AIG OPEN 2005
AIG Japan Open Tennis Championships
本戦6日目 2005/10/8(土) Vol.2
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◇vol.1からの続きです。
◆Mario ANCIC (CRO) def. Bjorn PHAU (GER) 6-2 6-1
これは1STセットの終盤辺りから見ました。
その間は1番コートのアスペリン/ペリーvsモナコ/ミュラーを見てたので。
この試合はコロシアムの屋根が閉まった状態で行なわれました。
タチアナvsサーニャの終盤に閉まって、そのままだったようです。
雨止んでたんですけどね。
パウにとっては屋根が開けてアウトドアのほうが良かったでしょうね。
前の試合に置き換えると、パウはタチアナで、アンチッチはサーニャだと思います。
単に屋根の開閉についての有利不利についてです。
ビッグサーバーのアンチッチは、トスが乱れたりしないインドアのほうが良いでしょう。
逆に足を使ったテニスをしてくるパウは球速を感じにくいし、アンチッチのミスを期待出来る分、アウトドアのほうが良いでしょう。
試合見てる最中はこんなこと考えてました。
インドア状態の中、アンチッチのサーブは好調でした。
彼のサーブビスゲームは危なげなくキープ、逆にパウのサービスゲームは競うという展開でした。
今日のパウはミスがかなり多かったです。
アンチッチに攻撃されてのミスなら仕方有りませんが、普通にラリーしてる時のミスが多かったです。
彼はどちらかというとアンフォースドエラーが多いほうだと思いますが、もうちょっと少なければ、スコアがかなり変わったはずです。
ポイントでリードしながら、逆転でブレイクされるゲームも多かったと思います。
まー、これは有る程度は仕方ないでしょうね。
ミスを恐れずに振りぬいてくのが彼のスタイルだと思うし。
今日は、と言うか今日もですが、フォアハンドのネットミスが多かったように思います。
彼はバックハンドのグリップで構えてますが、フォア側に速いボールが来た場合、若干準備が遅れるんでしょうかね。
詰まったような感じになることが有ったように思います。
それだけアンチッチが好調だったということでしょうね。
見応えの有るラリーが多かったですが、少しづつスコアが離される感じで、アンチッチが決勝に進出しました。
◆Gisela DULKO/Maria KIRILENKO (ARG/RUS) def. 浅越しのぶ/Maria VENTO-KABCHI (JPN/VEN) 7-5 4-6 6-3
これは屋根を開けた状態で行なわれました。
前の試合では閉まってたので、開けてから試合を始めたということです。
全体的には流れが行ったり来たりといった印象ですね。
1STセットで先に流れを掴んだのはしのりんとマリアベントだったと思います。
しかし、逆転でデュルコ/キリレンコペアがセットを取ります。
だったと思うのですが、記憶が定かじゃ有りません・・・。
この試合は全部は見てないんですよね。
途中で買出しに行ったりしてたはず。
誰か練習してないかってアザーコートに行ったりもしてたし。
最終試合に出る貴男君/岩淵君やアーサーズ/ハンリーは練習してましたよ。
というわけで、2NDセットはあまり見てないと思います。
しのしんとマリアベントは、あまり噛み合ってるような感じはしなかったなー。
たまたま今日がそうだったのかもしれないけど。
彼女達は二人ともダブルスの実績有るし、上手いです。
でも、コンビネーションとしては今ひとつだったのかな。
組みなれてないというのが一番かもしれませんけど。
相手のギセラ/リトルマーシャは、ギセラが後ろで粘ってマーシャが前で動くパターンが一番良いようです。
ギセラ(という発音で良いんだろうか?)の返球次第という面は有ったけど。
彼女はグリップが厚いので、早いタイミングで打つしのりん/マリアベントのストロークにあまりタイミングが有ってませんでした。
下からすくい上げるようにスピンを掛けての返球が多かったです。
これが深くてポーチされないように入り続けてれば、マーシャのポーチでポイントを取れるケースが多かったです。
こちらのチームはマーシャがチームリーダーのような感じでしたね。
しのりんとマリアベントは自分達のチャンスの時にミスするのが多かったように思います。
まー、これもたまたま見てたときがそうだったとも言えそうですが。
1STセットもファイナルセットもチャンスは有りましたが活かせず、しのりんの連続優勝はなりませんでした。
ギセラ/マーシャペアが歓喜の優勝を遂げたのでした。
◇表彰式です。
まずは優勝ペアの表彰、次に準優勝ペアの表彰の順番でした。
◇チャンピオンズスピーチです。
ダブルスの場合、たまに一人だけスピーチって時有りますが、順番に二人共マイクを握りました。
やっぱり、二人とも話して欲しいですよね。
選手の声を聞くってあまりないし。
通訳はいつもの通り、元プレイヤーの高木たまかさんです。
◇記念撮影です。
◆Wesley MOODIE (RSA) def. Jarkko NIEMINEN (FIN) 4-6 6-1 7-6(4)
この試合はインドアの状態で行なわれました。
あれ、違いましたっけ?
