カンガルーカップ2006
ITF Women's Circuit $50K / Kangaroo Cup 2006
最終日 2006/5/7(日)
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いよいよ最終日です。
今日は天気予報通り、朝から雨でした。
オーダーを見ると、シングルス決勝の開始時刻は11時予定です。
しかし、雨天時の場合は13時半開始とのこと。
朝はかなりゆっくり出来ました。
雨天時会場の岐南町スポーツセンターの地図が大会HPに載ってました。
それで見ると、いつもの岐阜メモリアルセンターよりかなり近そうに見えました。
日頃の運動不足解消や岐阜市内探索を兼ねて、いつもメモリアルセンターまで歩いて移動してます。
泊まってるところが岐阜駅近くなので、30〜40分ぐらいでしょうか。
それに比べりゃ近いんで、15〜20分ぐらいか?と思って歩きにしたのが大間違い。
いつになっても着かずに1時間半ほど経過。
こんなことならタクシーにすりゃ良かった。
途中でタクシー拾うにも、そんな時に限って走ってないし、最後はほとんど意地で歩いてましたよ(笑)
簡略化された地図って気付くのが遅すぎた・・・。
余裕をみて1時間ぐらい前に出たのに、会場に着いたのは2時過ぎでした。
事前準備は必要だとつくづく感じました。
余談が長くなりました。
試合に行きましょう。
◆高雄恵利加 (JPN) def. 1-中村藍子 (JPN) 6-1 5-7 6-1
会場に着くと、既に1STセット終盤でした。
スコアを見ると、恵利加ちゃんが4−1でリード。
おー、これは面白くなりそうなスコアじゃんかと思ってたら、あっという間に6−1で1STセット終了。
これにはびっくり。
スコア展開もそうですが、何より内容に驚きです。
恵利加ちゃんの早い展開の振り回しが効果的に決まり、ラリーの主導権を握ってました。
藍子ちゃんが付いて行くのがやっというポイントが数多く有りました。
2NDセットに入ると慣れてきたのか、藍子ちゃんもポイントを取れるようになってきます。
でも、俺が見たところ、恵利加ちゃん有利は変わりませんでしたね。
たぶんですが、試合全体で走ってる距離が大きく違いそうです。
いや、走ってるのか、走らされてるか、の違いでしょうか。
1ポイント内でも、試合全体でも、二人の疲れ方が凄く違うように感じました。
これは藍子ちゃんがセットを取った2NDセットでも同じです。
このセットはブレイクゲームが結構有りました。
結果としてブレイクに繋がらないゲームも、デュースやブレイクポイントになるゲームが多かったです。
最初のブレイクは藍子ちゃんだったかな。
長いデュースの末のプレイクだったように思います。
恵利加ちゃんもすぐにブレイクバックに成功し、タイに戻します。
この辺りでは恵利加ちゃんのミスが少し増えてきます。
というか、1STセットが凄すぎだったというべきでしょうかね。
藍子ちゃんの気合のこもったショットに、ミスを引き出されたというのも有るかも。
そんな感じで、お互いにピンチとチャンスが交互に来てました。
そして4−5での藍子ちゃんのサービスゲームを迎えます。
このゲームが凄かった。
何回もデュースを繰り返し、全部で何ポイントやったんだろう?
藍子ちゃんのゲームポイントのほうが多かったとは思いますが、恵利加ちゃんのマッチポイントも有ったはず。
ここは藍子ちゃんが際どくキープして5オールにします。
次の恵利加ちゃんのサーブもロングゲームでしたが、ブレイクゲームとなります。
ピンチの後にチャンス有り(逆か?)とは、まさにこの事です。
両ゲームともどちらが取ってもおかしくないポイント展開でしたが、両方とも藍子ちゃんが取りました。
第12ゲームを藍子ちゃんがキープしてセットオール。
ファイナルセットへ突入です。
このセットは恵利加ちゃんが一気に5ゲームを連取し、圧倒的優位に立ちます。
ポイント展開や内容的には2NDセットと大きく違うようには感じませんでした。
ほんのちょっと恵利加ちゃんのミスが減ってウィナーが増えたという印象です。
これにより、今まで拮抗してた展開が一気に彼女に来たんでしょう。
藍子ちゃんも最後まで諦めずに必死に抵抗しましたが、1ゲームを返すのがやっとでした。
今日の恵利加ちゃんの何が凄かったのか。
こう言っては何ですが、全部ですね
まず、サーブで優位に立つことが出来てました。
エースが何本か有ったはずだし、相手のラケットを弾いたり、逆を付いたりとサーブだけで結構ポイントを取ってたように思います。
ストロークはフォアもバックもダウンザラインが強力でした。
これでかなりの数のウィナーを取ってました。
あの勢いだと藍子ちゃんが予想してたとしても甘い返球になるでしょうね。
ウィナーは全部で何本有ったんだろう?
