東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis
最終日 2007/2/4(日)
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最終日です。
観戦可能日を全て見た初めての大会も終わりです。
と当日のように書いてますが、この文章は大会終了後に書いてます。
予選から少しづつ書いてるので、既に1週間以上経ってしまいました。
試合数があまりにも多いから覚えてる自信が無く、今回はその日のうちに箇条書きに要点を書きました。
これやってなければ、細かい事はほとんど忘れてたかも。
それを見ながらレポート書いてるわけですが、記憶ってのは曖昧です。
書き留めた時とレポート書いてる時の記憶が違ったりするんです。
そういう時は写真に写ってるスコアを見たりして確認しますが、だいたいは直後に書いたのが合ってます。
つまり、時間が経つと、記憶の修正や混同が行なわれるってことですね。
当日の夜の記憶、1週間後の記憶、そのどちらも写真と違うってことも稀に有りますけどね(笑)
このレポートを書いてる段階でGAORAの放送は全く見てません。
自宅で録画してるわけではないからなんですけどね。
後で録画を見て、また記憶との違いに気がつくかも。
健忘症の告白はこの辺にして・・・(笑)
ここからはいつも通り、当日書いたという前提で書きます。
昨日ほどではないですが、今日も観客が一杯でしたね。
今日もほぼ試合開始から見ることが出来ました。
さー、試合に行きましょう。
◆2-Martina HINGIS (SUI) def. 5-Ana IVANOVIC (SRB) 6-4 6-2
01
序盤からマルティナがリードします。
アナの最初のサーブをデュースを繰り返した末にブレイクしました。
先行されたアナですが、少しづつ相手のボールに慣れてきたのか、次第に重いショットが入り始めてきます。
ウィナー連発で追い付き、サーブの順番が先のアナが3−2、4−3とタイながらスコアをリードします。
しかし、4オールから簡単にブレイクされ、マルティナがキープしてセットを先取しました。
2NDセット、アナのショットがまた入らなくなります。
2ブレイクアップとマルティナがリードします。
アナはとにかくミスが多かったですね。
ラリーのテンポに全く合ってなくて、何でもないように見えるボールでもエラーになってました。
二人のショットを打つ時に使う力がかなり違うように思いました。
早い打点でタイミング良く打って、ボールのパワーを上手く使ってるマルティナに対し、自分の打点に入れないのに強引に打ってくアナ。
そんな印象でした。
0−4とリードされてから、アナはスライスを使ったりしてボールのスピードを少し落とすようにしてました。
かなり多かったミスを少しでも減らそうとしたのだと思います。
確かにミスは減りましたが、マルティナはほとんど動揺せずに早いタイミングでアナを左右に振り回します。
今日のアナは、構えて打てるショットもミスすることが多かったですね。
打たれるコースがあまり読めてないようでした。
試合中盤以降は、大きく走らされてラケットの先でやっとロブを返す場面が多くなりました。
マルティナは基本的にはアナのバックハンドを攻めてたようですが、この辺りからコートを大きく使って展開するようになります。
後半に行けば行くほど彼女のペースになり、久々の東レ優勝を決めました。
◆1-Lisa RAYMOND / Samantha STOSUR (USA/AUS) def. Vania KING / Rennae STUBBS (USA/AUS) 7-6(6) 3-6 7-5
02
ドローが出た時は1、2シードの対戦を楽しみにしてました。
(今大会の第1シードはリサ/サマンサ、第2シードはYan/Zheng。)
スコア観戦だったけど、去年の全豪の大熱戦を思い出します。
この時は1STセットアップのリサ/サマンサが2NDセットもリード。
2NDセットの終盤ギリギリでブレイクバックした中国ペアが、タイブレイクとファイナルセットをものにして、初のGSタイトルを獲得しました。
この2組の対戦を調べたら、意外にもリサ/サマンサはYan/Zhengに勝ったことが無いようです。
前述した全豪、そして同じ2006年のニューヘヴンで対戦し、両方とも中国ペアが勝利してます。
早い展開が有利な東レのコートで、どのような試合になるのか楽しみでした。
しかし、昨日のSF、その中国ペアをレネ/ヴァニアが大接戦で勝利。
急造ペアのレネ/ヴァニアが、トップシード相手にどれぐらいやれるのか、また、やってくれのか、楽しみでした。
試合のほうは、第1ゲームのレネのサーブがいきなりブレイクされます。
しかし、第4ゲームのリサのサーブをブレイクしてタイに戻しました。
今日は、このゲームに限らずリサのサーブがよく落ちましたね。
キープしたのは何ゲーム有ったか?
