フェドカップ2008 ワールドグループ プレイオフ
日本vsフランス
FED CUP 2008 World Group Play-offs Japan vs France
初日 2008/4/26(土)
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フェドカップ行ってきました。
今回は近年まれに見る豪華な面子です。
まず、GS優勝経験者が3人(アメリー、愛ちゃん、ナタリー)もいます。
これだけでも凄い。
しかも、両国ともほぼベストメンバーです。
(「ほぼ」と書いてるのは、フランスはマリオン(バルトリ)、タチアナ(ゴロビン)がいない、日本はアッコが欠場のため。)
アメリアアイランド、チャールストンとアメリカのグリーンクレー2大会で連続してSF進出のアリーゼ(コルネ)も楽しみでした。
フランスにとって、彼女のような若手の成長は嬉しいことでしょうね。
AIG優勝後、ランキング上位に定着した感があるビルジニー(ラザノ)を久々に見るのも楽しみでした。
神がかりのような展開で勝ったヴィーナス戦から、もう半年も経つんですね。
しかし、それより何より、アメリーの来日は今年最大のサプライズでしたよ。
青BBSに書き込んでたころ(自分のBBSだったかも)、生で見たい選手に3人の名前を挙げたことが有ります。
(実際は2人づつ2回ぐらいに分けて書いたかな?)
ジェニファー(カプリアティ)、ナスチャ(ミスキナ)、アメリーの3人です。
まー、要はトップの選手で見たことない選手ってことなんですけどね。
今回、その中の2人目が実現しました。
ジェニファーは1回だけ見るチャンスが有ったんだよな。
90年のニチレイレディスのQF(金曜日)を見に行ってればなー。
土日は見に行ったんだけどね。
彼女は前日のQFでカテリーナ(マレーバ)に敗退でした。
その日はマルチナとモニカのTOP2シードが連続して敗退し、大荒れのQFでした。
残念だけど、ジェニファーの復帰はもう無いかな。
怪我で離脱と同じような境遇だったモニカ(セレス)も正式引退したしね。
ナスチャについては、東レで試合のみならずサインまで貰うことが出来ました。
その瞳同様、不思議な試合でしたね。
相手が同じくつかみどころが無い(?)デメちゃんだったのが大きいかもしれないけど。
でも、リホ姉さんとの試合も同じような感じだったからな。
サインの時は、貰った後に後列の人達と入れ替わろうとしてかがんだら、彼女のへそが間近に有ってびっくりした(笑)
下から列を抜けようとしたら混雑で抜けられず、ナスチャが同じ方向に移動したから偶然そうなったんだけどね。
決して変態オヤジではありません(笑)
関係ない話が長くなりましたが、今日はその3人のうちの1人のアメリーの試合を見ることが出来ます。
これはかなり楽しみでした。
日本チームに目を向けると、単複ともに好調な愛ちゃんが登場です。
マイアミでダニエラに勝つなど、相変わらずアメリカのハードコートとは相性が良いですね。
ダブルスはカタリナ(スレボトニク)とのペアで、マイアミ、チャールストンとティア1を連続優勝。
ランキングポイント的に、ティア1優勝はGSのSF進出ぐらいの価値が有ります。
ランキングに反映される大会数が11と少ないダブルスでは、これは非常に大きい。
今年の全豪みたく、ポイントが大きいGSで早いラウンドでノーシードの強豪と当たってしまう危険性を考えると、ティア1で大きいポイントをGETしておくのはランキングポイントを維持する上で必須とも言えるでしょう。
(全豪では2回戦でヴィーナス/セリーナのウィーリアムス・シスターズに敗退。)
自分のテニスに集中したいからフェドには出ないと言ってた時期も有りましたが(ですよね?)、今はスケジュールが合えば出ると気持ちが変わったようですね。
彼女のテニスを日本で見るチャンスが増えるということなので、これは嬉しいです。
アッコの欠場は非常に残念でした。
彼女の試合を最後に生で見たのはいつだったか?
