AIG OPEN 2006
AIG Japan Open Tennis Championships

本戦3日目 2006/10/4(水) Vol.3  戻る トップへ


◇vol.2からの続きです。


◆1-Roger FEDERER (SUI) def. Q-Viktor TROICKI (SCG) 7-6(2) 7-6(3)

いよいよフェデラーの登場です。
コートは当然のことながらセンターです。
今大会のフェデラーの試合は全てセンターコートで行なわれました。
まー、あの凄い人だった練習を見ればアザーコートでやるのは危険だし、トップシードだから当然でしょうね。
試合のほうは両セットともタイブレイクという緊迫したスコアでした。
相手のトロイキ(と読むのかな?)は予選から勝ち上がった選手です。
有明のコートで試合慣れしてるのは大きかったのかもしれません。
フェデラーのほうにも、予選上がりだから詳しい情報が無かったのかもしれないし。
GSやマスターズシリーズでは無いということ、また初戦ということも有ったのか、テレビで見る時よりは調子が上がってなかったように思います。
それでも負けるような感じはしなかったな。
そう感じるのは、タイブレイクの序盤からしっかりとリードし、主導権を渡さなかったからでしょうね。
しかし、トロイキの戦い方は素晴らしかったです。
まず、サーブが好調でした。
これでサービスゲームで先行出来てたし、ピンチの時もキープに繋げてました。
ストローク戦でも引けを取ってませんでした。
彼はフェデラーのバック側に緩めのボールを配球することが多かったです。
深いボールよりはアングル気味のが多かったかな。
フェデラーに攻められても、これがほとんどオンラインに放たれてピンチを逃れてました。
彼は意識的にラリーをスローテンポにしようとしてた節が有ります。
早いタイミングの打ち合いになって、フェデラーのカウンターを食らわないようにしたのかもしれません。
調子があまり上がってないフェデラーは、これを強引に打ってのミスが結構有りました。
つまり、ラリーの主導権を握ってたのは(というかゲームを作ってたのは)、トロイキだったというべきでしょうね。
そういう展開で両セットともにタイブレイクに突入しましたが、前述したように、そこでギアを上げたフェデラーが先行して勝利しました。
観客にはかなり意外な展開でしたが、これがQFやSFだったら、こうは行かなかったと思います。
一気にフェデラーが持ってった可能性大です。
満員の観客の中、トップシードのフェデラーが初戦を勝ち上がった試合でした。

◇サインボールの打ち込みは会場中が大騒ぎでした。
 その後、修造君のミニインタビューも有りました。
 サインゲッター達も大騒ぎ。
 試合前の入場、試合後の退場と凄い騒ぎでしたよ。


◆15-Vincent SPADEA (USA) def. WC-岩渕聡 (JPN) 2-6 6-2 6-0

既に暗くなったファイナルセットを見ました。
岩渕君にミスが多かったですね。
時々は良いショットが決まりますが、ほとんど彼のミスでゲームが進行してました。
前の2セットを見てないのでどういう経過でそうなったのか分かりませんが、体力的な問題でしょうか。
スペイディアはそれが分かってたのか、かなりしつこく返球してました。
たぶん、わざとスピン気味のボールを打ってましたよ、あれは。
あの状況ではもっとも効果的で正しい選択だと思います。
そういう展開でファイナルセットは6−0でスペイディアが取り、逆転で次のラウンドに進みました。
彼は勝利直後にダンス踊ってましたよ(笑)
ラップ(だったと思う)やってて自分で曲作ったりもしてるらしいし、何か昔のイメージとかなり違いますね。
彼をよく知ってるわけじゃないけど、どっちかっていうとストイック系(地味?)なイメージだったけど。
そんなスペイディアが3回戦に進出した試合でした。