前の試合から屋根閉める時間無かったので勘違いかもしれません。
今回のAIGで見た試合の中で、間違いなくTOP3に入る内容でした。
まず、最近少なくなってきた、対照的なプレイスタイルの選手の対戦というのが大きいと思います。
ムーディーは右利きのサーブ&ボレースタイルで片手バックハンド。
ニエミネンはカウンター主体のオールラウンダーで両手バックハンドのサウスポー。
これだけでも面白くなる要素が充分有ります。
AIGのナイトマッチを見て思うのですが、夜のほうが観客も選手も集中してるような気がします。
ざわついてる感じもほとんど無いし、かと言って常に静かかと言ったらそんなこと有りません。
良いプレイには割れんばかりの拍手が送られます。
屋根が閉まってるほど、その傾向が強いと思います。
何なんでしょうね。
夜の8時や9時になると、いちげんさんが消えて、ホントのテニス好き(オタクとも言う・・・)だけになるからでしょうか。
センターコートだけになって、人の出入りは少なくなるのも有るかも。
昼間だと、テニスをあまり見たことない人だと思いますが、なかなか席に着かなかったり動きまわったりとか有りますからね。
いや、動いても構わないんですが、そのタイミングが分からないのかな。
ただひたすら、自分の席を目指してる人とかいたし。
(チェンジエンドじゃない時でも、選手がボールパーソンのほうを向いてる時とか、邪魔にならない動き方は有ります。)
この試合は、後半に行けば行くほど、観客の期待が高まり、選手の集中も高まったように感じました。
1STセットはニエミネンが取ってますね。
このセットは、試合終盤に比べたら淡々と進んでったように思います。
まー、後半が凄かったから、そう感じるんですけど。
ムーディーはサーブが好調で、サーブだけで取ってたポイント多かったはずです。
ニエミネンも思いのほかネットプレイをしてと思いますね。
彼はオールラウンドなタイプのようで、何でも出来るようです。
この文章は翌週の金曜日に書いてるので、例によって、スコアの展開はあまり覚えてません。
1ブレイク差になってるので、最低でも1回はニエミネンがブレイクしたということですよね。
時々打つ、高い打点のドフラットバックハンドが決まったのかな?
