AIG OPEN 2005
AIG Japan Open Tennis Championships

本戦3日目 2005/10/5(水) Vol.2  戻る トップへ


◇vol.1からの続きです。


◆Nicole VAIDISOVA (CZE) def. 森上亜希子 (JPN) 4-6 6-1 6-1

1STセットはアッコの流れでした。
彼女はヴァイディソワに高い打点で打たれないような配球をしてましたね。
低くて早いボールを左右に散らしてました、
こういう展開は、アッコは元々得意ですよね。
これをサービスゲームでもリターンゲームでも実行してゲームを支配してました。
6−4というスコア以上にアッコが優勢だったと思います。
しかし、1STセットの終盤辺りから、相手のニコルも対応出来るようになってきたようです。
逆にアッコを振り回すようになってきます。
低いボールに慣れてきたってことなんでしょうかね。
アッコが特に悪くなったようには感じなかったです。
こういう切り替えの早さというか、適応力は素晴らしいですね。
ニコルが先に攻めるようになってきた為、アッコのボールが浮き気味になってきました。
それをまたハードヒットしてポイントに繋げてました。
彼女は外見が美しいと言われてますが、それ以外にも写真を撮っていて気が付いたことが有ります。
サーブの時の後ろにラケットダウンした時の肩のラインがとても美しいのです。
胸を張った結果の両方の肩が後ろに出てきた時ですね。
これは去年も感じたことです。
肩の関節が柔らかいんでしょうかね。
こういう感じは男子選手も含めて、他の選手に感じたことは有りません。
彼女の強さの一端でしょうか。
あ、マーシャが近いかもしれないです。
ニコルはシャラポワ2世と一部で言われてるようですが、他はともかく、この部分だけは同意します(笑)
それと、サーブを打った後は腰が曲がっちゃってますが、これは威力ダウンに繋がりますよね?
この辺は今後の課題でしょうか。
試合のほうは、アッコも何とかしようとしてましたが、全体的な流れは変わらずに、ニコルが2セットを取り返して逆転勝ちを収めました。


◆Kenneth CARLSEN (DEN) def. Nicolas LAPENTTI (ECU) 7-6(1) 7-6(9)

これは思いもかけないほど素晴らしい試合になりました。
カールセンは2002年のチャンピオンでサウスポーの選手です。
バックハンドは片手です。
彼は優勝してからはAIGでの勝ち星があまり無いですね。
去年も初戦敗退だったと思うし。
彼の場合、どのショットが強いというより、全てのショットを組み合わせた展開で勝っていくタイプだと思います。
だから、最近の早い流れの中で勝ち星が少なくなってしまったんでしょうか。
相手のラペンティも同じような感じですよね。
彼は数年前にはTOP10を経験してます。
TOP10以外の時も含め、結構長い間、上位ランカーだったと思います。
彼も最近は50位〜100位近辺みたいですね。
彼らに限らず、男子テニス界は移り変わりがホントに激しく厳しいです。
ちょっと前はTOP10をうかがおうとしてた選手が、そんなに経ってないのに70位〜100位辺りにいるって結構有りますよね。
試合のほうは、色んなショットを持つ二人の対戦だけに、長いラリーが続きました。
お互いに一発のショットで決まらないのが分かってるんだと思います。
ラリーの中でコースを変えるタイミングなど、駆け引きも面白かったです。
不用意にコースを変えると逆襲されてしまいますからね。
男子の試合には珍しく、30本とか40本ぐらいラリーが続いた時も有りました。
そういう展開で1STセットはタイブレイクに入りますが、ここは序盤からカールセンがポイントを重ねてセットを先取します。
ここはラペンティのちょっとしたミスが多かったかな。
2NDセットも長いラリーが続く展開でした。
このセットはカールセンが先にブレイクに成功したんじゃなかったけ?
確か、4オールからラペンティのサーブをブレイクしたんだったような?
これでカールセンのサーヴィングフォーマチです。
しかし、少ないチャンスを活かし、ラペンティがブレイクバックに成功します。
ここはまさかのブレイクでしたねー。
カールセンのマッチポイントの時だったと思います。
ネットに出てきたラペンティに対して、カールセンが打ったオンラインに見えたロブがわずかにロングだったポイントも有りました。
これはタイブレイクの時だったかな?
もしかしたら他の試合と勘違いかも・・・。
どちらにしても、この辺りは会場もかなり盛り上がってました。
針の穴を通すようなショットの連続で、ゲームが決まっていきますからね。
そして、またしてもタイブレイクに突入します。
このタイブレイクが凄かった。
セットポイントとマッチポイントが交互に来るような感じで、会場の興奮も最高潮に達してました。
どちらにもチャンスが有りましたが、オンライン気味のショットの連続でそれぞれ逃れます。
これは決まった!と思われるショットがジャストアウトだったり、これは抜けた!と思ったパスに手が届いたり。
凄い内容でした。
睡眠不足でかなり眠かったにも関わらず、一気に目が覚めるような内容で眠気も吹っ飛んでましたよ。
最後は何本目かのマッチポイントを決めたカールセンが、1STセットに続いてタイブレイクを取って勝利しました。
見てから1週間経ってから書いてるので細かいスコアの展開は覚えてませんが、近年まれにみる面白い試合でした。
勝ったカールセンはホントに嬉しそうでした。
会場がひとつになった感じだったのも、両選手の集中力を引き出した要因かもしれません。
これは去年の深夜のダブルスの時と同じですね。
やはり、会場の雰囲気はとても大事なんだなーと思った試合でした。