◆6-Dmitry TURSUNOV (RUS) def. Yeu-Tzuoo WANG (TPE) 6-3 5-7 7-5

2番コートの試合です。
当初のオーダーでは1番コートでしたが、2番コートの進行が早かったので移されたようです。
スコアが示す通り、とても長い試合でした。
しかし、白熱したラリーが続く緊迫した内容だったと思います。
ツルスノフは初めて見ました。
彼は前週のインドのムンバイで優勝してます。
その決勝が雨でずれこんだらしく、月曜日もダメで火曜日だったとか?
ということは来日したばっかりってことですよね。
コートや環境に慣れる時間もほとんど無かったでしょう。
世界中を転戦するテニス選手はホント大変な職業です。
彼は高い打点からのフラット系のショットに勢いが有りますね。
サフィンなんかとも共通しますが、男子版ロシアンフラットってところでしょうか。
(ロシアンフラットっていうと女子を思い出すので。)
試合のほうは、確か2NDセットの序盤はツルスノフがリードしてたと思いますね。
次に見た時はファイナルセット中盤辺りだったかな。
お互いにピンチが有りましたが、際どくキープしてたように思います。
ワンは久々に見ましたが、もうすっかりATPツアーに定着しましたね。
ピンチの時も落ち着いて硬軟織り交ぜて対応して逃れてました。
ファイナルセットには、最後のゲーム以外にもツルスノフのマッチポイントが有ったはずです。
ワンが負けると思ったポイントはかなり有りましたから。
ピンチを逃れ続けてきたワンでしたが、最後は逃れきれずブレイクを許し、ツルスノフが初戦を突破しました。


◆WC-鈴木貴男 (JPN) def. 8-Paradorn SRICHAPHAN (THA) 7-6(4) 6-7(5) 6-4

見たのは2NDセット中盤の数ゲームです。
確か、ブレイク差無しの展開でスリチャパンのサーブだったような?
このゲームがブレイクされそうだったので覚えてるんだと思います。
ブレイクされたらストレートで貴男君が勝利しそうな展開でしたが、ここはパラドンが何とかキープしました。
久々に貴男君のシングルスを見ましたが、休んでたのが信じられないほど好調でしたね。
テニス雑誌で見たけど、左肩が不調だったとのこと。
痛みでサーブが打てなかったそうです。
いつ復帰出来るか分からないとその時は書いてあったから、年齢的なことも有って精神的に大変だったと思います。
でも今から思えば、利き腕の右肩じゃなくて良かったですよね。
痛ければ当然のことながら肩は全く使えないわけだから、もし右肩だったら感覚が鈍ってサーブに影響したでしょう。
まー、スポーツ選手の回復力は信じられないほど早かったりするので、一般人が考えるのとは違うかもしれませんけどね。
見た時は劣勢だったパラドンですが、相変わらず強力なサーブとフォアハンドを打ってましたね。
これでブレイクされそうなところを逃れてキープしました。
その後は見てません。
2NDセットはパラドンが取り返しましたが、ファイナルセットは貴男君が取って勝利しました。
復帰直後の貴男君が次のラウンドに進出です。


◆3-Ashley FISHER / Tripp PHILLIPS (AUS/USA) def. Benjamin BECKER / Lars BURGSMULLER (GER/GER) 7-5 3-6 1-0(9)

