AIG OPEN 2007
AIG Japan Open Tennis Championships
本戦6日目 2007/10/6(土) Vol.3  戻る トップへ


◇vol.2からの続きです。


◆3-Richard GASQUET (FRA) def. 2-Tomas BERDYCH (CZE) 7-6(3) 6-3
15
今日の試合で結果、内容ともに一番気になるカードです。
攻守バランスよく展開力に優れたガスケvsしっかりした体軸から攻撃力の有るショットを繰り出し続けるベルディヒ。
楽しみな対戦でした。
序盤は意外と静かな立ち上がりだったように思います。
しかし、次第にベルディヒの鋭いショットが出始め、ガスケのスピンボールを高い打点からダウンザラインに打ち込みます。
これがかなり強烈で、ウィナーを何本も取ってました。
彼は背が高いから、高い打点をそれほど苦にしないようでしたね。
(この時点では、ですが・・・。)
それと、何回も書いてますが、低い打点も高い打点も同じように背筋がピシっと伸びていて、打球フォームが綺麗です。
だからミスが少ないんだと思います。
しかし、その展開に少しづつガスケが慣れてきました。
1球では決まらなくなってくるのです。
攻められても、ベースラインから下がった位置からスライスやスピンを使って、ベルディヒのコート深くに返球していきます。
これって、一見ベルディヒが攻めてるように見えますが、実はそうでもないのでは?
スライスで低く返された場合はラリーがニュートラルに戻り、また一から組み立て開始。
スピンで返された場合は、再びジャンプしながら叩き込む。
ウィナー級のショットをあんなに返されるってことは、ベルディヒにとって体力的な負担は相当なものだと思います。
昨日の夜11時までやってたベルダスコ戦の死闘を見てるから、余計そう感じたのかもしれません。
途中から疲れてガス欠気味なのが分かりましたよ。
そういう状態だと、長いラリーをしたくないから無理して決めようとして、ミスが増えると思います。
ネットにも活路を見出そうとしたようですが、こちらもあまり上手くは行かず。(だったと思うけど記憶に自信なし・・・。)
万全の状態であれば、かなり違ったんでしょうけど。
昨日までの2人の試合を見て、試合前は若干ベルディヒが有利では?と思ってました。
ガスケの守備力と展開力は素晴らしいですが、ベルディヒに叩かれ続けた場合、さすがにキツイんじゃないかなと。
確かに1STセット中盤辺りはそういう展開でしたが、長くは続きませんでした。
1STセットをタイブレイクで失ったベルディヒは、2NDセット以降、ポイントを先行されることが多くなります。
序盤にサービスをブレイクされると、かなり敗色濃厚に見えました。
あのような展開だと、何をすれば良いのか、また、どうやって挽回するのか・・・。
客観的に見て、かなり難しいと感じました。
最後のゲームは、5−3からガスケのサーブで40−0。
何とかデュースに追いつきますがブレイクするには至らず。
ガスケがサーブをキープして6−3で勝利しました。
今日はベルディヒの疲労に助けられた感は有りますが、ガスケはまたしても相手の攻撃の無効化に成功しましたね。
シュトラー、セラ、ベルディヒと異なるタイプのテニスを受け止め、そして跳ね返しました。
ベルディヒとしては、体力負け(たぶん)は悔しいでしょう。
次はインドアカーペットとかの対戦を見てみたいですね。
もちろん、ベルディヒが好調な時です。
その時にガスケがどういうテニスをするのか、興味が有ります。
フェレールvsベルディヒの決勝も面白そうでしたが、フェレールvsガスケも見逃せません。
明日の試合が楽しみです。


◆Jordan KERR / Robert LINDSTEDT (AUS/SWE) def. 4-Ashley FISHER / Jim THOMAS (AUS/USA) 6-4 6-4
16
本日の最終試合です。
フィッシャー/トーマスは1回戦に続いてセンターコートのナイトマッチに登場です。
今日はナイトマッチ扱いじゃなくて、単に最後の試合だから夜になったというほうが正しいかもしれないけど。
彼らはペアは違えど去年のファイナリストだし、有利に展開するんじゃないかと試合前は考えてました。
初戦の逆転劇を見てるし、劣勢だった試合終盤までそう思ってました。
今日はサービスキープに苦労してましたね。
特に1セットダウンとなった2NDセットは。
あの展開ではリターンゲームだけに集中出来なかったでしょう。
自分達のサーブを簡単にキープ出来れば、さー次はブレイクバックだ、とリズム良く行けるんでしょうけどね。
相手のカーとリンドステッド(読み方合ってる?)は、昼間の練習は見たけど、試合を見るのは初めてです。
彼らはサーブ、リターン、パスがともに安定してました。
相手のラケットを弾くリターンとパスが勝負を決めたと言ってもいいかもしれません。
初戦と同様、フィッシャー/トーマスが劣勢になるのはこのパターンでした。
彼らの乗ってくるパターンは、サービスゲームでもリターンゲームでも前進してボレーで決める展開です。
同じミスでも、ボレーを狙いすぎたり動きのミスで失点してる時は良いんでしょうけど、ボレーのコースに入ってるのに弾かれるのが多くなると厳しいでしょうね。
特にネット前で相手にプレッシャーをかけ続けるフィッシャーが対応できなくなると、得点源がかなり限定されてしまいます。
今日はまさしくそのパターンでした。
2NDセットは早めのゲームをブレイクされたはずですが、ブレイクバック出来そうな感じはあまりしなかったなー。
彼らが優勝して、去年に続いて会場中での臨時サイン会を見たかったですが、今日の調子では仕方有りません。
カー/リンドステッドが、スコア以上の差で勝利し、明日の決勝に進出しました。


今日はこんなところです。
身体が重い・・・。
ナイトマッチ連続観戦+1日生観戦で疲労がピークに達してます。
11時終了の昨日に比べれば、今日は早く試合が終わりました。
早く終わってくれるのは非常に助かります。
あまりのダルさに、途中で帰ろうかと思いましたからね。
でもテニス観戦って麻薬のようなもので、最後まで見届けたい気持ちも非常に強い・・・。
小さな大会だとそうでもないんだけどね。
大きな大会は麻薬の成分が違ってるらしい・・・(笑)
さて、明日はいよいよ最終日です。
最終日が3試合だけなのは、もしかして初めて?
去年も予定ではそうだったように思うけど、雨の影響でスケジュール変わりましたからね。
ハス&ダンシェビッチのWBチャンプ+期待の若手ペアのコンビネーションはどうなのか?
ダンシェビッチはシングルスがメインですよね。
相手のカー&リンドステッドは2人ともダブルス巧者なので、ダンシェビッチの動きが勝負を決めるかも。
男子シングルス決勝は、急遽エントリーした選手同士の対戦となりました。
最後の最後で一番面白そうな対戦になりましたね。
フェレールは、決勝までの全ての試合において、トップシードらしく磐石でした。
相手はガスケです。
全てのショットで鋭い攻撃が出来るベルディヒも面白そうでしたが、どんな試合になるか予想がつきにくいガスケとの対戦も面白そう。
女子ダブルス決勝は、予想通りのトップシード対決になりました。
これは予想が難しいなー。
ヴァニアを除いた3人は、GSやオリンピックのファイナリストのつわもの達です。
単複において成長著しいヴァニアもどう出てくるか。
明日の3試合、非常に楽しみです。


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