カンガルーカップ2007
ITF Women's Circuit $50K / Kangaroo Cup 2007
最終日 2007/5/6(日)  戻る トップへ


最終日です。
残念ながら、天気予報どおり今日は雨でした。
去年の決勝と同じですね。
雨天時の会場は「岐南町スポーツセンターテニスコート」です。
昨年は近いと勘違いして歩いて失敗したので、今日はタクシーにしました。
タクシーでも結構かかりますね。
岐阜駅付近から20〜30分ぐらいかかったような?
会場に着くと、シングルス出場選手の練習が終わった直後のようで、スタッフがコート整備をしてるところでした。
(ダブルストップシードペアはまだ練習してた。)
試合コートから砂を集めて他コートに移してたけど、あれは何をやってたんだろうか。
単に砂が多すぎたってこと?
そうこうしてる間にダブルスの練習が終わり、そちら側のコート(CコートとDコート)に観客を入れはじめました。
かなり時間が掛かってたけど、入場整理券のチェックをしてたんだろうか?
最後までそっちに行かなかったから分かりませんが。
この会場は4面のオムニコートが有り、前述したようにCとDが観客席、Bが試合コート、一番手前のAはVIPやプレスなどの席となってました。
ちなみに俺はAコートの外側の雨降ってる場所に陣取りました。
入場整理券持ってないからC&Dには入れそうもないし、入れたとしても既に人がいっぱいで行く気しなかったしね。
観客は結構多かったけど、去年に比べると少なかったような気がします。
去年のほうがチェックとかもなく、地方でやってる大会(地域密着ともいう)って感じでした。
今年はテレビカメラが何台も入り、ダブルス決勝は仮説の実況ブースで実況もやってて、そういう面では大きな大会って印象でした。
細かく事前に決まってなさげなところ(決まってても数多くのスタッフに知らされてなさそう)は変わらない感じでしたけど。
いや、別に悪いって言ってるわけじゃなくて、手作り感が有る大会か、ビジネスライクに見える大会かってことですけどね。
そんな感じで色んな準備が終わった後、試合は1時ぐらいから始まりました。
さー、試合に行きましょう。