今年のAIGの試合の中で最もスリリングな試合でした。
コートは1番コートです。
隣の2番コートのツルスノフvsワンが終わってから、コートエンドの臨時観客席で見ました。
すぐ隣だから、その前もチラチラ見てましたけどね。
ちゃんと見始めた時は2NDセットの終盤でした。
ベッカー/バーグルミュラーがセットを取り返して1セットオールになりました。
男子ダブルスの試合は、ファイナルセットはスーパータイブレイクで決着します。
今はマッチタイブレイクって言うのかな?
このタイブレイクは、今でも鮮明に覚えてるぐらい強烈なインパクトが有りました。
序盤はベッカー/バーグルミュラーが大きくリードします。
確か、5−1でチェンジエンドだったはずです。
2NDセットを取った勢いのまま先行したという感じでした。
フィッシャー/フィリップスも少しは差を詰めます。
しかしまたしても先行を許し、ベッカー/バーグルミュラーが8−6とリード。
あと一歩で勝利です。
このポイントに至るまで、ベッカー/バーグルミュラーの鋭いショットが相手コートを襲ってました。
フィッシャー/フィリップスが相手コートにボレーを返すのが精一杯というような強烈なショットです。
ここでは強気にネットを取るけどミスはしないというフィッシャーのプレイが光りました。
強気と安定は相反することですけどね。
そんな感じで何とか6−8まで持ってたんですよ、確か。
次はベッカー/バーグルミュラーのサーブだったと思います。
フィッシャー/フィリップスは何とかリターンを返してラリーに持ち込み、ロブを交えて逆に自分達が前、相手が後ろと陣形を逆転させます。
そして甘いロブがフィリプスの頭上に上がりました。
これを決めれば7−8で自分達のサーブです。
つまり、ブレイク差無しのタイに持ち込めます。
しかし、フィリップスはこれを痛恨のネットミス。
ベッカー/バーグルミュラーが9−6でマッチポイントを握ります。
フィリップスがミスするのも分かるんですよね。
あのスマッシュの前に陣形が色々変わってかなり動いてたし、これで追い付ける!と思って力が入ってしまったんでしょう。
フィリップスの「ガッデム!ガッデム!F○uk Me!F○uk Me!」という叫びは今でも鮮明に覚えてますよ。
4文字言葉なので一応伏字にしましたが、これを自分に向かって使ったのは初めて聞きました。
しかし、ここから2本のサーブをしっかりとキープして8−9。
相手のサーブをまさかまさかの2本とも破って逆転の10−9。
最後のサーブをキープして11−9で大逆転で勝利!
サービスキープ率の高い男子ダブルスであそこから勝つとは驚きです。
フィッシャー/フィリップスが勝った瞬間は鳥肌が立つような感じでしたよ。
ベッカー/バーグルミュラーはどういう気持ちだったんでしょう?
今から思えば、フィッシャー/フィリップスの気迫に押されたのかもしれませんね。
ベッカー/バーグルミュラーはシングルス主体ですが、フィッシャー/フィリップスはダブルスしか出てないですから。
結局、この後のフィッシャー/フィリップスはSF、Fと勝って優勝します。
フィッシャーは2個目のダブルスタイトル、フィリップスは初のダブルスタイトルです。
相手に3マッチポイントを握られましたが、今から考えると、この試合で勝つのはまさに運命だったんでしょう。
フィリップスのあの叫びは忘れることはないでしょうね。
フィッシャー/フィリップスが大逆転でSFに進出した試合でした。

◇この試合はそれぞれの選手の写真を撮ってません。
 コートエンドからじっくり試合を見ました。
 ここまで感じるものが有ったのは、写真撮ることを考えなかった為かもしれません。


◆3-Mario ANCIC (CRO) def. Kenneth CARLSEN (DEN) 6-1 6-4

センターコートの最終試合です。
アザーコートを含めた全試合の中で、一番遅くまでやってました。
(アザーコートではすぐ上で書いたダブルスが一番遅くまで試合してました。)
内容はあまり覚えてませんが、お互いに良いショットを打ちつつも、少しづつアンチッチが差を付ける展開だったかな。
やはり、さすがTOP10選手といった感じだったと思います。
どのゲームだったか忘れましたが、カールセンが突然ベンチに戻った時が有りました。
その後、メディカルタイムアウトを取って足の治療をしました。
よく覚えてないけど、アンチッチのサービスゲームの途中じゃなかったかな?
30オールだったかもしれない。
えー、こんなところで取るんだって思ったのを覚えてます。
その前のポイントの時から足を気にしてたので、治療しないとプレイ出来ない状態だったんだと思いますけど。
見たのは治療中のところまでです。
あまりに疲れてて倒れそうだったので(大げさ(笑))、最後まで見ないで帰りました。

◇治療中のカールセンです。
 乗ってる場所って、ペットボトルとか入ってる巨大クーラーボックスじゃないですか?
 違いますかね?
 いつ蓋が抜けるか、そればっかり心配してましたよ(笑)


今日はこんなところです。
とにかく疲れました。
今日だけじゃなくて、今までの蓄積が一気に来たって感じです。
今日のサインGETは・・・。
男子は、スペーディア、ツルスノフ。
女子は、サファロワ、メディナガリゲス、ルアノパスカル/スアレス。
ヴィヴィ/パオラを1枚の紙に貰えたのは嬉しかったです。
ダブルスの初戦勝利後に二人揃って貰いました。
次は土曜日に行く予定です。
時間が合えばその前のナイトマッチにも行こうと思ってます。
(と、その時は思ってましたが、結局行けませんでした・・・。)
誰が週末に残ってるか、楽しみです。


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