数えてないから詳しくは分かりませんが、印象としては30本ぐらいは有ったかな。
30本って女子の試合ではかなりの数ですが、そう感じるぐらいの勢いでしたね。
それと、コートの外に倒れこむような打ち方のバックのクロスが印象に残ってます。
ぎりぎりまでダウンザラインを打つと見せかけてるから、ああなるんでしょうか?
ダウンザラインを警戒してるせいなのか、近くを通ってても藍子ちゃんが反応出来ないことが有りました。
それから、攻撃された時の返球も良かったです。
ブロック気味のショットやスライスでの返球のほとんどがコート深くに配球されてました。
要所で使ってたドロップショットも良かった。
何か良いところばっかりですね(笑)
それほど凄かったということです。
今大会の彼女の試合は決勝まで4試合見てますが、唯一のTOP100選手の藍子ちゃん相手の今日が一番相手を圧倒してました。
今までは危ない場面も有りましたが、今日は見ていて負けを感じさせるような要素がほとんど見当たりませんでした。
初戦からフルセット勝ちの連続でしたが、5万ドルというビッグトーナメントで恵利加ちゃんが初優勝を決めた試合でした。
◇試合を見守る師匠の長塚京子さんと中瀬安朝コーチ。
中瀬君はコーチ兼ヒッティングパートナーでしょうか?
彼の試合は1回だけ見たこと有りますが、彼だと気づきませんでした。
大会中に一緒に練習してるのを何回か見掛けたんですけどね。
◇試合終了です。
恵利加ちゃんは大方の予想を覆しての優勝です。
主審と握手する時には既に泣き顔でした。
その後、師匠に報告です。
◇終盤のスコア展開です。
ファイナルセットは恵利加ちゃんがスコア的に圧倒しての勝利でした。
◆3-Chin-Wei CHAN / Su-Wei HSIEH (TPE/TPE) def. 2-Yung-Jan CHAN / Chia-Jung CHUANG (TPE/TPE) 7-6(5) 3-6 7-5
シングルス決勝と同時刻に、コートをひとつ挟んで行なわれました。
見た時は1STセットの中盤辺りでした。
シングルス決勝もそうですが、インドアなので打球音がかなり響いてました。
日本人がいない決勝でしたけど、迫力充分の内容にかなりの観客がいましたね。
こっちの観客は、自分でもテニスやってる客が多かったようです。
あのこはあれが上手いとか、あれが凄いとか、色々と話してる声が聞こえてきました。
シングルス同様、観客席が設置されてないコートでしたが、逆に選手と同じ目線で見れて良かったんじゃないでしょうか。
メモリアルセンターのセンターコートだったら、ここまで迫力や凄さを感じ取れなかったかもしれません。
試合のほうは、どのセットも競った展開でした。
1STセットはタイブレイクを小差でChin-WeiとSu-Weiが取りました。
2NDセットはあまり見てませんが、逆にYung-JanとChia-Jungが取り返します。
セットオールとなったファイナルセット。
序盤は見てませんが、中盤以降はブレイクゲームが多かったです。
Chin-Wei/Su-Weiが4−2とリード。
しかし、Yung-Jan/Chia-Jungがブレイクバックし、更にブレイクをして逆転に成功。
5−4でサーヴィング・フォー・マッチとなります。
ここは確かChia-Jungのサーブでしたが、Chin-Wei/Su-Weiがポイントを重ねてブレイク。
最後はYung-Janのサーブがブレイクされ、7−5でChin-Wei/Su-Weiがセットを取って勝利しました。
Chin-Wei/Su-Weiは試合の後半、ちょっと変わったことをしてました。
彼女達が一番ポイントを取れる陣形は、Chin-Weiが後ろでストロークをして、Su-Weiが前でボレーをする形のようでした。
Chin-Weiのボレーミスとかも有ったので、消去法でそうなったというのも有るかもしれません。
その陣形にするため、Su-Weiのサーブの時は二人ともベースライン上で構えます。
リターンが返ってきたら、深く打ってSu-Weiが前に詰めます。
