東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis
予選2日目 2006/1/29(日)
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予選2日目です。
今日は1回戦1試合と予選2回戦8試合が行なわれます。
初日のほぼ半分の試合数なので、昨日よりは早く終わるでしょうね。
昨日はそれほどでもなかった客足も、今日はかなり伸びてました。
昨日の1.5倍ぐらいは観客が入ってたでしょうか。
今日一番の注目カードのブレンダvsさおちんを見逃してしまいました。
いつもの通り、寝不足で起きられなかった・・・。
それ以外にも面白そうなカードは有りますけどね。
さー、試合に行きましょう。
◆6-Mara SANTANGELO (ITA) def. 佐伯美穂 (JPN) 6-2 6-3
見た時は既に1STセットが終わってました。
昨日同様、マーラのテニスは好調でした。
彼女はストロークラリーであまりチカラを使ってるように見えません。
相手のボールの勢いを利用してスピードを出してる感じなので、自分から打つ必要が無いんでしょう。
美穂ちゃんのほうは、自分から打ってるからミスも出てきます。
1本のラリーでの消耗度が全く違うように感じました。
マーラは、美穂ちゃんのボールが浅くなった途端に自分から攻撃に転じるのです。
急にボールのスピードが変わるので、それだけで相手にダメージを与えてました。
アプローチを美穂ちゃんが返球出来ないことが結構有りましたから。
返せたとしても次のボレーで簡単に決められてました。
美穂ちゃんもブレイクバックしたりして追いすがったんですが、今日は逆転するまでは行きませんでした。
◆5-Lisa RAYMOND (USA) def. 岡本聖子 (JPN) 7-5 6-2
今日の試合の中で、この試合だけが予選1回戦です。
リサが出場した全豪の女子ダブルス決勝が行なわれたのが27日の金曜日。
その2日後にはカーペットコートで試合なんてハードですねー。
時差はあまりないでしょうが、気温が違いすぎます。
まー、テニス選手はこんなことは日常なのだと思いますが。
試合のほうは、両セットとも聖子ちゃんが先行してリサが追いつく展開でした。
1STセットはサーヴィングフォーセットも有ったはずです。
2NDセットも最初の2ゲームを聖子ちゃんが取りました。
しかし、リサは全く慌てる様子もなく淡々とプレイして、最後には逆転しました。
彼女のバックのスライスは受けるほうからしたら厄介ですね。
同じフォームからクロス、ドロップ、ダウンザラインと打ち分けてきます。
でも、安易にフォアには打てません。
リサのフォアハンドはかなり強力です。
これは今まではあまり感じませんでしたね。
今日はミスを恐れず振り切ったショットが多かったです。
このハードヒット全盛の時代、彼女も色々と考えてプレイしてるようですね。
◆Nicole PRATT (AUS) def. 4-Karolina SPREM (CRO) 6-4 6-4
これは今日一番驚いた試合結果です。
ニコルには悪いですが、試合前はカロリーナの強打で簡単に試合が終わると思ってたんですよ。
今日感じたのは、ニコルの試合巧者ぶりです。
今でこそランキングが下がってますが、彼女はTOP50を何年も続けた選手ですもんね。
試合のほうですが、最初の頃のカロリーナはニコルのバックを中心に攻めて、最後にフォアに持っていくのが多かったです。
サーブは逆にフォアに多く打ってました。
ニコルはリターンの構えの時、バックハンドのグリップで握ってます。
見た感じだとバックハンドイースタンとセミウェスタンの中間ぐらいでしょうか?
コンチネンタルではなく、結構厚めです。
バックに来た場合はそのままリターン、フォアの場合は握り替えてリターンという感じでしょう。
この握り替えを毎回させようとしてたようですね。
コーチの指示でしょうかね?
そしてストロークラリーになると、ニコルが一歩も動けないショットも結構多かったです。
ニコルのほうは、カロリーナの強打をミスせず、しかも攻められないようなボールを返球することを今日の主眼としてるようでした。
あまりテイクバックしない状態から、小さめのスウィングでボールを弾き返して深めに返球してました。
これが出来たことが、ニコルの勝因のひとつだと思います。
カロリーナはもっと際どいところを狙わなくてはウィナーが取れなくなります。
今日の彼女はミスショットがかなり多かったと思います。
ニコルはネットダッシュも結構してました。
これもカロリーナにはプレッシャーになったことでしょう。
そういう展開で、この早いコートで強打者のカロリーナをニコルが下して、予選決勝に進出しました。
◆藤原里華 (JPN) def. Carly GULLICKSON (USA) 6-7(2) 6-1 7-5
これは両者の持ち味がそれぞれ出た内容で面白かったです。
二人のプレイスタイルは、全体的には似てると思います。
ストローク中心だけどネットプレイが上手く、ストロークとアプローチ&ネットをミックスさせた戦い方が得意という点です。
でも、字に書くと似てるけど、見た感じの印象は何となく違いますね。
里華ちゃんは身体のバネを使った感じ、カーリーはしっかりした身体の軸からパワーを出してる感じですかね?
