東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis

本戦5日目 2006/2/4(土)   戻る  トップへ


今日は単複のSFです。
シングルスは大会側が考える最高のカードになったんじゃないでしょうか。
特にマーシャvsマルティナです。
テニス知らない人も興味を惹く対戦でしょうね。
今日は3階のA席での観戦でした。
チケット買う時にアリーナもSS席も売り切れだったからです。
(1枚だけなら有ったけど、連席は無かった。)
後から考えたらヤフオクでも良かったんですけどね。
まー、アリーナは飲食禁止だし、久しぶりに上から見るのも悪くないと思ったのも有りますけど。
試合に行きましょう。


◆WC-Martina HINGIS (SUI) def. 1-Maria SHARAPOVA (RUS) 6-3 6-1

冒頭に書いた通り、一般的には最も興味を惹くカードが東京で実現しました。
(俺としては他にも同じぐらい興味深いカードがたくさん有りますけどね。)
今日は一人じゃなかったんで、試合開始の20分ぐらい前に会場に着きました。
そしたら、会場の入口が大行列になってるじゃないですか。
手荷物検査をしてるのも有りますが、それが無くても行列が出来たんじゃないかな。
今日は観客が凄く多かったですからね。
既に当日券売り場は閑散としてました。
ということは、売り切れということでしょう。
この日の前売りチケットは、大会が始まるかなり前に3階の自由席までソールドアウトでした。
東レは何年も見てますが、こんなことは記憶に有りません。
アリーナとSS席だけ売り切れとかは有りましたけどね。
大会前からこの人気、そして今日のカードで当日券を含め全席が売り切れたようです。
立ち見席が用意されてましたから、今日は。
さて、試合のほうですが、序盤は拮抗した展開でした。
でも、どちらかというとマルティナ有利な展開でしたかね。
彼女のサービスは比較的楽にキープ、マーシャのサーブは競ってのキープでしたから。
今日のマルティナはかなり集中してプレイしていたようです。
フォアに深く鋭いボールを打たれて返球出来ないことは有りましたが、それ以外は深く攻撃的なショットを打てていました。
そして、1STセットの中盤、何回目かのブレイクポイントをコードボールで取りました。
ラッキーポイントで、今日初めてのブレイクゲームになりました。
今日は弱いとされるサーブで攻撃が出来ていましたね。
バックへの深いサーブとフォアへのスライスサーブのコンビネーションが良く、サービスポイントがかなり有りました。
ストロークラリーになっても、マーシャの逆をつくようなショットを連発して、常に優位に立ってました。
打つコースの選択が上手いのと、ライジングで返球出来てからでしょうか。
この展開を見て、ヒンギスにパワーが無いなんて誰が言ったんだい?って思いましたね。
バックの打ち合いは打ち負けるところか、かなりの確率で勝ってましたよ。
これはヒンギスファンが望んでることなんでしょうかね?
一般的にヒンギスファンはパワーテニスが嫌いなんですよね?
だったら、彼女にパワフルなショットを打って欲しくない、つまり非力な状態でプレイして欲しいというのが希望だと思うんですけど。
一般的にパワーヒッターと呼ばれる選手と対等に打ち合ってしまって良いんでしょうか?
それとも、彼女が勝てば何でも良くて、パワーテニス云々は単に好きな理由にしやすいから言ってるだけ?
まー、どっちでも良いですけどね。
それが悪いって言ってるわけじゃなくて、単なる疑問に過ぎませんから。
それもとても意地悪な疑問ですからね(笑)
きっとパワーヒッター(何度も言いますが一般的にそう呼ばれてる)達を倒すヒンギスが見たいんでしょう。
倒してくれるんだったら、彼女がパワーヒッターになろうが関係無いんでしょう。
すいません、色んなところで見られる大絶賛にちょっと反発してるだけです(笑)
それと、これは常々思ってることですが、パワーだけの選手やテクニックだけの選手なんていないと思います。
というか、パワーとテクニックって相反するものじゃないと思うんですけど。
(かと言って比例するものでもないが。)
例えば、ハードヒットとライジング。
どちらも相手の時間と余裕を奪うものですよね。
それに、いくら強打してもコースが良くなければウィナーになるのは難しいと思います。
その前のショットで相手の体勢を崩してたり、打つコースを隠して相手の反応を遅らせたり。
そういうことをして、初めて強打が活きてくると思います。
これはテクニックに属する部分ですよね。
つまり、テクニックが無ければ強打しても意味がないと思います。
(思いっきり下位選手との対戦の場合は、オーバーパワーだけで勝てる時も有るかもしれませんが。)
選手に聞いたわけではないので、これらはあくまで観戦者としての感想ですけどね。
リンジーの相手の強打をカウンター気味に角度を変えてさらに強打にするテクニック。
マーシャの打点が後ろになりながらコースを狙って鋭いショットが打てるテクニック。
ヴィーナスの振り回されて走りまわされながらも相手のショットの方向を変えて打てるテクニック。
キムの攻守の使い分けと上手さと、フォアバックともに肘を上手く使った独特のスウィングで鋭いショットを放つテクニック。
マリーの頭の上の打点からでもフォアバックともに強いショットが打てるテクニック。
これらが単にハードヒットでひとくくりにされるなんて、詰まらないと思いませんか。
もっと色んな選手のテニスを楽しみましょうよ。
と俺は思うんですけどね。
まー、他の方がどんな楽しみ方をしようと自由だし、強制するつもりは全く有りません。
俺も他人に強制されるのは嫌いですから。
それに、こんなふうに毎週のようにドローやランキングをチェックしてるマニア(オタク?)は少ないでしょうね。
自分が他のスポーツを見る場合は、ここまで細かく見ることは出来ずに大雑把にしか見れません。
選手に対する好き嫌いや、プレイスタイルの好き嫌いも有るので、あくまで俺の考えということで聞き流して下さい。
俺も嫌いな選手は見ないし、深く考えようとは思いませんから。
試合とは関係無いですが、良い機会なので日頃思ってることを書いてみました。
試合に戻りますね。
対するマーシャのほうは、いつもの集中力が欠けてたように思います。
いつもなら容赦無く決める簡単なドライブボレーをアウトしたりしてましたから。
たぶんですが、こんなはずじゃないと半分パニックになりながらプレイしてたんじゃないでしょうか。
2NDセットは次々とブレイクを許し、リターンゲームでもわずかながら有ったチャンスを物に出来ませんでした。
でも、確か、ブレイクポイントは無かったんじゃないかな。
15−30や0−30は有ったような気がしますが。
そんなまさかの展開で、マルティナが6−1でセットを取り、ストレートで勝利しました。
正直言うと、この展開は全く予想してませんでした。
6−1、6−1ぐらいでマーシャが勝つかなと思ってましたから。
まー、マーシャも次は引き締めてくるでしょう。
チャレンジャーになった時の彼女は強いです。
リンジーにダブルベーグルで負けた後もしっかりリベンジしてますからね。
次の対戦が凄く興味深いです。


