東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis

予選1日目 2006/1/28(土) Vol.1   戻る  トップへ


東レの予選初日に行ってきました。
エントリーリストを見た時点で今年はかなり豪華だなって思ってました。
予選リストにMDO(メインドローオンリー、たぶん)の選手が結構いたのがちょと気がかりでしたけど。
それに比べるとかなり減ったようですが、去年に比べると数多くの上位選手が予選に出場してくれました。
ティアVのAIGに匹敵しそうな顔ぶれが並びました。
予選の第一シードは全豪後のランキングが36位のベネソワです。
それより下のランクのアッコやジェンがメインドローなので、去年の年末のランキングでカットオフが決まったんでしょう。
イヴェタはひとつ違いで予選からになりました。
それにしても予選トップシードが36位!
(実際には年末ランク49位のアッコが本戦ラストインで、イヴェタの55位が予選トップシードでしょうけど。)
これぞドローサイズ32以下のティアTって感じですね。
ティアUのフィルダーシュタッド、シドニー、ニューヘヴンとかに負けてられないです。
負けてること多いけどね・・・。
まー、選手の人気投票トップ大会やGS前哨戦じゃ勝ち目が無いですが。
あれ?人気トップはドバイに取って代わられたんだっけ?
とにかく、久々に豪華な顔ぶれの予選になりました。
さー、試合に行きましょう。


◆Nicole PRATT (AUS) def. Ahsha ROLLE (USA) 6-3 6-1

これは2番コートの第一試合です。
今日は珍しく試合開始前に会場に着きました。
10時開始のはずが、若干遅れて10時10分ごろに選手が入場しました。
(審判やボールパーソンは既に待機してました。)
今日は全席自由席なので、2番コートの時はコートエンド側のアリーナボックス席の最前列で見ました。
ほとんど選手の真後ろの位置で、自分が打ってるような錯覚に陥りそうな場所です。
ウォームアップの時からコートの速さに驚きましたねー。
バウンドしてから手元に伸びてくるんですよ。
弾むハードコート(と言われてる)の全豪直後に、特殊なカーペットの東レのサーフェスというのは合わせるのが大変そう。
全体的に予選1回戦は、サーフェスにアジャスト出来たかどうかの差が出た試合が多かったように思います。
この試合は二人共シングルバックの最近では珍しい対戦でした。
強打という点ではROLLEのほうが上でしたが、ハードヒットしてるだけにミスも多かったです。
いや、ニコルに試合を上手くまとめられてしまったというべきか。
ROLLEも良いショット打ってたし、凡ミス連発って感じでも無かったですからね。
各ゲーム少しづつ差が付き、最終的にこのスコアになったという印象でした。


◆4-Karolina SPREM (CRO) def. WC-高雄恵利加 (JPN) 6-3 6-2

こちらは1番コートの第一試合です。
今はちょっとランキングを落してるとはいえ、一時はTOP20だったカロリーナ。
高雄恵利加ちゃんとしては腕試しに良い機会だったことでしょう。
トップ選手と試合出来るって望んでも出来ることじゃないしね。
試合のほうは、ストロークのラリー自体はそれほど差を感じませんでした。
違うと感じたのはチャンスボールの決める確率でしょうか。
恵利加ちゃんが浮いてきたボールを打ち込んだ後、コースを読まれて逆襲される場面が結構有りました。
逆にカロリーナは、そういう時にしっかり決めてました。
この差がスコアに出たんだと思います。
しかし恵利加ちゃん、このレベルの選手と試合しても対等に打ち合えたのは大きな収穫じゃないでしょうか。
カロリーナがストレート勝ちで2回戦に進みました。