2NDセットは序盤からムーディーがリードしたはずです。
この辺りでは、ニエミネンはやっぱり疲れてるのかなって思ったような記憶が有ります。
昨日の午前中はパラドンとのフルセットの死闘を制し、午後は夜の12時近くまでデントとのフルセットの熱戦に勝ってます。
疲れないはずが無いですよ。
ムーディーだって似たような感じで昨日は2試合やってます。
しかし、試合した時間帯やスコアで、少しだけムーディーのほうが疲れが少ないのかなって感じですね。
このセットは6−1でムーディーが取り、ファイナルセットに入ります。
ニエミネンにちょっとミスが多くてこうなった感じかな。
ファイナルセットは息詰まる攻防だったと思います。
疲れ気味だったニエミネンも息を吹き返し、緩急を織り交ぜながら足も動いてきました。
このセットはどちらかが先にブレイクしたと思いますが、どっちだったかな。
話が飛びますが、この時点では決勝にニエミネンが出たほうが面白い試合が見れるんじゃないかなと思ってました。
試合見てた時は、ちょっとがっかりしたような覚えが有るので、ムーディーが先にブレイクしたのかも。
ニエミネンも終盤にブレイクバックして追いつきます。
相手がネットプレイヤーのムーディーなので、ニエミネンがパスを打つ場面は多かったです。
ムーディーは、昨日のデントよりはアプローチ(サーブ含む)に重点を置くプレイスタイルです。
その分、ボレー自体はデントのほうが上手いでしょうね。
なので、昨日よりもボレーに追いつけるケースは多かったと思います。
特に、ムーディーがドロップボレーを打ち、ニエミネンがパスを打つ場面が印象に残ってますね。
2バウンド直前にパスを打ち、ムーディーが一歩も動けないシーンは、1週間経った今でも光景が浮かぶほどです。
ボレーに追いつこうとして、途中で転んだことも有りました。
この時は腕を擦りむいたみたいで、かなり痛そうにしてました。
腕から肌色のものがぶら下がってたので、皮が剥けたのか?!と、びっくり!
しかし、よーく見ると、バンドエイドみたいのがぶら下がってたので、一安心。
でも、ということは、怪我したところを擦りむいたってことなので、痛そうにしてたのも分かります。
セットの終盤でニエミネンにマッチポイントが有ったように思います。
しかも1本じゃなくて何本もです。
ムーディーのサービスポイントで逃れたのも有ったと思いますが、鮮明に覚えてるポイントが有ります。
ムーディーがネット、ニエミネンがベースラインの陣形です。
ニエミネンがパスを何本か打ちますが、ムーディーも何とか追いついてボレーで返球。
ニエミネンは最後にムーディーのボディーに強打を打ちます。
これに対してムーディーは、ボールに向かって前進しながらバックボレーで返球。
このボレーに勢いが有り、ニエミネンの返球は浮いてアウトしました。
どうしたらあんなことが出来るんだろう?
相手のマッチポイントで、ボディーにハードヒットされたショットに対して前進していくなんてね。
ネットとパスの攻防なので時間はほとんど有りません。
その中でああいうことが出来るということは、球筋を読んでたんでしょうか。
しかも、前進してボレーをしてるので、次にロブを打たれたら反応出来ないでしょう。
まさにネットプレイヤーの面目躍如のプレイでした。
こんな感じの一進一退で試合は進み、タイブレイクに入ります。
ここも競った展開だったかな?
あのポイントが衝撃的だったので、その後は詳しくは覚えてません。
タイブレイクは7−4でムーディーが取って明日の決勝に進出しました。
これ以上は無いというぐらい、スコア的にも内容的にもスリリングで面白い試合でした。
◇ニエミネンは途中でメディカルタイムアウトを取りました。
写真を見ると、手首か指でしょうかね。
その前後はプレイのレベルが少し落ちたように思います。
◇ムーディーの勝利直後のガッツポーズです。
どちらが勝ってもおかしくない試合でした。
そして試合終了の握手です。
◇敗退してすぐニエミネンは退場しました。
がっかりしてたはずですが、観客の大声援に手をあげて応えてました。
◇恒例の勝者によるサインボールプレゼントです。
右の写真は修造君にインタビューされるムーディーです。
他の試合もこんなふうに写真を載せようと思えば出来ますが、HPの容量の都合でカットしてます。
試合自体もですが、試合以外の部分でも色々なドラマが有ったりします。
サインボールの打ち込みも選手によってやり方が違うしね。
負けてもサインする選手や、全く見もしないで帰る選手がいたり。
もし、容量制限が無くこういうのも載せてたら、凄く大量の写真が載ることになりそう。
今でも多すぎる気はしますけどね(笑)
◆岩渕聡/鈴木貴男 (JPN/JPN) def. Wayne ARTHURS/Paul HANLEY (AUS/AUS) 4-5(5) 5-2 5-4(3)
これもアウトドアだったかなー。
記憶に自信無し・・・。
既に夜になってたので、閉まってたほうが逆に明るい状態かもしれませんね。
会場は例によってデ杯のような感じでした。
内容はどうだったかな。
記憶の中で翌日の決勝とかぶってます。
1STセットは確か、お互いにチャンスが有りながら、ブレイク無しでタイブレイクに突入したような?
