東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis
本戦1日目 2007/1/30(火) Vol.2   戻る  トップへ


◇vol.1からの続きです。


◆Vania KING / Rennae STUBBS (USA/AUS) def. WC-森上亜希子 / 中村藍子 (JPN/JPN) 6-1 6-2

ドローを見た時、レネが若手有望株のヴァニアと組んでて驚きました。
リサがサマンサと組んだのと同じような感じでしょうかね。
ベテランと若手の国が入れ替わってるだけで、オーストラリアとアメリカのペアですしね。
実績が有りあまるほど有るベテラン&急上昇した若手というところまで同じです。
もちろん、一時的なペアという可能性も有りますけど。
試合のほうですが、アッコと藍子ちゃんはヴァニアばっかり狙ってました。
これは勝つためには当然でしょうね。
対戦したら誰でもそうするはずです。
4人の中でレネが一番ボールに触ってないのでは?
しかし、要所でボレーを決めて、常に先行する下地を作ってました。
ヴァニアも決めのボレーが鋭かったですね。
AIGでコスタニッチと組んで優勝した時も同じこと思いましたが、その後、更に成長を重ねたようでした。
日本ペアは相手のサーブ良いのでリターンに苦労してました。
相手前衛の正面に返ってしまうことが多く、格好の餌食になってたポイントが多かったです。
日本ペアに応援が多かったですが、初ペアのレネ/ヴァニアが完勝に近いスコアで勝利した試合でした。


◆Francesca SCHIAVONE (ITA) def. WC-高雄恵利加 (JPN) 7-5 7-5

1STセットは高雄恵利加ちゃんが5−2とリードします。
序盤はフランチェスカに強打のミスが多く、競いながらも恵利加ちゃんがポイントを先行しました。
そんな展開で2ブレイクアップになります。
しかし、そこからフランチェスカが5ゲームを連取。
恵利加ちゃんの攻めがほんの少し甘くなったのかな。
それを付け込まれて逆転に繋がったのかもしれません。
でも、試合全体としては守りよりも攻めた試合だったと思います。
足もよく動いてたし、ウィナーも結構取ってましたから。
フランチェスカは、途中から繋ぐボールも交えてミスを減らしてました。
そして、相手の攻めが甘くなったところで強打でポイント。
7−5の大逆転でセットを先取しました。
2NDセットは互角にゲームを取り合う展開になります。
内容的にはフランチェスカは簡単にキープ、恵利加ちゃんは競いながらキープという感じだったかな。
3−4、4−5のサーブで危ない場面が有りましたが、ここは何とかキープ。
4−5の時はマッチポイントも有りましたが、一体になった会場の応援も有って際どくキープ。
このポイントはロングラリーになったと思いますが、集中してポイントを取りました。
しかし、最後のサーブを落とし、5−7でセットを落としての敗退でした。
トップ選手相手に互角のラリーも有り、かなり頑張ったと思いますね。
何より精神的に互角にプレイしてたと感じられたのが良かった点だと思いました。
あとは相手に攻めさせない配球のバリエーションが課題でしょうか。
リーチが無いから、先に攻撃されるとキツイですから。
これもかなり出来てたと思いますけどね。
フランチェスカは「フラン」もしくは「フラニ(フラニー?)」と声援されてました。
(発音を聞くと海外の方か?)
試合後にそれっぽい呼び方で呼んだら、サインしに来てくれました。
正確なところはどれが愛称なんだろうか?
ということで調べたら、「Franny」「Fran」「Francy」「Franci」とか色々有るみたいですね。
フラニーが愛称っぽいし読みやすそう。
今後はそう書くことにしようかな。
彼女は意外に小さいんですね。
165cmぐらいでしょうか。
入場してきた時に、小さい恵利加ちゃんとそれほど違わなかったんで、ちょっと驚きました。
もっと大きいイメージが有ったので。
ストレートながら両セットともにロングセットの末、フラニーが2回戦に進出した試合でした。


◆Elena LIKHOVTSEVA / Elena VESNINA (RUS/RUS) def. 4-Meghann SHAUGHNESSY / Vera ZVONAREVA (USA/RUS) 6-3 6-1

思いのほか差が付いた試合でしたね。
メガン、ヴェラともに、ミックスを含めてダブルスの実績は充分過ぎるほど有ります。
メガンはチャンピオンシップス優勝やマイアミ、ベルリン、ローマ等のティアT優勝など。
ヴェラは記憶に新しい去年のUSオープン優勝、GSミックス優勝2度(ウィンブルドン、USオープン)、ベルリン、モスクワの2度のティアT優勝など。
でも、ともにパートナーによって勝てたり勝てなかったりするイメージが有ります。
とてつもなく強いか、全然ダメかのどっちかって感じの、かなり極端な印象です。
特にメガンには強くそれを感じます。
今日はペア的に悪いほうに出ましたね。
後半に行けば行くほど、何をやっても上手くいかなくなり、ラケットを叩きつける場面も何回か有ったはずです。
今日はリホの上手さが際立ってました。
速さよりもコースで勝負したショットが多く、相手が一歩も動けないポイントが多々有りました。
終始リードした「ダブルエレナ's」が初戦を勝ち上がりました。