◇試合終了です。
 右は観客の拍手に応えるマルティナです。

◇勝利者インタビューです。
 上の写真は会場で使われてる大画面(相変わらず名前不明)を撮ったものです。


◆2-Elena DEMENTIEVA (RUS) def. 4-Anastasia MYSKINA (RUS) 6-4 3-6 6-4

こちらも興味深い対戦でした。
ナスチャが優勝した2004年のフレンチ・オープン決勝の再現です。
この時はあっけないほどのスコアでナスチャが勝ちました。
早いコートではどうなるのか?
まー、結果がどうなるかよりも、トップロシアン同士の試合を生で見たいという感じでしたね。
試合のほうですが、1STセットは例によってデメちゃんのサーブが不調でした。
不調というか、これが普通と考えたほうが良いんでしょうか(笑)
ダブルフォルト連発で序盤のゲームを落とし、そのままセットを失いました。
2NDセットも序盤は同じような感じでしたが、何とかキープしていきます。
いや、ブレイクされたんだっけ?
大会後に書いてるので詳しい展開は忘れましたが、ブレイク合戦だったような気もしますね。
このセットで印象に残ってるのは、デメちゃんのセットポイントの時です。
ナスチャは他のポイントと全く変わらないような感じで、ダウンザラインへバックハンドの強打を打ちます。
しかし、無情にもネットしてセットオールになります。
あの場面であれを打つってどういう心境なんでしょう?
かなりリスキーだと思うんですけどね。
それとも、セットポイントだろうが何だろうが、目の前の1ポイントに集中してるってことでしょうか?
やはり、彼女は不思議なプレイヤーです。
ファイナルセットはキープ合戦だったかなー。
こちらも詳しく覚えてませんが、6−4でデメちゃんが取って決勝に進出しました。
試合全体としてドラマチックな展開が無いので、詳しいスコア展開は覚えてません。
しかし、1ポイントを見ると物凄い打ち合いは数多く有りました。
クロスやダウンザラインへの信じられないようなウィナーには思わず驚きの声が出ました。
準優勝のイメージが強いデメちゃんですが、決勝はどうなるでしょうか?
彼女の優勝するところを見てみたいと思います。

◇試合後の写真です。
 左は試合直後、右は勝利者インタビュー中のものです。


◆1-Cara BLACK/Rennae STUBBS (ZIM/AUS) def. Nicole PRATT/Mara SANTANGELO (AUS/ITA) 6-3 6-1