タイブレイクも同じような展開だったと思いますが、小差でアーサーズ/ハンリーが取りました。
2NDセットは序盤に岩渕君/貴男君がブレイクしたんだったような?
ファイナルセットもタイブレイクですね。
ここを岩渕君/貴男君が取って決勝進出しました。
今日、気づいたことが有ります。
日本式の選手に行為を命令する応援はあまり好きじゃないってことに。
今まではあまり考えたこと無かったけどね。
相手がアーザーズ/ハンリーのダブルススペシャリストだったというもの有りそう。
(厳密にいうとシングルスがTOP100のアーサーズは違いますけど。)
今、男子ダブルスは競技自体が危機的状況に陥ってます。
ATPがダブルス職人達を何とか追放出来ないかと思案を重ね、実際にそういう方向に進みつつあります。
それを回避する為、少なくとも試合結果だけはダブルス職人達に頑張ってもらいたい。
これが正直な今の思いです。
日本の掛け声って選手の行動を直接指図するものが多いですよね。
「集中」「挽回」「ポイント」などです。
自分が選手だったすると、そんなこと分かってるよとか思いそう。
逆に海外式(と言っていいか分からんが)は「カモン」「レッツゴー」「アレ」「バモス」「YouCanDoIt」など、選手本人を応援するものが多いです。
前のムーディーvsニエミネンの試合がそうだったので、その対比で、こういうことに気がついたのかもしれませんが。
気が付いてからは、何となくテンション下がってました。
特に「ブレイク、チャチャチャ」を聞いてからは、アーサーズ/ハンリーを応援してましたよ。
個人が「ブレイク!」って叫ぶのは良いですが、みんなで「ニッポン、チャチャチャ」みたく叫ぶなんて。
何かミスしろって言ってるみたいで、気分悪かったです。
あ、だからと言って、そういうのを止めろって言ってるわけじゃないです。
どういう応援をしようと試合進行を妨げない限り個人の自由だし、他人の行動を制限しようとは思いませんから。
ただ、俺は嫌いだというだけです。
試合内容をあまり書いてませんが、そんな気分だったのでよく覚えてません。
ひとつだけよく覚えてるのは、ファイナルセットで、サドンデスの日本ペアがサーブの時、アーサーズがリターンになりました。
その前の同じ状況でハンリーがリターンだったので、交代でやろうってことだったのかもしれません。
でも、絶対、ハンリーがリターンしたほうが良かったと思うんですよね。
細かいプレイはハンリーの方が上手いし、特にリターンは彼のが返る確率が高そうです。
ここをブレイクしてたら、アーサーズ/ハンリーが勝ってたのに、とその時思いました。
今日はこんなところです。
こうやって書いてみると、今日は色んなタイプの試合が有りましたねー。
今日は何と言っても、ムーディーvsニエミネンが見れて良かったです。
こういう試合は見ようと思って見られるもんじゃ有りません。
海外の試合でも、テレビ中継されないようなラウンドの試合で、こういうのがたくさん有るんでしょうね。
環境によっても変わってくるでしょう。
それぞれの国民性も手伝って、色んなふうになると思います。
こうやって実際に足を運んだ人だけが味わえるのが生観戦の醍醐味ですよね。
明日はいよいよ決勝です。
特に第一試合のニコルvsタチアナが興味深いです。
他の2試合も面白そう。
最終日の明日も楽しもうと思います。
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