東レ パン・パシフィック・オープン
Toray Pan Pacific Open Tennis
最終日 2005/2/6(日)
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東レの最終日に行って来ました。
例によって会場に着いたのは1時半を廻ってました。
(試合開始は1時。)
それでは試合に行きます。
◆Maria Sharapova (RUS) [2] def. Lindsay Davenport (USA) [1] 6-1 3-6 7-6(5)
見た時は1STセットが終わった直後だったようです。
リンジーがバスルームブレイク(たぶん)を取って、マーシャが一人でコートにいました。
スコアを見ると、何と6−1でマーシャがセットを先取してました。
ちょっと「えー!」って感じでしたけど、その後のリンジーを見るとそれがウソのようでした。
2NDセットは、いきなり3ゲーム連取。
しかも内容が凄かったです。
リンジーのサービスゲームは、ほとんどサービスエースかサービスウィナー。
マーシャのサービスでも、リターン1本で相手を守勢にさせて攻勢をかけました。
1STセットの内容は分かりませんが、バスルームブレイクで気分を入れ直したんでしょう。
ここまで集中してプレイするリンジーは、あまり目にすることは出来ません。
このセットは内容的にはリンジーの6−0でもおかしくなかったですが、マーシャも何とか踏ん張ってました。
目の前のポイントへの集中が素晴らしく、ブレイクポイントを何本も握られますが、その度に逃れました。
結局、2NDセットは1ブレイク差だったかな?
あの内容で1ブレイク差に抑えたところに、今のマーシャの強さが現れてると思いました。
リンジーのエースは、いったい何本有ったんだろう?
今日はアリーナで見てましたが、周りの観客も笑いが出るほどの凄さでした。
リンジーのサーブはスピードも速いですが、何と言ってもプレイスメントが良いですね。
特にデュースサイドのスライスサーブが素晴らしく切れてました。
これを活かす為のセンターへのサーブも、これまた素晴らしく、マーシャはサーブのコースが全く読めてないようでした。
というか、読んでても物理的に返球出来ないですよ、あれは。
返球するには、左右に広角に打たれるので、ベースラインよりも前じゃないと返球出来ない感じです。
でもそうすると、スピードに対応出来ないでしょう。
ところで、東レの会場にはサービススピードを表示してますが、あれってホントの数値?
凄いサーブでも150kmや160kmになっていて、中には140km台も有りました。
もっと数字が出てそうな感じだったけど。
まー、それは置いといて(笑)
ファイナルに入ると、お互いに一歩も引かない展開になります。
それでも序盤はリンジーが有利だったように思います。
相変わらずのサービスウィナー連発で簡単にサーブをキープしてました。
マーシャのほうも、2NDセットよりサーブに集中してるように思いました。
とにかく、リンジーに先手を取らせてはダメ、ということをよく分かってるようでした。
それでもリンジーのリターンが良くて、マーシャのサービスゲームは拮抗して、リンジーのサーブは簡単にキープって感じでした。
でも、こういう展開(あまりに簡単にキープ)だと、少し集中力が落ちてくるのはやむを得ないでしょう。
というか、マーシャのリターンのタイミングが有ってきたのかな?
ファイナルセットの中盤のリンジーのサービスで、40−0(40−15?)から追いつかれ、ブレイクポイントになります。
ここも1STサーブをフォルトして、2NDサーブも返球されてラリーになって危ない展開でしたが、何とかここをキープ。
その後のマーシャのサーブでもブレイクポイントが有りましたが、これを何とかキープ。
そしてタイブレイクに入ります。
昨日のしのりんvsマーシャと同じような感じで、観客も選手も東レ独特の集中したような状態だったと思います。
マーシャからサーブでしたが、彼女はこれをキープ。
次のリンジーのサーブの1本目がミニブレイクされます。
次は何とかキープしますが、徐々に流れがマーシャに傾きます。
これはリンジーのサーブの調子が下がってきてた為じゃないかと思いますね。
そして、5−2、6−3とマーシャがリードしてマッチポイントを迎えます。
ここからは凄く長いラリーが続いて、奇跡のような感じでリンジーが2本返します。
勝負がここで決まっても全然おかしくなかったです。
二人とも弾道の低いショットがライン際に配球して、それをどちらに打つか、つまり相手の読みをいかに外すか、でポイントが決まる感じでした。
最後のポイントもリンジーのショットがネットにかかりそうでしたが、これがネットイン。
そして、チャンスボールとなった次のマーシャのショットも、何とか返球します。
が、最後はオープンコートに打ったマーシャのショットが決まり、ティアT初優勝(でしたよね?)を決めました。
No.1に勝ったことも大きいですが、リンジーのホームコートとも言える東レで勝ったことは大きいでしょう。
後のインタビューを読むと、リンジーは足の調子が悪かったようですね。
もしかしたら、バスルームブレイクじゃなくて治療だったんでしょうか?