ここ最近、比較的よく見ることが出来た藍子ちゃんやあゆみちゃんに比べると、覚えてないほど昔かもしれない。
左右両手打ちの選手らしからぬ緩急と相手の弱点を突くような彼女のテニスを久々に見たかったんですけどね。
あ、今回の試合に関係ない話が長くなってしまいました。
普段、BBSとかに書いてないから、試合レポートの時にここぞとばかりに話題が出てくるんだよね。
小出しにしてれば違うんだろうけど。
有明のフェドは全席自由席です。
値段差を付けると前のほうの席に人がいなくなって、テレビ中継で空席ばっかりのように映るからでしょうか。
海外のツアー大会でたまに有りますからね、そういうの。
上のほうが一杯なのに、前の席はガラガラってのが。
今年からJSportsが撤退したので、今回はテレビ中継なしでした。
ITFのフェドHPにそれぞれの対戦のTVスケジュールが載ってますが、ゲスト国のフランスでは放送が有るのに、ホスト国の日本は空欄って・・・。
今からでもいいので、どっかで放映権買ってくれないだろうか。
観客は、今まで俺が生で見た有明のフェドの中では一番入ってました。
水色とオレンジのゾーン(AIGオープンの時とかの自由席やA席)は閉鎖されてましたが、その前の緑の席は結構埋まってましたね。
どちらかと言えば、1日目よりも2日目のほうが客が入ってたかな。
1日目はかなり張り切って開場前に会場に着きました。
(と言っても、開場直前の11時半ちょい前でしたが。)
開場待ちの観客が、コロシアム入口からバス停付近まで行列になってましたね。
前にフェドを見に早めに行った時はこんなに並んでなかったな。
やはり、アメリーと愛ちゃんの2枚看板がデカイのでしょうね。
それにしても会場のバイト君の教育がなってない。
丁寧に応対するという基本はキチンとしてましたが、肝心の案内がダメ。
チケット売場近辺で「クラブJTAの客はどうすりゃいいの?」って聞いたら「西口の入口から入れます」とのこと。
それに従って素直に入口に行くと「行列に並んでください」と言われました。
だったら最初からそう言えと。
その間にも列に人が並んでたから、かなりの人数に抜かされたではないか。
去年のAIGの”空席有るけど当日券買え!”といい今回といい、クラブJTAには入っちゃイカン!と言ってるのかもね。
まー、愚痴はさておき・・・。
コロシアム内に入ると、日本チームが練習してました。
席探しで忙しかったから(?)よく見てませんが、愛ちゃんとあゆみちゃんの練習のようでした。
選手入退場口付近は、アメリーとビルジニーが練習終了待ち。
開会式(12:40〜)まではまだまだ時間が有ったから全く期待してなかったけど、いきなり今回の2枚看板を一度に目にする事に。
すぐにフランスペアの練習が始まったので、写真撮影を開始。
開会式まで1時間以上時間が有ったけど、あっという間でしたね。
そして12時40分から開会式が始まりました。
今回は、フェド恒例の監督による選手紹介が有りませんでしたね。
両国の話し合いで決まるんでしょうかね、こういうのって。
日本、フランスともに会場アナウンスによる監督と選手紹介でした。
日本チームは大会HPで紹介が有ったとおり、メンバーがアッコに変わって里華ちゃんになりました。
彼女の物怖じしない明るいキャラは、こういう対抗戦ではムードメーカーに最適ですよね。
レフェリー&主審は、ウェン・マッキュウエンさん初めリーン・ホワイトさんなど、GSでも度々名前を聞く審判の方々でした。
デ杯もフェドも、そういう審判たちが度々来日します。
世界中で行なわれる他の対戦にも同じように主審達が配置されるわけですよね。
極東の日本に有名な主審ばっかり集めて良いのだろうか?といつも思ってしまいます(笑)
両国の国家演奏、ペナント交換など恒例儀式の後、そのまま選手達が残って試合の準備が始まりました。
そろそろ試合に行きましょう。
◆Amelie MAURESMO (FRA) def. 森田あゆみ (JPN) 6-0 6-2
前置きがかなり長くなりました。
肝心の試合レポートをそんなに長く書けるかかなり不安・・・。
