女の良いポイントはほとんど見れませんでした。
打ち負けたというよりも、打ち合いにさせてもらえなかったという印象が強いです。
相手はTOP10プレイヤーだから仕方ない部分も有りますが、この辺は今後の課題でしょうね。
でも、ここ最近勝てなかった彼女が、ティアTで1勝出来たのは大きいと思います。
得たランキングポイントも大きいし、自信もついたことでしょう。
スヴェタは試合巧者ぶりを見せてくれました。
いや、試合巧者というよりは、一番簡単に勝てる方法で戦ったという感じでしょうか。
ハードヒットの応酬をしても負けない自信は有るでしょうけど、この段階でそんな試合をしてるようでは、常にトーナメントを勝ち上がっていくことは出来ないと思います。
そういう意味では、トッププレイヤーの戦い方でしたね。
スヴェタがQFに進出した試合でした。


◇vol.2へ続きます。


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