それでもかなり集中していて、怪我の影響はあまり感じさせませんでした。
でも、最後のタイブレイクでは、やはりこれが影響したんでしょうか。
だとしても、マーシャの集中力は素晴らしく、優勝者に相応しいプレイでした。
これでランキングも3位に上がるとのこと。
彼女を見てると、絶頂期のシュテフィを思い起こさせます。
勝利への異常とも思えるような執着心、周りが目に入らないかのような集中力などですね。
今日の試合を見ると、彼女がNo.1になるのも時間の問題のような気がします。
少なくとも彼女と対等に勝負出来るのは、リンジーとセリーナぐらいかも。
今日のプレイは、そう思わせるような感じでした。
◇そして試合終了、恒例の(?)試合後のあいさつです。
◇こちらも恒例の携帯電話です(笑)
そして試合後のインタビューと続きました。
◇表彰式です。
リンジーがプレゼンターの方に気を使って腰をかがめてるのが印象的です。
まー、彼女よりも背が高い日本人男性は少ないですからね(笑)
彼女の人柄がしのばれます。
マーシャもプレート(と言うのか?)を貰う時はそうしてました。
彼女の年齢なら、気を使わずに堂々としてたほうが良いですけどね。
◇ウィーナーズスピーチです。
彼女に感心するのは、いつも四方に向かって話すことですね。
観客に向かって話す選手って意外に少ないですから。
これは写真を撮ってないと気づかないかも。
◇リンジーのスピーチです。
日本の大会で準優勝者がスピーチするのは珍しいです。
彼女からリクエストが有ったんでしょうね。
笑顔を交えて話してました。
◇記念撮影です。
マーシャも試合の時やモデル顔してる時と違って年相応の笑顔です。
すましてる時より、こっちのがよっぽど良いと思います。
リンジーはこの後、私はもう良いでしょう?って感じで笑いながら優勝者のマーシャに場を譲ってました。
彼女も今週の日本のマスコミの騒ぎっぷりには驚いたでしょうね(笑)
◇プレートを手に観客席を回るマーシャ。
これは新鮮でした。
まるでウィンブルドンのようです。
こういうことをしてくれたのは、俺の記憶では彼女だけですね。
俺を含めて日本人は過小評価してますが、東レはGS、チャンピオンシップスに次ぐティアTなんですよね。
男子のマスターズシリーズに比べると、女子のティアTって全体的に過小評価されてる気がします。
まー、男子のTMSも前身のスーパーナインの時は、ティアTと同じような感じだったように思いますけど。
◆Janette Husarova/Elena Likhovtseva (SVK/RUS) [2] def. Lindsay Davenport/Corina Morariu (USA/USA) 6-4 6-3
これは何と言ったらいいんだろう?
リンジーとコリーナは良いショットも多いんだけど、ミスショットがかなり多かったです。
1STゲームのリンジーのサーブをキープして、次のリホ(だったと思う)のサーブを早々とブレイク。
その時点では、このまま行きそうな感じだったんだけどな。
でも、次のコリーナのサーブを競いながらもブレイクされて、試合は振り出しに。
しばらくキープが続きますが、またしてもコリーナのサーブがブレイクされて、逆にリードされます。
そのままジャネット&リホが1STセットを先取します。
彼女達は、今日も昨日と同じくステディなプレイをしてました。
二人のコンビネーションも良く、競ったゲームの半分以上(印象的には、ほとんど)取ってたと思います。
今日は、ジャネットの様々な回転を使ったショットが印象に残ってますね。
彼女は元々クレイコート育ちだと思うので、スピン系が持ち球ですよね。
今日は早いコートなので、どちらかというとフラットドライブ気味のショットが多かったですが、ピンポイントでのトップスピンロブが有効でした。
試合の中盤以降は、リンジーに対してドロップショットを多用してました。
これをリンジーはほとんど取ることが出来ませんでした。
やはり足の影響でしょうかね。
太ももにテーピングしてましたから。
コリーナもカバーしようとしますが、逆にコートに空きを作ってしまった感じでした。
彼女としては、リンジーの負担を軽くして、自分がポイントを決めようとしてたんでしょう。
試合巧者のジャネット&リホは、ここを見逃しませんでした。
コリーナのサイドを抜くショットを多用して、コリーナのポーチを封じてました。
というか、ポーチの場面じゃないところでもコリーナが出てくるので、簡単にパスを打てる感じだったのかも。
2NDセットは中盤でジャネット&リホがブレイクしました。
マッチゲームでジャネットがサーブを落としましたが、そのままリードを保ったまま勝利しました。
彼女達のプレイは、目立たないけど的確という印象ですね。
リンジーのビッグショットや、コリーナのネットプレイのような派手さはあまり感じないですが、カウンターや柔らかいショットが上手く、これが噛み合えばかなり強くなるでしょうね。
というか、このレベルの選手達って、誰と誰が組んでも強そうな感じです。
リンジー&コリーナは去年に続いて怪我に泣かされましたね。
去年はコリーナの右肩、今年はリンジーの左太ももでした。
コリーナはシングルスはやらないのかな。
前は予選にトライしてたと思いますが、最近はどうなんでしょう?
