フェドカップ2006 ワールドグループU 1回戦
日本vsスイス
FED CUP 2006 World Group II 1st Round
Japan vs Switzerland

初日 2006/4/22(土)  戻る トップへ


日本vsスイスのフェドカップ初日を見に行きました。
去年同様、開会式前の練習から見ようと思ってたんですけどね。
昨日は終電帰りで帰宅が深夜1時過ぎ。
疲れてたのも有って、起きたのは9時半近くでした。
会場に着いたのは11時ぐらいだったかな。
というわけで、開会式は見てません。
今日は10時45分から開会式で、11時から第一試合開始というスケジュールでした。
今年も屋根が閉まってましたね。
外は良い天気なのにねー。
でも、天気に関わらず、最初から屋根を閉める予定だったようです。
これは去年と同じです。
屋根が開いてたほうが良い写真が取れるし、暑くなく寒くなく、日中、丁度良い陽気と感じるのは4月の今ぐらいなもんでしょう。
残念な気持ちは有りますが、これは少しでも日本が有利になるように、という戦略的なアイディアみたいです。
だったら仕方有りません。
過去の日本はホームの有利さどころか、相手チームに有利なサーフェスにしたりとか有ったので、この決定は賛成です。
(96、97年ぐらいの伊達ック全盛時代の話。)
コロシアムに入ると、第一試合の選手は既に入場済みで、自分のチェアで準備中といった感じの時でした。
こちらも写真を撮りやすいそうな席を探して確保した辺りで、主審によるコイントスが始まりました。
さー、第一試合に行きましょう!


◆中村藍子 (JPN) def. Timea BACSINSZKY (SUI) 6-2 3-6 6-1

いよいよ第一試合です。
今回のスイスチームは全員がジュニアとのことでした。
これがどう影響するのか、かなり楽しみでした。
ボールのスピードが遅かった時代なら、ベテランが老獪なプレイで若手を弄ぶってことも多かったでしょう。
(藍子ちゃんをベテランとは言うのはまだ早過ぎますが。)
しかし、スピード&パワーテニスの今、ジュニアと言えど侮れません。
とは言え、セットの序盤は競ったものの、1STセットは藍子ちゃんのペースで試合が進みました。
彼女の早い展開の振り回しに、相手のバシンスキーは付いていけません。
この辺りでは、やっぱりランキングと経験の差は大きいなーと思ってました。
この流れが、確か、2NDセット序盤まで続いたはずです。
劣勢のバシンスキーは、この辺から意識的にラリーに変化をつけてきました。
ループボールを多用してきたのです。
彼女のフォアのグリップはかなり厚いです。
それまでは、早い展開に間に合わずに浅い返球になるケースが多かったです。
でも、これが有効と分かると、早い展開に付き合わなくなりました。
フォアハンドでループ気味のショットを打ち、バックハンドで強打する戦法が上手く嵌まってきました。
そして、2NDセットの中盤のゲームをブレイクし、セットオールとします。
藍子ちゃんは、ループボールに対してライジングで打つことはしてませんでしたね。
一旦後ろに下がって打ってました。
この辺は、同じ左右両手打ちでもアッコや森田あゆみちゃんと違うところですね。
流れはバシンスキーに有ると思われましたが、同じ戦法が長く続かないところがテニスの面白さのひとつです。
藍子ちゃんは、相手を左右に走らせてループを打てないようにしようと考えたようです。
深いショットを広角に打ってましたね。
これに対し、バシンスキーも諦めることなく必死で返球。
ファイナルセットの序盤は長いラリーが続き、お互いに根競べのようなラリーも多かったです。
ここを僅差ながら要所を押さえた藍子ちゃんが徐々に勢いに乗り、ゲームを連取。
そのまま勝利を収めました。
この流れは試合の序盤には考えもしなかった展開でしたねー。
バシンスキーのファーストネームはティメアと読むでしょうか?
そのティメアは、何と1989年生まれとのこと。
89年と言えば、俺がテニスにどっぷり嵌まるようになった年じゃないですか。
いやいや、月日の流れるのはホントに早いなー。
第一試合から熱戦を見ることが出来ました。
最後はやっぱり経験の差でしょうかね。
藍子ちゃんが勝ち、日本が1勝を上げた試合でした。

◇レポーターの友佳ちゃんです。
 去年のブルガリア戦と同様、今回も放送陣に加わったようですね。

◇日本チームの選手席には里華ちゃんの姿が有りました。
 彼女は確か手術をしたばっかりですよね。
 その隣はアッコ、しのりん、駒田コーチです。
 手前は試合を見守る植田監督です。

