AIG OPEN 2008
AIG Japan Open Tennis Championships
本戦6日目 2008/10/4(土) Vol.1  戻る トップへ


本戦6日目です。
休日の残り2日は、ナイトマッチだけではなく、第1試合から見ることが出来ます。
ナイトマッチ特有の、観客も選手も試合に集中する雰囲気はとても好きです。
あの雰囲気は昼間じゃ無理ですね。
いちげんさんが多いからか何となくざわついてるし、人の出入りも激しいから、夜に比べると何か散漫な感じになってしまいます。
夜の10時や11時になると、観客が重度の(?)テニスおたくだけになるのでしょう。
観客が選手のひとつひとつのプレイを注視し、選手もそれを感じて良いプレイを連発する。
ナイトマッチはそういった雰囲気が有ります。
と言いつつ、昼間のざわついた雰囲気も好きだったりします。
ナイトマッチは試合をじっくり見ることが出来ますが、色んな楽しみ方をするのはやはり昼間ですね。
よく言えば活気が有るってことだし、それぞれの人が自分なりに楽しんでる感じがしますからね。
1試合に集中する夜の試合とは逆に、複数の試合を摘み食いしながら露天やメーカーのブースを楽しむことが出来ます。
こちらもナイトマッチに引けを取らない楽しさです。
HPをやり始めて写真をたくさん撮るようになってからは、写真が撮りやすい昼間のほうが好きと言ってもいいぐらいです。

昨日の金曜日は、今大会で初めて会場に行きませんでした。
つまり、観戦しませんでした。
「しなかった」というより、「出来なかった」が正しいですが。
昨日は、センターコートに組まれたのが5試合と元々少ない上に、ストレート決着ばかりでサクサク進んでました。
それでも若干の期待は有ったのですが、会社を出るころには、最後に残った1番コートのダブルスが半分ぐらい進んだ状態でした。
これじゃ行ったとしても全く見れない可能性が高いと思って断念。
去年はナイトマッチONLYながら全日観戦したので、全く見ないのは2年ぶりだったりします。
まー、我ながらよくやるなーって感じですね(笑)

今日は、会場に着いたのは10時ちょい前でした。
(試合開始は10時。)
もっと早く行って試合前の練習を見ようと思ってましたが、何だかんだで遅くなってしまいました。
それでも第1試合が始まる前に会場に着いたので、まずはアザーコートを見てまわりました。
大会終盤は選手数が少なくなってきて練習コートが減ることも有って、それぞれのコートでは色んなイベントの準備が進められてました。
Bコート側も見ましたが、確かそっちは一般人がやってたかな?
今日の練習コートは5番〜7番の3コートだけのようでした。
先週の土曜日同様、今日もいい天気です。
週初めの悪天候が嘘のようです。
この天気が続いていれば、ナショナルテニスセンターや慶応で無観客試合をやらなくて済んだんですけどね。
今更言っても仕方無いですけど。
前置きが長くなりました。
さっそく試合に行きましょう。


◆5-Kaia KANEPI (EST) def. 8-Aleksandra WOZNIAK (CAN) 6-4 6-4
01
センターコートの第1試合です。
今日はこの対戦が一番楽しみでした。
カイアは直前の東レPPOで予選から勝ち上がり、ベスト8まで進出しました。
1試合全部ではないですが、その全試合を自分の目で直接見ました。
彼女はショットの威力と共に、その精度も素晴らしいです。
これから上位進出する大会が多くなると感じました。
アレクサンドラも同じく予選突破組です。
彼女は本戦1Rでフルセットの末にアリーゼ(コルネ)に敗れましたが、そのテニスには新鮮な驚きを感じました。
今風の強打主体のテニスではなく、展開力で勝負するテニスなのです。
(強打者に展開力が無いという意味ではない。逆もしかり。)
いや、展開力という表現はちょっと違うかもしれない。
もちろん、ショットに鋭さや伸びは有ります。
これは今のプロテニスでは必須でしょう。
展開力というよりも、オープンにウィナーを打つのが非常に上手いと彼女のテニスを見て思ったんです。
テレビで見たスタンフォード(ティアU)の試合でも同じ印象を受けました。
そういう状態に持っていくのが上手い、つまりは展開力が有るってことですかね。
まー、「展開力」の定義にもよりますが・・・。
この2人のテニスが戦ったらどうなるのか?
そこに興味が有りました。

試合は、序盤から終盤まで、ほぼ全てを見ることが出来ました。
1STセットは、第1ゲームのアレクサンドラのサーブをブレイクしたカイアが、そのリードを守ってカイアが取りました。
この辺りでは、カイアの鋭いショットが有効でした。
サクサクとポイントが進み、アレクサンドラがブレイクバック出来る感じではなかったように思います。
あ、この文章は大会が終了した後に書いてます。
決勝の印象が強いから、たった1日前とは言え、今ひとつ記憶が鮮明じゃない・・・。
気を取り直して・・・。