◆1-Yung-Jan CHAN (TPE) def. JE-森田あゆみ (JPN) 6-3 6-1

試合前は森田あゆみちゃんが若干有利と思ってましたが、さすが2桁ランクの選手は違いますね。
あゆみちゃんが良いショットを連発したのは序盤の数ゲームだけで、あとは終始Yung-Janのペースでした。
あゆみちゃんはスピードボールで自分から攻撃し続けた時に強さを発揮すると思いますが、なかなかそうさせてもらませんでしたね。
でも、序盤はYung-Janにスライスを打たせたり、逃げのロブを上げさせたり出来たんですよ。
しかし、徐々に自分がそうさせられるようになっていきます。
あゆみちゃんが角度を付けたスピードボールを、更に角度を付けて同じようなスピードで返球されるからです。
逆にオープンコートに打たれることも有るので、より対応が難しいようでした。
Yung-Janは試合が進むうちにあゆみちゃんの打つコースが分かってきたようで、終盤には体勢を崩す場面はほとんど無いと言ってもいいような感じでした。
それでもあゆみちゃんにも先行するチャンスは有りました。
(他の試合と勘違いしてなければですが・・・。)
2NDセット序盤のYung-Janのサービスゲームです。
ここは確か0−40か15−40だったように思いますね。
しかしながら、この試合でもYung-Janはブレイクを許さずにキープ。
今大会では何回も見ましたね、こういうゲームを。
もともとメンタル面は強いと思ってましたが、今大会の3試合を見て、以前に比べて他の部分も飛躍的にUPしてるように感じました。
1STサーブのスピード、攻撃された時のカウンター、ウィナーを打つ時のショットのスピード、簡単にはゲームを落とさない粘り強さ、等々。
(粘り強さは元々か?)
今日の試合、2NDセット後半はカウンター気味のショットが決まりまくり、あゆみちゃんにテニスをさせませんでしたね。
ウィナーが何本有ったことか。
優勝して当然のランキングですが、その中で勝ちきるのは大変だと思います。
これからは他の選手に研究されてくるでしょうけど、穴が少ないプレイスタイルなので、大崩れすることは無いかもしれませんね。
あゆみちゃんの課題は、Yung-Janのように攻撃も守備も良い選手への対応でしょうか。
でも、相手云々よりも、自分のテニスを成長させていく方向を選んでるようなので、更に攻撃的に行くことでしょう。
以前、芙沙子ママが娘の愛ちゃんのテニスについて、テニス雑誌で言ってたことが有りました。
(いや、テレビのインタビューだったか?、もしくは芙紗子ママの本だったかな?)
相手のテニスに対して自分のテニスを変えるのではなく、自分本来のテニスで勝てるテニスを目指すべきと。
相手によっていちいちプレイスタイルを変えてたのでは1年を通して安定して勝てないし、迷いなく自信を持ってプレイするにはそれが一番ということだったと思います。
スライスを使ったりとか変化を付けるのではなく、しっかり打ち続けるスタイルを選択するとも言ってたと思います。
聞いてからかなり時間が経ってるから、もしかしたら言葉自体は違うかもしれませんが、ニュアンスとしては間違ってないと思います、たぶん。
この考えを聞いたときは結構衝撃でした。
漠然とですが、プロ選手って、相手があー来たらこう、こう来たらあーとか、つまり丁々発止でやってんのかなーって思ってたもんで。
小手先で通用する世界ではなく、枝葉よりも自分のテニスの幹の部分を太くすることを目指す。
そして、よりシンプルにテニスをする、と俺は理解しました。
もちろん、オプションとしては色々有るんでしょうね。
この相手にはバックハンドを攻める、あの相手にはフォアハンドを攻めるとか。
そしてその後、愛ちゃんはTOP10入り。
なるほどと思いました。
不調から調子を戻す時はライジングを減らしたりとかプレイスタイル部分の変更も有ったようですが、更に調子を上げてった時は、プレイスタイルはそのままに、フィジカル面の向上で全体をUPさせたような印象でしたからね。
話が試合から大幅にずれて愛ちゃんの話になっちゃってますが、ついでなので日頃感じてることを書いてみました。
今大会のYung-Janは失セットゼロですね。
トップシードを守り、思わぬ大差で優勝した試合でした。