◇勝利のガッツポーズ、そして祝福される藍子ちゃんです。


◆杉山愛 (JPN) def. Stefanie VOGELE (SUI) 6-2 4-6 6-1

どういうわけか、愛ちゃんの試合を生で見るのは久しぶりな気がしてました。
今年の東レでダブルス見たし、去年の年末のマーシャ・ツアーでも1セットだけだけどシングルス見たのにね。
テレビ中継を含め、ここ最近の有明以外のコートの公式戦は結構見てます。
何年か前までは、有明のコートで行なわれるジャパンオープンで頻繁に見てたからそう感じるんでしょうか。
ヨーロッパツアーに変更した時期も有ったりして、有明で見る機会が減ったからかもしれません。
その愛ちゃんですが、今回は日本チームのウェアを着てました。
前回のフェドで見た時は、彼女だけが普段着てるウェアでした。
だから、結構新鮮でしたよ。
この辺にも今の彼女の思いが出てるんでしょうか。
正直なところ、愛ちゃんがフェドに出るって知ってびっくりしました。
彼女が自分のツアーの為にフェドに出ないと言っても、責める気は全く有りません。
愛ちゃんは、ここ数年の日本のテニスを盛り上げてくれた最大の功労者ですから。
去年がそうだったので、今年も出ないもんだとばっかり思ってました。
何か期するものが有ったんでしょうかね。
さて、そろそろ試合に行きましょうか。
試合の序盤はVOGELEにかなりミスが多かったです。
特にフォアが打ててませんでしたね。
ラケットが振り切れてなくて当てるような感じで、すっぽ抜けたようなアウトが多かったです。
バックハンドは得意のようです。
伸びの有るショットを序盤から打ってました。
バックに回り込む時が多く、立ち位置も普通とちょっと違うようでした。
愛ちゃんは久々のフェドということで序盤こそ多少緊張も有ったようですが、相手がミスを連発してくれるのでリラックスしてプレイしてたと思います。
そんな展開で、1STセットはあっという間に愛ちゃんが先取しました。
VOGELEは、JTAのフェドカップのページの日本語表記ではフェーゲレと紹介されてます。
英語の発音では無いですよね。
スイスの公用語って何語なんでしょう?
詳しくは知りませんが、あの辺りはフランス、ドイツなど強国がひしめいてたから、どの言葉になってても不思議じゃないような気がするなー。
ファーストネームはシュテフィ(グラフ)と同じですね。
シュテフィの場合は、愛称がそのまま選手名となってましたけどね。
そのステファニーは、2NDセットに入るとかなり思い切ったショットを打つようになります。
やはり、最初は緊張してたんでしょう。
フォアハンドも打てるようになり、バックハンドもより攻撃的になりました。
愛ちゃんがそれに弾かれてミスをする場面が少しづつ出てきました。
しかし、そこはTOP10経験者の愛ちゃんです。
そう簡単に流れを渡さず、セット終盤になります。
ここは、ステファニーがワンチャンスを活かして、愛ちゃんのサーブをブレイクしたんだったと思いますね。
2NDセットの終盤辺りまで、ストレートで終わると思ってた記憶が有りますから。
まさかのセットオールと言う感じでした。
ファイナルセットは愛ちゃんが序盤からゲームを重ねます。
最初の数ゲームは、2NDセット終盤とそれほど流れが変わったようには感じませんでしたけどね。
この辺りが経験の差でしょうか。
試合のどこで集中したら良いのか、追い付かれた時にどうすれば良いのか、相手の今日のコンディションや弱点etc・・・。
ベテランと呼ばれる選手達は、そういったものを頭ではなく身体で感じることが出来るんでしょうね。
その流れでリードを広げてセットを取り、愛ちゃんが勝利。
日本が初日2連勝を果しました。
今日の愛ちゃんは左太ももにテーピングをしてました。
彼女がテーピングしてるとこってあまり見たこと無いですね。
フットワークの良し悪しがかなり影響するプレイスタイルなので、ちょっと心配でした。
でも、足の影響はあまり感じなかったな。
2NDセットに、ふかしたようなアウトが少し有ったぐらいでしょうかね。
相手のステファニーは、ジュニアランキングは有るようですがWTAのランキングが有りません。
現時点のランキング対象期間では、地元スイスの$10Kの2大会で出てるだけです。
キャリアでも、ジュニアを除くWTA、ITFの大会に10大会も出てません。
それなのにあのプレイ。
凄いですねー。
彼女は第一試合のティメアよりさらに年下の1990年生まれです。
まさにこれからの選手ですね。
試合全体としては、ステファニーが良いプレイを随所で見せましたが、愛ちゃんが経験の差を要所で見せた感じでした。

◇勝利直後、日本チームに向けて勝利のガッツポーズです。
 対戦相手のステファニーともしっかり握手です。

◇まずは監督とガッチリ握手。
 そして、チーム全員が笑顔で勝利を分かち合う愛ちゃんです。


今日はこんなところです。
2試合だけですが、それぞれの選手の調子の波や試合の流れの変化でかなり楽しめました。
観客はそれなりには入ってましたね。
1階席は空席も結構有ったけど、離れ小島的にポツンと座る感じではなく、それなりに埋まってました。
でも、前回のブルガリア戦の初日よりは少なかったかな。
パティとマルティナが来たら、全然違ってたんでしょうけどね。
コロシアム内の売店と、外の屋台は滅茶苦茶混んでました。
2試合しかないから、その間の時間に客が集中したからでしょうね。
あまりに時間が掛かるので、ちょっとだけ並んで結局諦めてしまいました。
明日は単複計3試合です。
スイスチームが思ったよりもやりそうなので、面白い試合が見れそう。
日本が3連勝と押し切るのか、はたまたスイスジュニアが一矢報いるのか。
愛ちゃんの足の状態にもよるでしょうね。
経験値からすれば、それぐらいのハンデが有って丁度良いのかも。
明日も楽しみです。


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