2NDセットはアレクサンドラが先にブレイクに成功しました。
2−0とリードし、流れを変えることに成功します。
その後もブレイクチャンスは何回も有りました。
0−30は何回も有ったし、15−40とか30−40も有ったはずです。
でも、結局はカイアにキープされてしまう。
そんな流れで、アレクサンドラには非常にストレスが溜まる展開でした。
「たられば」ですが、この段階では自分のサーブは比較的簡単にキープ出来てたので、もう1つブレイク出来ればセットオールに出来たと思います。
あ、試合の光景をちょっと思い出してきました。
アレクサンドラは、カイアのフォア側にサーブやストロークを打つ場面が多かったです。
バックハンドでポイントを取られるケースが多かったからだと思います。
カイアのバックのクロスにスピードと伸びが有り、打つコースに入ってるのにミスさせられるポイントが結構有りました。
バックのダウンザラインも強力でした。
バックハンドだけに限りませんが、カイアのダウンザラインはショットの威力はもちろんのこと、その正確さが素晴らしいのです。
あれだけ際どいところに打っていて、あのミスの少なさは驚異的です。
と言うわけで、バックハンドの打ち合いでアレクサンドラが不利な展開になり、1STセットはカイアが先取したという印象です。
アレクサンドラもそれに気付いたのか、前述した通り、2NDセットはフォアへ展開するようになります。
これはある程度、有効でした。
流れが変わりましたからね。
対するカイアは、2NDセット中盤ぐらいから、その作戦に対応してきました。
タイミングを1テンポ遅らせて、フォアのダウンザラインを打つようになったのです。
アレクサンドラがフォアばかりに打ちすぎたのかもしれません。
それまでは、カイアのフォアのダウンザラインは何とか返球し、自分が先にフォアのダウンザラインを打ててました。
しかし、流れの中で打つのではなく、待ち構えたようにテンポを遅らせてフォアのダウンザラインを打たれ、失点する場面が多くなります。
その流れで、2NDセット終盤はカイアがゲームを連取して逆転に成功。
6−4、6−4のストレートで勝利しました。
同じスコアながら、全く違った展開の両セットでしたね。
有明の速いコートではカイアのショットが有効だった、というのも有るかもしれません。
世界の主流のもっと遅いコートだったらどうなってたのか。
興味が有りますね。
あ、またまた長くなってしまいました。
カイアが決勝に進出した試合でした。


◇練習
 Juan Martin DEL POTRO 02
 Mikhail YOUZHNY、Mischa ZVEREV 03

上の試合を見た後、アザーコートに行くと、7番コートでデルポトロが練習してました。
途中でちょっと抜けて見に行った時は、確か、奥の5番コートでガスケも練習してたような?
試合が始まるまでまだまだ時間が有るので、2人ともまだウォームアップ中だったと思います。
ランニングとか身体を温めてる最中だったガスケと違い、デルポトロは軽くボールを打ってました。
この時は写真撮ってないから、今ひとつ記憶が鮮明ではないですが。
デルポトロの相手は、確か伊藤竜馬君ではなかったかな?
しばらく他コートをまわって戻ると、デルポトロがサーブを打ち、それを伊藤君がリターンしてました。
真ん中の6番コートでは、ユーズニーとズベレフが練習してました。
彼らは今日、ダブルスの試合が有りますが、この時は軽めのストローク対ボレーなど、まだまだウォームアップといった感じでしたね。
ちなみに、この文章は翌年の4月になってから、撮った写真と当時書いたメモを見ながら書いてるので、細部は全く記憶から飛んでます・・・。


◆1-Caroline WOZNIACKI (DEN) def. LL-Jarmila GAJDOSOVA (SVK) 6-4 6-3
04
センターコートの第2試合です。
ラッキールーザーのジャルミラがSFまで勝ち上がってきました。
これはちょっとした驚きでした。
数年前に岐阜や福岡で見た時は、もっと早い時期に上がってくると思ってましたが、その後はちょっと低迷してましたよね。
今回も予選からの参戦でした。
しかし予選決勝敗退ながら、文字通りラッキーを活かし、ここまで勝ち上がってきました。
もっと長い時間見たかったですが、1番コートの男子ダブルスも始まったので、それほど多くの時間見てません。
見たのは1STセット序盤から中盤です。
その時は、ジャルミラの好調さばかり目立ちました。
高い打点から攻撃的なショットを左右に打ち分け、ウィナーを量産してました。
相手のキャロラインがどちらかと言えばスピン系なので、余計にそういうショットを打ちやすいようでした。
岐阜や福岡は悪名高き(?)オムニなので、そこまで攻撃的じゃなかったように思いますが、彼女の本来のテニスはこういうテニスなんだなと思いましたね。
センターコートを離れる時は、確か、ジャルミラが1ブレイクアップの4−3とかでリードしてたんじゃなかったかな。
いや、ブレイクバックされて4オールになったんでしたね。
その前にもうひとつブレイク出来そうなゲームが有ったし、そこを取って2ブレイクアップになってたらまた違う展開だったかもしれません。
これはLLからの決勝進出かも、とその時は思ったんですけどね。
キャロラインはウィナーになりそうなショットをよく拾ってました。
あのフットワークと読みは素晴らしいです。
彼女がそうやって拾い続けた返球を、ジャルミラは更に広角に打ってウィナーにしてました。
その後、1番コートで男子ダブルスを見てる時に携帯でリアルスコア見たら、キャロラインがセットを先取してるじゃないですか。
スコアを見ると、あの後は彼女が再びブレイクしてセットを取ったんですね。
2NDセットも途中までリアルスコア見てましたが、4−3からキャロラインがゲームを取り、5−3でマッチゲームになりました。
終わっちゃうかもと思って、急いでセンターへ戻りましたよ。
最後のゲームは、人が多くてコートが見えなかったので、センターコートの出入口から主審の声だけ聞いてました。
何回かデュースを繰返したはずですが、そのゲームをキャロラインが取って、ストレートで勝利しました。
あの一方的に打ち込まれる展開からよく逆転しましたね。
1回戦のジセラ(デュルコ)戦でもそうでしたが、彼女はそういう状況から展開を変えるのが上手いです。
トップシードを守り、キャロラインが決勝に進出しました。


◇vol.2へ続きます。


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