全試合が終わった翌日(つまり月曜日)から書き始めてるので、細部の忘れや勘違いが多そうだし。
まー、これはいつものことですが・・・(笑)
この試合は、とにかくまず、初めて間近で見るアメリーがとても楽しみでした。
と同時に、今年になって初のTOP100に入ってきたあゆみちゃんがどこまでやるのか。
こちらも楽しみでしたね。
しかし、試合全体として、あゆみちゃんの空回りが目立ったような気がします。
とにかくミスが多かったですね。
上位との対戦ということで、たぶん自分から積極的に打っていこうと考えてたとは思います。
その打っていったショットがほとんどコートに入らなかったと言ってもいいほどでした。
アメリーはストロークの球種が豊富です。
トップスピン、スライス、打ち込むショットと大きく分ければ3種類だと思いますが、その中でもちょっとづつ違うようにも見えました。
たぶんですが、受ける側からすると、ボールの軌道と受けた時の感覚が若干異なるのかもしれません。
それでミスが多発してた可能性は有るように思います。
思ったよりボールがこっちにこなくて前のめりになってしまう。
思ったより伸びてきて食い込まれていまう。
そういう状態だったのかもしれません。
これは外から見ただけなので、実際にボールを受けてるあゆみちゃんは違う感想かもしれませんけどね。
ロングラリーがほとんどなく、あゆみちゃんのミスでゲームが進行していきました。
やってる本人もつらかっただろうな、この展開は。
攻めると失点してしまうんですからね。
その流れで、1STセットはアメリーがあっという間に6−0で取りました。
2NDセットも最初のあゆみちゃんのサーブがブレイクゲームとなり、アメリーが8ゲームか9ゲームぐらい連取してたはずです。
ゲームどころかポイントを取るのも苦労してたあゆみちゃんでしたが、除々に相手のボールに合わせることが出来るようになったのか、全体の流れは変わらないながら、少しづつポイントが取れるようになってきました。
そしてようやく1ゲーム取ることに成功。
強打を少し控えて、ダウンザラインに流す作戦が効果的だったのだと思います。
物怖じせずに打ち込んでくのが彼女のスタイルだと思いますが、あそこまでミスが多いと修正せざるをえないでしょうね。
2ゲームは返したあゆみちゃんでしたが、全体的な流れは変わらず2NDセットもアメリーが6−2で取って勝利しました。
ここまで彼女が一方的に負けたのを見たのは初めてかもしれません。
同じような展開だったAIGのサーニャ(ミルザ)戦でも、もう少し打ち合ってた気がするし。
現時点では、これを良い経験として今後に活かしていくしかないですね。
TOP100に入った今、その地位を維持しながら更に上昇するため、自身で行なえるトレーニングやオンコート練習とともに、試合でしか得る事が出来ない経験値を増やしていく時期なのかもしれません。
元ランキング1位でGS2冠のアメリーが、その実績通りに横綱相撲ならぬ横綱テニスで勝利した試合でした。
◆Virginie RAZZANO (FRA) def. 杉山愛 (JPN) 6-1 7-5
第2試合です。
ちょっと意外ですが、ランキングを見ると、愛ちゃんよりもビルジニーのほうが上なんですよね。
ビルジニーの最新ランクは28位。(会場では前週ランクの26位と紹介されていた。)
堂々のトッププレイヤーですね。
今のフランスは、TOP10レベルのプレイヤーこそマリオンだけですが、調子が良ければ上位を食ってしまいそうなタチアナ、日の出の勢いのアリーゼ、そして着実に一歩づつ上昇してる感が有るビルジニーと、詳しく見れば良い選手が育ってます。
(タチアナに怪我が多いのは心配ですが・・・。)
ビルジニーは去年のAIGでヴィーナスを破ってまさかの優勝を遂げました。
彼女の試合を見るのはそれ以来です。
今日はあの時より更に強くなった彼女を見ることが出来ました。
たぶん、体調やテニスの調子自体も良かったんでしょうね。
日本側(=愛ちゃん側)から見ると、何だよそれ!っていう凄いショットばかりが目に付きました。