ダブルス専門になるのには、まだ早いような気もしますが。
ジャネット&リホは、今年は組み続けるみたいですね。
去年のレネ&カーラも、東レの優勝をきっかけにウィンブルドンまで取ってしまいました。
彼女達はどこまで行けるか?
楽しみですね。
◇これはウォームアップ時です。
偶然でしょうけど、リンジーとコリーナが同時にサーブを打ってました。
写真撮ってる俺はあまり気にしてませんでしたが、近くに座ってた子供が「一緒に打ってる!」って言ってたので覚えてました。
確かにキレイに同じ感じで打ってました(笑)
ちなみに、左がサーブを打つ前の構えてるところ、右は打った直後です。
真ん中に打球時の写真が有ると、もっと分かりやすそうですけどね。
HPの容量に制限が有るのであまり載せませんが、こういう写真も結構有ったりします。
◇そして表彰式です。
まずは準優勝のリンジー&コリーナの表彰、優勝のジャネット&リホの表彰と続きます。
◇ジャネット&リホのドアップ写真。
記念撮影と続きます。
◇笑顔のファイナリスト達です。
今日はこんなところです。
平日に行けなかったのが心残りですが(金曜日のチケット代も・・・)、予選も含めた3日間、とても楽しめました。
だけど体調的にはかなりきつかったなー。
睡眠不足で今日は途中で頭痛がしてきました。
それと、来年はもっと早くからチケット買わないとダメかも。
特に土曜日は発売直後に買うべきだと思いました。
行ける行けないに関わらず。
サインのほうは今回は少なくて、予選の時のオスターロ、カレンズ、そして今日のジャネットです。
ホントはニコル/マリアベントに決勝進出して貰いたかったんですよね。
サイン貰いたかったって理由だけですけど(笑)
シングルス決勝の時って普通は勝者だけスピーチをしますが、今日はリンジーからも有るって言われて、ちょっとドキッとしました。
まさか、引退ってここで発表するんじゃないか?って思ったので。
しかし、それは杞憂に終わってホッとしました。
主催者やファン、コーチへの感謝の言葉、そして来年も決勝で戦いたいって言ってました。
リンジーは逆に、まだまだ引退しないってことを言いたかったんでしょう。
彼女がいるのといないのとでは、GSなどの面白味がかなり違います。
まだまだ現役を続けてテニスファンを楽しませてもらいたいですね。
と、この時は思ったんですが、後から考えるとやはり最後かもしれないのかなって気もしました。
リンジーもそう思ったから、相性の良かったこのコートで最後に挨拶しときかったのかもしれないし。
東レはコートサーフェスも好きだったと思うし、成績も良かったですからね。
◇会場に入る前に外に有るドローを撮りました。
昔はアルファベット表記だったように思いますが、最近は日本語表記に変わったようです。
(小さすぎて見えないと思いますが・・・。)
何で会場入り前に撮ったかっていうと、一旦会場に入ってしまうと、出る時に手にスタンプ見たいのを押されます。
色が付いてないので、見た目は何もしてない感じです。
再入場時にそれを特殊な光線(懐中電灯みたいなもの)で読み取って入場許可となります。
前に1回これをやられてから、途中で会場の外に出たことは有りません。
いくら色が付いてないからって、手にスタンプ押されるのって嫌じゃないですか?
小さい時に忘れ物しないようにって手にスタンプ押されたりしたからか?(笑)
いっそのこと、皮膚病でスタンプはダメなんです(ウソだけど)とか言おうかと思ったけど(笑)
チケットの半券だけのチェックだと、途中で外に出た人が他の人に半券を売ったりするからだと思いますけどね。
まー、こんなことしてるって、東レだけしか経験有りませんけど・・・。
今回は表紙をどうするか、結構悩みました。
全体的にピンボケ写真が多くて、良い写真が少ないし。
表彰式の時の席の位置的が後ろ向きだったのが敗因か?
かと言って、巨大スクリーンを撮った写真を表紙にするのはちょっと・・・。
と言うことで、印象深いマーシャが観客席を回ってる写真にしました。
正確には、「観客席の前を回ってる」ですけどね。
ホントに観客席を回ってたら大変なことになりそう(笑)
顔が写ってないのが残念ですが、まー、仕方ないかな。
来年は誰が出るんでしょうか?
俺としては、まだ生で見たことが無いアメリーとナスチャが希望なんだけどなー。
待たされ続けてるジェニファーも見てみたい。
来年が早くも楽しみです。
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