数えるほどだったように思います。
このセットはブレイクゲームが多く、レネのサーブでサーヴィング・フォー・セットになります。
ここがブレイクされてタイになりますが、ヴァニアのサーブがブレイクされて再びリサ/サマンサがリード。
リサのサーブがまたしてもブレイクされてタイブレイクへ。
タイブレイクはトップシードペアがリードし、レネ/ヴァニアが追い付く展開でしたが、6−6からリサ/サマンサが取ってセットを先取しました。
1STセットを見た印象は、レネ/ヴァニアが思ったよりやるなというのと、リサ/サマンサは去年の好調時よりは調子が落ちてるのかなってことでした。
やはり今の時代、全て並行陣で戦うのは難しいのかもしれませんね。
お互いにですが、ボレーミスをさせられる場面が結構有りました。
2NDセットに入ると、レネ/ヴァニアが序盤から先行します。
押せ押せな感じで、そのままセットを奪い返しました。
リサ/サマンサにミスが多く、ポイントの取り方も内容的にもちぐはぐな感じでした。
ファイナルセットはリサ/サマンサが2ブレイクアップとリード。
これは勝負有ったかな、と思いました。
しかし、レネ/ヴァニアがそこからじわじわと追い上げ、ついに4オールと追い付きます。
そして5−4のリターンゲーム(だったと思う)で、あと2本というところまでいきます。
ここは結局サマンサにキープされますが、セット序盤のあの展開から、よくここまで追い上げたと思います。
でも、チャンスの後にピンチ有り、ですね。
次のサーブをブレイクされ(ヴァニアのサーブだったか?)、6−5でリサ/サマンサのサービング・フォー・マッチになりました。
ここもマッチポイントを逃れてデュースに追い付きますが、最後はリサがキープしてトップシードペアが優勝を決めました。
さっきも書きましたが、正直、レネ/ヴァニアがここまでやるとは思ってませんでした。
昨日はGS2冠の中国ペアに競り勝ち、今日はNo.1ペアにあと2本で勝つところまで追い詰めました。
このペアが大会後半良くなったのは、レネがヴァニアを信頼して、任せるところは任せるようになってからです。
それまではレネが無理して動いてポイントを失うケースも有りました。
上下の関係ではなく、二人で組む本来のダブルスとして機能するようになり、競った場面や劣勢の場面を乗り切れるようになったんでしょう。
でも、1箇所だけ弱点が有りました。
ヴァニアの上です。
彼女が前衛の時に、リサのスライスロブで抜かれるポイントがかなり有りました。
アタックされたボールにはかなり良い反応を見せてたヴァニアですが、これには最初はほとんど反応出来ませんでした。
雁行陣だったら後衛が取りますが、サービスダッシュするレネがパートナーなので、本来はヴァニアがスマッシュするべきなんでしょうね。
前半はほとんどボールに触れなかったヴァニアでしたが、ファイナルセットは何とか取ろうとしてました。
決して背が大きくない彼女ですが、これを続けていけばシングルスにも良い影響が有るのでは?
ポイントパターンが増える、しかも試合で経験出来るのは大きいように思います。
レネは昨日同様、リターンが良かったです。
去年は高速サーブのサマンサはおろか、リサのサーブにもてこずってましたが、今日は良いリターンが多かったです。
これで相手にプレッシャーを掛けられたことが、ブレイクバックをたくさん出来た要因のひとつでしょう。
要所でのポーチもいつも通り有効でした。
リサは彼女らしくないエラーが多かったですね。
彼女のプレイは昔から「柔」の印象が有り、柔らかく何でも返球してしまうイメージが強いです。
今までのプラスイメージが強いから、そう感じたのかもしれません。
サマンサは相変わらずサーブが凄かったですが、意外にかなりリターンされてました。
慣れられてきたのと、打つコースを研究されてきたんでしょうか。
スマッシュは変わらず凄いですね。
音が他の選手と違います。
大会通して見たリサ/サマンサですが、彼女達が簡単に勝った試合は1試合も有りません。
これはスコア的に簡単に取ったセットについても同じです。
全豪SFで復活したリーゼル/カーラに競い負けたように、これからもそういう試合が多くなるでしょう。
相手がピークの調子を続けた場合は負ける場合も有るでしょうね。
しかし、アップダウンした場合(普通は100%の調子が2セット続くことは少ないはず)、試合をまとめる力はずば抜けてると思いました。
相手にプレイをさせる、難しいショットを打たせる。
こういう時に完璧なプレイをされたら負けますが、そうでなければ競った末にリサ/サマンサが勝つような気がします。
そういう強さを今大会の彼女達から感じました。
トップシードのリサ/サマンサが2連覇を達成した試合でした。
好試合が多かった今年の東レも今日で終了です。
予選から全日観戦した大会は初めてでした。
やっぱり生観戦はかなり疲れますね。
自分がプレイして疲れる時とは、全く異質な疲れ方です。
AIGも疲れますが、会場が有明だから動き回って疲れるのかと思ってました。
でも、動く距離は少なくても同じ用に疲れます。
たぶん、精神的に疲れるんですよ、きっと。
片方の選手に肩入れして見たり、両方の選手の気持ちを考えながら見たり、一人の選手の動きをずっと追ってみたり。
これって、他の人でも1試合だけでかなり疲れはずです。
それが連日、怒涛のような試合数続く。
こりゃ疲れるますよ。
でも、やめられない・・・。
麻薬のようなもんか?(笑)
今年はビッグマッチを優先して、観戦する大会数を減らす予定です。
小さい大会は写真撮影どうたらとか、面倒くさいことが多いですから。
そういう内輪の大会は、興味が有るカードが有った時だけ行くことになると思います。
何はともあれ、今年も生観戦、テレビ観戦ともに楽しみたいです。
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