頭の中では分かるんですが、字にすると難しい。
試合のほうは、1STセットは里華ちゃんがブレイクしてリードしてました。
しかし、終盤に追いついたカーリーがタイブレイクを物にして先行します。
2NDセットは序盤から里華ちゃんの良いショットが入ってブレイク。
意外な大差でセットオールとします。
ファイナルセットが緊迫してました。
確か、カーリーが4−1ぐらいでリードしたはずです。
里華ちゃんは綱渡りのような感じでしたが、そこから何とか追いつきます。
良く挽回したと思いますよ、あの状態から。
そして、5オールから2ゲーム連取。
大逆転勝利を収めました。
流れが二転三転して外から見ると面白い試合でしたね。
本人達や家族とかには心臓がいくつ有っても足りないような内容でしたけど(笑)
カーリーは突然ミスを連発することが有りますね。
集中が切れてしまうんでしょうか?
これが無ければもっと上に行けそうに思います。
里華ちゃんが絶体絶命から予選決勝に進出しました。
◆2-Yoon jeong CHO (KOR) def. Anastassia RODIONOVA (RUS) 6-1 4-2 Ret.
これは2番コートの試合で、2NDセットの途中から見ました。
とは言え、隣の1番コートからも時々見てました。
ロディオノワの審判に抗議する声が聞こえたり、それに伴うオーバーアクション(やってられないわって感じの)が見えたからです。
昨日もそうだったので、あー、またやってるなって思いましたね(笑)
彼女を最初に見たのは、GAORAが放送した2003年のウィンブルドンのミックスダブルスです。
この時はラムと組んで決勝に進出し、マルチナ/パエスに敗れました。
ミックスでは普通にプレイしてましたけどね(笑)
確か、思い切りの良いショットを連発していて、好印象が残ってます。
今日は2NDセットの途中でメディカルタイムアウトを取ってました。
腰の調子が悪かったんでしょうか?
1ポイントに凄く時間をかけていて、相手のチョーがサーブを打とうとしてもリターンに入らなかったりしてました。
チョーは我慢してましたが、さすがに時々、またか!って表情を見せてましたね。
しかし、ロディオノワが調子悪かったのは本当だったんですよね。
てっきり、流れを変えたいってことだと思ってたのですが。
確かに体重の乗ったストロークを打ててませんでした。
チョーも何だか拍子抜けのような表情をしてましたよ。
そんな感じで、ロディオノワがひとりで引っ掻き回した印象の試合でした。
◆久松志保 (JPN) def. 1-Iveta BENESOVA (CZE) 6-4 6-2
ニコルがカロリーナに勝ったのと同じぐらい驚いたのがこの試合です。
スコア以上に志保ちゃんが完勝したという印象ですね。
1STセットの最初のころは互角の打ち合いでしたが、少しづつ流れが志保ちゃんに傾いていきました。
今日の志保ちゃんは、イヴェタが攻撃したショットを何事も無かったように打ち返してました。
これにまず驚きました。
そして逆に、低く体重が乗ったショットで相手を振り回します。
イヴェタはこれに耐えられずにエラーを多発してました。
特に2NDセットはこの印象が強く、確かいきなり2ブレイクアップしたはずです。
この時は2番コート側で見てて写真を取ってなかったので、えー、もう終わっちゃうのかよ!って思ったのを覚えてます。
6−0で終わりそうでしたが、イヴェタもここは何とかゲームを取ってました。
詳しいスコア展開は覚えてませんが、志保ちゃんのエラーが重なってブレイクも有ったような?
しかし、全体的には危なげなく志保ちゃんが勝ち、明日の予選決勝に進出しました。
◆5-Lisa RAYMOND (USA) def. Vania KING (USA) 6-3 6-0
試合前は競うのかなと思ってましたが、予想以上にリサの圧勝でした。
ヴァニアは聖子ちゃんと同様に、1発の有るフォアを避けてバックにボールを集めてました。
でも、そうすると、バックのスライスでクロス、ドロップ、ダウンザラインと良いようにやられてしまいます。
かと言ってフォアに打つと、ウィナー狙いのような強打を打たれます。
やっぱり、バックに打つしかないですよね。
スライスだとあまりチカラを使わないので、消耗度も違うと思います。
ドライブ系のヴァニアは頑張ってストロークしないといけないですが、スライスのリサは相手のボールに合わせてるだけの印象です。
リサに勝つには、そういうことをさせないような強力なストロークが必要だと思いました。
同じスライスでも浮いたスライスを打たせる必要が有ると思います。
そんな展開でリサが圧勝した試合でした。
今日はこんなところです。
昨日と違って5時過ぎには全試合が終了しました。
観戦不可の予選決勝を挟んで、火曜日からはいよいよ本戦です。
今年はTOP10選手こそ少ないですが、それ以下の選手の層が厚いです。
これからの選手や勢いの良い選手が多いですね。
面白い試合を見れそうで今年も楽しみです。
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