◇表彰式です。
 人垣す隙間から撮ったわりにはそれなりの写真が撮れたかな。


◆3-森田あゆみ / 杉山愛 (JPN/JPN) def. 1-飯島久美子 / 岡本聖子 (JPN/JPN) 6-1 3-6 6-0

森田あゆみちゃんが単複連続出場なので、ダブルスはレスト後です。
この間、ちょっと会場を離れて戻ってきたら、丁度試合前のアップが始まるところでした。
と、ここまでは2日後までに書きましたが、試合見てから3日経つと除々に細部を忘れはじめてます・・・。
でも、テレビカメラが何台も有ったことや、実況の声が仮設ブースから漏れてたのはハッキリ覚えてます。
(ブースには岐阜放送と書いてあった。)
冒頭でも書きましたが、岐阜でこんなシーンを見られるとは思いませんでしたよ。
実況してるってことは、テレビ中継されるってことですよね。
岐阜ローカルでしょうけど。
ティアVのAIGでさえ、終盤の数試合(しかもシングルスのみ)しか放送されないのにね。
町のテニスコート(一般人が遊びでテニスするようなコートって意味)で愛ちゃんがプレイする、ってのもかなり新鮮でした。
観客席が有る岐阜メモリアルセンターとは違って、ここはそういう雰囲気ですからね。
さて、そんな普段とは違う雰囲気の中、試合は進んでいきました。
今大会で初めて、トップシードの飯島/岡本ペアの試合をきちんと見ました。
1STセットは6−1ですが、それほど差が有ったようには思いません。
競いながらも要所を押さえた杉山/森田ペアが取ったという印象です。
2NDセットは杉山/森田ペアにミスが少し増え、序盤にブレイクを許しました。
危ない場面は有りましたが、そのリードを飯島/岡本ペアが守り、セットオールとしました。
確か、セット終盤はブレイクピンチが何回か有ったはずです。
ここブレイクされたらストレートで決着かなって思ったのを覚えてますから。
そしてファイナルセットに突入です。
このセットは序盤が勝負の分かれ目でした。
愛ちゃんのサーブはブレイクピンチが有りながらもキープ、飯島/岡本ペアのサーブはリードしながらブレイクされる。
そんな展開だったように思います。
つまり、どちらに転んでもおかしくない感じでしたね。
その後は、序盤にリードを奪った杉山/森田ペアがゲームを重ねてベーグル勝利。
優勝を飾りました。
昨日の試合の後、杉山/森田ペアの雁行陣からのストロークを破るのは至難の技と書きました。
でも、今日はそれほどのアドヴァンテージが有ったとは感じませんでしたね。
もちろん、ミスの少なさやコートカバーリング、要所での攻撃的なショットが成功するなど、優勝に相応しいプレイだったことは確かです。
しかしながら、聖子ちゃんが雁行陣でそれほど打ち負けた印象が無いし、いいくみちゃんも沈んでくるリターンに対してかなりボレー出来てました。
だから競った試合展開になったんだと思います。
森田あゆみちゃんはミスが出始めると、それが続く傾向が有りますね。
これはダブルスに限らず、シングルスでも同じだったと思います。
セットを取った後などの、集中力が一段階落ちる時に多いような気がします。
まー、攻撃的なプレイヤーの宿命かもしれませんね、こういうのって。
愛ちゃんとは今後も北京オリンピックを目指して組んでいくようです。
勝った試合しか見てないせいか、今大会は見る前に俺が考えてたよりも良い内容のダブルスでした。
数年前にAIGで見たダブルスが負け試合だったから、その時の印象が強かったのかもしれません。
本番の北京に出られるかどうか現時点では分かりませんが、それを目指すことが森田あゆみちゃんの成長に一役買うかもしれませんね。
内容的に圧勝という試合は無かったですが、スコア的には圧倒したセットが多く、さすがという強さで杉山/森田ペアが優勝した試合でした。

◇岐阜放送の仮設ブースです。
 見てる側と同じ列に設置されてたので、最初は気付きませんでした。
 声が漏れていて実況してるって分かりました。
 最初は、ラリー中だってのにデカイ声で話してる人がいるなーって思ってたんですけどね(笑)

◇テレビカメラです。(たぶん)
 これ以外にも数台使って撮影してました。

◇表彰式です。
 チャンピオンズスピーチ、記念撮影と続きます。


帰宅後のテレビで、今日のダブルスが早速ニュースになってました。
数秒だったけど、あのちょっと薄暗いコートでの試合をやってました。
AIGや東レだと全然驚かないけど、今日のは実際に見るとちょっと驚きますね、やっぱり。
他競技のトップアスリートのニュースに混じり、町のコートでやってる試合が放送されてる感じで。
もちろん、出場してるのはトップ選手なわけだけどね。
そういえば、シングルスの時は一般人のAコートへの進入を禁止してましたが、ダブルスでは入っていいことになってました。
というか、戻ってきたらAコートに観客が入ってたんで、そこに加わってだけですけどね。
ファンサービスというよりは、テレビ映りを考慮してそうしたような気がしますね。
客が雨に塗れようと関係ないでしょうから。
テレビ的には、観客がいないように映るよりは、多くの観客が観戦してるように見せたほうが良いでしょう。
ちょっとひがみすぎか?
テニスの大会にファンサービスを期待してないだけですけどね。
まー、俺の場合は単に良い試合が見たいだけなので、それさえ妨げられなければ、大して期待すること無いんですが。
今年のカンガルーカップも終了です。
来年は行くかどうかまだ分かりませんが、来年の出場選手の発表を楽しみに待ちたいと思います。


戻る
トップへ