◆Jelena JANKOVIC / Bethanie MATTEK (SRB/USA) def. 3-Daniela HANTUCHOVA / 杉山愛 (SVK/JPN) 7-6(5) 6-3
09
1番コートの最終試合です。
1STセットは隣のコートから見てました。
詳しく見てないですが、どちらが取ってもおかしくない競った展開だったと思います。
愛ダニエラペアは、一進一退のタイブレイクを5−7で落とします。
このタイブレイクは終始リードされてたはずですが、追いつくチャンスも有ったんですよね。
ダニエラのミスが多く、愛ちゃんがカバーしようとして無理打ちしてアウトしたのも有ったかな。
2NDセットは急造ペア(たぶん)のエレナJ/ベサニーが好調を維持。
早々とブレイクに成功します。
愛/ダニエラは土壇場でブレイクバックに成功しますが、次のゲームをまたしてもダウン。
そのままサービスをキープされ、敗退しました。
競ってはいましたが、のりのりのエレナJ/ベサニーに対し、ちぐはぐな愛/ダニエラという感じであんまり勝てる気がしなかったなー。
そんな中でも、1STセットは愛ちゃんが作るポイントも多く、さすがと思わせました。
敗色濃厚となった2NDセット中盤以降は、自分がやらなくてはというプレッシャーからか、珍しいミスも多かったです。
第3シードが付いた愛ちゃんとダニエラでしたが、1回戦敗退となりました。


◆Vera DUSHEVINA / Maria KIRILENKO (RUS/RUS) def. Marion BARTOLI / Shahar PEER (FRA/ISR) 6-3 6-1
10
2番コートの最終試合です。
それぞれシングルスでも上位選手達が登場です。
マリオンとシャハールは結構組んでますよね。
ドローで見かける事が多いです。
ヴェラ/マーシャはどうだろう。
ロシアンは様々な組み合わせでダブルス組んでるからいちいち覚えてないですが、組んでてもおかしくなさそう。
上で書いた1番コートをメインで見てたのであまり詳しく見てませんが、結構一方的だったように思いますね。
特に2NDセットは6−1だから、その傾向がより強かったと思います。


試合レポートのなかにも書きましたが、2番コート第1試合のニコルvsメガンが白熱して、1番コートの2試合よりも長かったです。
でも、最終的には帳尻が合って、1番コートの最終試合が終わってしばらくして、2番コート最後の試合が終了しました。
7時ぐらいには全試合が終わったでしょうか。
最初は長くなりそうだなーって思ってたんですけどね。
ダブルスが短かったから全体的には結構早めでした。
今日2試合に登場したダニエラとマリオンは二人とも単複終了です。
こういうのって選手がリクエストするんでしょうか。
最初から負けを前提に参加することはないでしょうけど、棄権するほどじゃないけど体調が良くないとか次の大会の予定などで、早めに試合を組んで欲しい場合も有るはず。
スポンサー絡みの大会参加も多そうだしね。
上位選手が遅く組んで欲しいと依頼するってのは比較的よく聞きますが、逆は聞いたことないです。
単にニュースにならない、もしくはあえてしないのかもしれませんが。
それから、今年からダブルス予選が無くなったようですね。
今回は通常の試合ルールですが、それも変更になる可能性が有るとか。
ATPと同じく、デュース無しのサドンデス、ファイナルセットは10ポイント先取のスーパータイブレイクになるようです。
これはATPのダブルスルール変更が成功したからでしょうね、きっと。
雑誌の記事よると、メインコートへの配置や観客数も増えたんだとか。
最初は反対も有りましたが、ダブルス専門の選手達からも好評だということです。
そうなると、ダブルス予選が有るのはウィンブルドンだけになりますね。
昔はウィンブルドン以外のGSやATPツアーも予選が有りましたが、数年前から少しづつ無くなってきてました。
テニスは他のスポーツに比べてルール変更が少ないと聞いたこと有りますが、ここ最近は盛んに行なわれてますね。
思いつくだけでも、これだけ有ります。
・ダブルスの試合ルール変更(いまのところATPのみ:様々な試行錯誤有り)
・ダブルスのエントリー方法の変更(シングルスランキングを適用)
・ダブルス予選の廃止
・ホークアイによるラインジャッジのビデオ判定の導入
・個人戦でのコーチングの解禁(WTAのみ)
・最終戦以外でのラウンドロビン制の導入(ATPのみ)
試合に直接関係ないところでも、ランキングシステムの大幅変更などが有りました。
他に何か有ったっけ?
今はちょっと思いつきませんが、有ってもおかしくなさそう。
最初は否定的に思うことも有りましたが、試験的に色々と試していくのは良いことだと思います。
そのうちツアー期間の短縮も行なわれるだろうし、数年後にはどうなってるか全く分かりませんね。
長くなりました。
明日は残りの1回戦が行なわれます。
全11試合、楽しみたいと思います。


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