それをファイナルセット後半のほとんど全てのポイントでやってました。
彼女達は、ポイント間の会話や仕草を見ると、ダブルスに関してはSu-Weiが主導権を取ってるようです。
それにしてもChin-Weiのフォアハンドは勢いが有って凄いです。
相手のYung-JanとChia-Jungは、打ち合いに付き合わずに中ロブ気味のショットで返球することが結構有りました。
Su-Weiのボレーを警戒してというのも有るでしょうね。
Yung-JanとChia-Jungはバックハンドが強力でした。
特にChia-Jungのバックハンドはスピードとキレが有りました。
彼女はボレーも上手いですね。
Chin-Weiのスピードボールを怖がることなく、平気でポーチしてました。
試合前はChin-Wei/Su-Weiが優勢と思ってましたが、シードを見ればYung-Jan/Chia-Jungのほうが上なんですよね。
実際に試合のほうもどちらが勝ってもおかしくない展開でした。
後半の競い合いを制したChin-Wei/Su-Weiが優勝を決めました。
◆表彰式は単複決勝の終了後、同時に行なわれました。
今日はシングルス決勝が先に終了しました。
ダブルス決勝が終わるまで30分ぐらい(?)待ってからの表彰式でした。
◇表彰式を待つファイナリスト達。
恵利加ちゃんはホンのちょっと遅れての到着だったので写ってません。
スーウェイは藍子ちゃんをなぐさめてるんでしょうか?(笑)
◇シングルス優勝、準優勝、ダブルス優勝、準優勝の順で表彰です。
藍子ちゃんの写真はカメラマンに邪魔されて撮れませんでした。
◇チャンピオンズスピーチです。
恵利加ちゃんは初々しいスピーチでしたよ。
グランドスラムで活躍したいと頼もしい言葉を聞かせてくれました。
Chin-Weiは英語でのスピーチでしたね。
Su-Weiは「優勝できて嬉しいです。」と日本語でのスピーチでした。
◇記念撮影です。
恵利加ちゃんの写真を撮ってるのは師匠のナガキョンです。
あ、ナガキョンっていうのは長塚京子さんのことですよ。
かなりたくさん撮ってました(笑)
今日はこんなところです。
今日の会場の岐南町スポーツセンターは、体育館のように完全に密閉されたテニスコートでは有りません。
屋根はしっかりしてますが、外側は壁ではなくネットを張り巡らしてあります。
真夏は風が入ってきて、このほうが良さそうですね。
コートはA〜Dまで4面のオムニコートです。
入り口に近いほうからA→Dになっていて、シングルスはB、ダブルスはDで行なわれました。
隣のAコートとCコートを開放して、観客が観戦出来るようになってました。
これって場所によっては物凄く近くで見ることが出来ます。
そういう意味では、メモリアルセンターより良いと言えなくもないですね。
まー、駅から遠いし、収容人員も大幅に少ないから、メモリアルセンターのが良いですけどね。
今日はかなりの観客の方がみえてました。
違法駐車が多かったようで、近隣住民から警察に通報が有ったとのこと。
その後、パトカーが何台か来て巡回してました。
それだけ人気が有るということなので、主催者としては痛し痒しですね。
今日は、行きが歩きだったので、帰りはバスで帰ろうと思ってました。
しかし、近くのバス停に行ってみると、40分以上来ないじゃないですか。
結局、JR岐阜駅までまたまた歩いてしまいました。
確かに良い運動になったけど足がパンパンだよ(笑)
次回は色々と事前準備しようと固く心に決めたのでした。
もしかしたらシャトルバスとか出てたんだろうか?
最後のサインボールの打ち込みを見ないで、早めに帰ったんで分かりませんけどね。
まー、今となってはどっちでも良いですが。
今年のカンガルーカップもこれで終了です。
勝ち上がる選手が年ごとに違い、色んなドラマが生まれます。
最後の最後で劇的な優勝を見れたことは本当に良かった。
来年も是非行きたいと思います。
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