◆6-Mara SANTANGELO (ITA) def. Aleksandra WOZNIAK (CAN) 6-2 6-2

これは面白い試合でしたね。
サンタンジェロは名前はランキングやドローで知ってましたが、プレイは初めて見ました。
いや、ダブルスはWOWOWで見たかな?
記憶が定かでは無いですが・・・。
彼女は背が高くて手足が長いですが、身体は細いです。
これを最大限に活かしたプレイスタイルだと思いました。
基本的にはカウンターパンチャーのスタイルですね。
相手のショットをブロック気味にコースを変えてチャンスを作ります。
そして、最後はストロークウィナーか、ネットダッシュしてボレーで仕留めるパターンです。
手足が長いから少しぐらい振られても面を作れるし、逆に振られたほうがコースを変えやすそうでした。
ガットのテンションは低いんじゃないかな。
音が他の選手と違って柔らかい感じの音がしてました。
相手のウォズニアク(?)はジュニアの選手でしょうか?
彼女はストロークをしっかり構えて打つスタイルです。
つまり、最近の主流の打ち方ということですね。
球質はフラット系というよりはドライブ系のショットを持ち球にしてるようでした。
彼女はサンタンジェロの変則テニスに非常に苦労してました。
特にバックに低く遠いボールを配球されて、これがチャンスボールになってしまってました。
サンタンジェロはラケットの振りがあまりなく打点が後ろ気味なので、最後の最後でコースを変えてました。
だって、見てるこっちもどっちに打たれるか分からないポイントが数多く有りましたから。
チャンスボールじゃなくて、普通のラリーの時にですよ。
ウォズニアクには悪いですが、このサンタンジェロのテニスが凄く面白くて彼女ばっかり見てました。
彼女はクレイコートではどういうプレイをするんでしょうね。
東レと同じプレイは出来にくいと思いますが、どういうプレイをするのか見たいと思いました。


◆佐伯美穂 (JPN) def. Su-Wei HSIEH (TPE) 0-6 6-4 6-4

これは序盤と終盤で全く展開が変わってしまった試合ですね。
2NDセットの中盤まではスーウェイが一方的にポイントを取ってました。
今日の彼女はいつになくハードヒットしてました。
左右両手打ちから早く高い打点で左右コーナーに打ち込んで主導権を握ってました。
今までこんなに強打してたっけ?って感じで、それがまた際どいコースに入りまくってました。
一瞬、モニカか?と思ったほどでした。
要所で入れるドロップショットも効果的だったと思います。
彼女は元々ドロップショットが多い選手だと思いますが、今日もかなりの数をやってました。
この組み合わせでポイントを取りまくり、確か6−0、3−0ぐらいまでリードしたはずです。
この時は、これは佐伯美穂ちゃんが勝つのは難しいなと思ってましたね。
彼女が取れそうなゲームも有ったと思いますが、展開を変えようとした時のフォアのアングルのネットミスが多かったです。
そんな感じであっという間にスーウェイがゲームを連取してました。
しかし、これは3セットマッチです。
好調や不調がそのまま続くとは限りません。
その辺りから少しづつゲーム展開が変わってきました。
美穂ちゃんは打てるところではアングルなどは使わずに素直に強打するようになります。
ここまでゲームを離されて開き直ったというのも有るんでしょう。
最初に取ったゲームの時は、強打が効率良く決まって取ったはずです。
それから、攻撃された時には自分からのミスをしないようにしてたようです。
スライスでとりあえず相手コートに返そうとしてました。
そんな感じで攻守のメリハリが良くなってきてゲームが取れるようになってきました。
そして、逆にスーウェイにミスが増えてきました。
今まで通りやれば良いのに、力んだようなミスが多かったと思います。
セットを取られた辺りからは集中力を欠いたようなミスも出てきました。
そういう展開で大逆転で美穂ちゃんが勝ちました。
これほど劇的な逆転劇はあまり見たことないですね。
スーウェイがこんなに主導権を取った試合も初めて見ました。
序盤から中盤の話ですけどね。
今までは相手のショットをかわしながらポイントしてくイメージでした。
でも、こういう試合も出来るんですね。
最後までは続きませんでしたけど。
彼女は天才肌なところが有る(と感じる)ので、集中が長く続かないんでしょうか。
あのプレイでモニカぐらいの集中力が有れば、物凄く強くなりそう。
まれにみる展開で佐伯美穂ちゃんが2回戦に進んだ試合でした。


◆Bethanie MATTEK (USA) def. 3-Antonella SERRA ZANETTI (ITA) 6-2 6-2

アントネラは久々に見ました。
彼女はビッグサーバータイプでは無いですが、今日はほとんど入れるだけのサーブだったような?
強打者が多いからそう感じたんでしょうか。
元々、柔らかい面でカウンター気味に打つスタイルだとは思いますけどね。
相手のマテックは、名前はドローなどで見たこと有りましたが、プレイを見るのは初めてだと思います。
見たことあるような気がしないでもないんですけどね。
誰かと勘違いしてるのかも・・・。
試合のほうは、アントネラがふかして大アウトする場面が印象に残ってます。
しばらく打ち合ってると、最後にこのパターンで失点するケースが多かったように思います。
全部を見たわけではないですが、この展開でこのスコアになったのかもしれませんね。
ところで、アントネラのお姉さんのアドリアナはどうしたんでしょう?
最近見ませんよね。
ランキングを見たら200番台の中盤まで下がってます。
怪我とかでしょうか?
この位置から上がるのは大変そうですが、復活して欲しいです。


◇vol.2へ続きます。


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