これも楽しみな対戦でした。
というのは、ニコル/マーラのQFの流れるようなプレイが印象的だったからです。
彼女達のプレイが第一人者のレネ/カーラ相手にどうなるのか?
通じる通じないよりも、どのように変化するかが楽しみでした。
まず試合の序盤ですが、マーラの角度を付けたリターンが何本も抜けてました。
彼女は他の選手と違って独特な感じの打ち方です。
低いテンションのガット(推測ですが)でラケットの反発力を最大限に活かしたショットを打ちます。
フォロースルーはかなり小さめです。
だから、受けるほうは早いボールが来ると思わないんでしょう。
それで反応が遅れるんだと思います。
レネもカーラもリターンで抜かれまくってました。(特にレネ。)
サービスブレイクにつながったんだっけ?
ちょっと忘れましたが、ブレイクされてもおかしくない展開でしたね。
しかし、しばらくするとあまり抜かれなくなってきます。
この辺はさすがトップシードでしょうね。
相手のプレイにきっちり対応してきました。
今日のマーラはあまりサービスの時にあまり前に出ませんでした。
ダニエラ/愛ちゃんとやった時もそうだったかな?
ポーチをかなり決めてたんで、サーブ&ボレーしてた印象が強かったんですけどね。
レネ/カーラは、ここぞとばかりリターンダッシュしてました。
それも深いボールで。
常に攻撃にさらされた彼女のサーブは、試合後半はほとんどブレイクされてました。
ニコルはサーブ&ボレーしてました。
彼女はマーラ絶好調の序盤を除けば、最後まで良いプレイをしてたと思います。
逆襲されてしまいましたが、印象に残ってるポイントが有ります。
確か、彼女がアドサイドからサーブした時でした。
レネのリターンが浅めの鋭角に返ってきました。
ニコルは体勢を崩されながらも、さらに角度を付けて浅めのアングルに1STボレー。
このボレーには思わず、オー!と声が出てしまいました。
あの体勢からよくアレが打てるなって思ったので。
しかし、そのボレーは、レネが二人の間にボレーで返してポイント取ってました。
シングルバックのドライブでアングルにリターンを打ったりもしてました。
かなり角度が付いた良いリターンでしたね。
しかし、こちらもレネにボレーで切り返されたと思います。
試合後半はこういう展開が多かったですね。
ニコル/マーラが良いショットを打っても、レネ/カーラに逆襲されてポイントを失うパターンです。
レネ/カーラは、例え、相手のショットに面食らったとしても、それに対してしっかり対応して勝ちにつなげました。
さすがと思わせる勝ち方ですよね。
決勝戦が楽しみになってきました。


◆2-Lisa RAYMOND/Samantha STOSUR (USA/AUS) def. Maria KIRILENKO/Ana IVANOVIC (RUS/SCG) 6-4 6-1

これはフレッシュな対戦ですね。
今回は第2シードですが、ここ半年から1年ぐらいの実績ではリサ/サマンサはNo.1でしょう。
トップ相手にマーシャ/アナがどんなプレイをするか、またはさせて貰えるか、興味が有りました。
試合の序盤は良いショットを打ってリサ/サマンサのミスを誘う場面も有りました。
どういう場面かは詳しく覚えてないですが、リサのボレーミスやリターンミスが結構有ったような?
これはマーシャとアナが勢いの有るサーブやストロークを打ってたからでしょうね。
基本的にマーシャはサーブ&ボレーもしてましたが、アナは雁行陣が多かったかな?
大会が終わった後に思い出しながら書いてるので、詳細は忘れてます・・・。
試合の後半のほうは、サマンサがサーブやリターンでかなりポイントを取ってたと思います。
マーシャとアナもよく返球してましたが、少しづつ甘くなって最後にポイントを取られてました。
記憶の中で決勝と混じってる可能性も有りますが・・・。
そんな展開で、競いながらもリサ/サマンサがゲームを取り、決勝に進出しました。


今日はこんなところです。
3階席で見てた今日は、アリーナで見てるよりも印象に残った場面が全体的に少ないような気がします。
というか、印象に残る場面が違うんでしょうかね。
アリーナで見てたら、全く違うレポートになったかもしれません。
明日はシングルスも楽しみですが、トップ同士の対戦となったダブルスがとても楽しみです。
全員がランキングTOP5なんて久々じゃないでしょうか。
ドローが出た時から、決勝では是非このカードを見たいと思ってました。
この2ペア、最近は頻繁に対戦してます。
確か、最初はレネ/カーラも勝ってましたが、ここ数試合はリサ/サマンサが連勝してたはずです。
どういう展開になるのか楽しみです。
シングルスはどうなるでしょう?
今日の試合を見た限り、マルティナが優勝する可能性大だと思います。
デメちゃんはサーブ次第でしょうか?
面白い試合になるように頑張って欲しい。
(これは大会後に書いてますが、この時はそう思ってました。)
明日はアリーナで観戦なので、とても楽しみです。


戻る
トップへ