あんなにライジング気味に打つ選手だったかな、彼女は。
と言うか、1本1本のショットがどうこうより、連続して攻撃が出来た点ですね。
今日の彼女の勝因は「連続攻撃」の一語につきます。
もう愛ちゃんが息つくヒマが無いって感じでした。
1本でウィナーを取られるわけではないのです。
しかし、次々と攻撃的なショットを打たれるので、それを返球するだけで精一杯になってしまうのです。
ミスが極端に少なかったのも驚きでした。
あの矢のようなダウンザラインはほんとに凄かったですよ。
これをやりたかったのはホントは愛ちゃんのはずなんですけどね。
ここ最近は、またライジングを武器にしつつあるようだし。
そんな展開で、1STセットは拮抗した展開の序盤から一転。
一気に持ってかれてしまいました。
しかし、タダでは終わらないのが我らが愛ちゃんです。
圧倒されてセットを落とした後の彼女の試合は何回か見てますが、拮抗した展開になることが多いです。
今日もそうでした。
今日のビルジニーに対しては、高めのボールをフォア側に打つことは危険でした。
そのパターンでダウンザラインにウィナーを取られるケースがかなり多かった。
かと言って、バック側ばかりに配球するのもダメです。
先に自分が振られる展開になってしまうからです。
愛ちゃんが何をしたかというと・・・。
まずは自分から簡単なミスをしないことです。
これはこういう時のお決まりと言ってもいいでしょう。
その上で、低く深いショットを打ってました。
これって言葉にすれば簡単ですが、並大抵のことでは出来ないですよ。
それほど回転を掛けたショットを打てないわけだから、自分がミスする確率も高いわけです。
攻撃されてるわけだから、思い通りの場所や打点で打てるわけでもないです。
その状態で相手のショットを返球し続ける。
これは非常に難しいことだと思います。
しかしそれをしっかり実行して、2ブレイクダウンからタイに戻しました。
いやいや、あの展開からよくあそこまで持ってきましたよ。
5オール後のビルジニーのサービスでは、確かブレイクポイントが有ったんじゃなかったかな。
あそこを取れてれば、その後の展開が全く違うものになってたかもしれません。
最後は5−6からのサービスゲームを落とし、ビルジニーの勝利が決まりました。
スコアが追いつく時の会場は大盛り上がりでした。
あの時の応援は、義務的なものじゃなく本心からの声援や拍手でしたよ。
試合全体としては、愛ちゃんの底力を見たと同時に、ビルジニーの勢いを感じた試合でした。
それはそうと、「Virginie」はフランス語読みでは「ビルジニー」みたいですね。
(フランス人の応援はそう聞こえた。)
これからはそう書くことにしよう。
今日はこんなところです。
レポート短くしようと思ってるのに、観戦する大会数が減ると密度が濃くなるのか、かなーり長くなってしまいました。
この大会は、試合以外にも書くネタが多すぎます。
知らない選手ばっかりならともかく、それぞれの選手について書けることがたくさん有り過ぎます。
それらを全部書いてたら、とてもじゃないけど終わりません・・・(笑)
だってフランスチームだけでも。。。
・アリーゼのクリーンクレーでの活躍
・ナタリーのシングルスの不振、また何故ダブルスが強いのか
・マリオンは今回なぜ参加しないのか、好不調の波が激しいのはどうして?
・アメリーのトップレベルへの復活は有るのか
・タチアナに怪我が多過ぎる、怪我が無ければどれぐらいの位置まで行けそうか
・マリー(ピアース)の復帰は有るのか、あるとしたらどれぐらい活躍できそうか
などなど、こんなにたくさん話題が有ります。
日本チームを入れたら倍以上の文章になりそう・・・。
キリがないので、試合に関係ない話はこの辺にして。
今日の結果で、フランスが2勝0敗と先行しました。
元々ランキング的に有利なフランスでしたが、更に有利になりましたね。
明日はどうなるでしょうか。
予想を始めれば、またしても話題は尽きない・・・。
明日が楽しみです。
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