◆Paradorn SRICHAPHAN (THA) def. 寺地貴弘 (JPN) 6-1 6-4

こちらも楽しみな試合でした。
パラドンはここのところ調子を落としてますが、今日はかなり調子が良かったと思います。
特に後半に行くにしたがって、ミスも少なくなっていきました。
前半はミスも多かったですが、ウィナー、もしくはそれに準じたポイントが多かったです。
寺地君がミスさせられるケースが多かったですからね。
そんな感じで1STセットはパラドンが4−0ぐらいまでリードしたはずです。
5−0までだったかな?
寺地君は1ゲームキープするのがやっとな感じでした。
センターコートのナイトセッションという環境や、強打されたボールに慣れるのに時間が掛かったんでしょうか。
1STサーブもあまり入らなかったと思うしね。
2NDセットの序盤も同じような流れで先にブレイクされます。
しかし、少しづつ強打されたボールを簡単にミスしなくなってきます。
寺地君特有のコンパクトなテイクバックからブロック気味に打つ感じで、深く返球出来るようになります。
リターンではスライスを多用していました。
パラドンのサーブが強烈だったのも有ると思いますが、とにかく自分からのミスを減らそうと考えてたんだと思います。
ラリーが長くなればチャンスボールも出てくるし、パラドンがミスすることも有りますからね。
そんな感じでゲームが取れるようになってきます。
そして、セットの中盤でブレイクバックしてイーブンに戻します。
しかし、自分のサービスゲームがかなり苦しかったです。
1STサーブがほとんど入らなかったですから。
印象としては10%ぐらいですかね。
ほとんどのポイントで2NDサーブを打ってた感じです。
1STサーブが入ればポイントを取れるんですよ。
甘く返ってきたリターンをオープンに決めるケースが多かったです。
2NDサーブだと、パラドンがウィナーを狙ってきたり、厳しいコースにリターンされたりでした。
それでも、我慢して結構ポイントが取れてましたけどね。
しかし、そういうパターンでのポイントはなかなか連続して取れるもんじゃ有りません。
パラドンが再びブレイクして、そのまま2NDセットを取って勝利を決めました。
久々にパラドンを見ましたが、サーブやストロークも調子良いし、一時期より復調してるんじゃないでしょうか。
寺地君も試合勘が戻ってくれば、今日とは違った展開を期待出来るでしょうね。
実際、良いポイントも多かったですから。
そんな感じでパラドンが次に進みました。


◆Gilles MULLER (LUX) def. Alexander WASKE (GER) 7-5 4-6 6-1

この試合が始まったのは夜の10時過ぎぐらいだったと思います。
当初の予定では、2つ前のカールセンvsラペンティと、この試合はアザーコートで行なうことになってました。
夕方から雨が降ってきてセンターコートだけになり、オーダーに2試合が追加されました。
会場でも思ったのですが、こういう時ってどういう経緯で試合を選ぶんでしょうね?
予定とは試合する時間帯がかなり変わるはずなので、まず、選手に確認する必要が有るでしょう。
それとも、大会側で勝手に決めて選手に通達するんでしょうかね。
誰も深夜に試合したいとは思わないはずなので、大会側の指定かもしれませんね。
誰もOKしなければ試合が組めないってことになっちゃいますもんね。
この試合からラストマッチサービス(って名前だったような?)でVIP席を除いて客席が開放されました。
最初のほうはコートサイドの一番前で見ましたが、列がちょっと違うだけでかなり印象が異なりますね。
一番前は見難いので、いつも敬遠してました。
しかし、コートとほぼ同じ高さにイスが置いてある感じなので、他の席で見てる時と目線が違います。
コートに近いので照明も明るいです。
いや、ホントにたった数列違うだけで全然違うんですよ。
これは新たな発見でした。
でも、最前列の花は邪魔ですね(笑)
あれが無ければもっと見やすいのにね。
でも、無ければ無いで殺風景な感じもするので、まー、仕方ないかな。
試合のほうは、2NDセットの序盤まで見たはずです。
今日は電車で来てるので、11時27分のりんかい線に乗らないと帰れません。
明日が休みなら何とでもしますが、仕事なのでそれもままならず・・・。
面白い試合でしたが、会場を後にしました。
さて、肝心の試合内容ですが。
ワスケが押してました。
サービスが好調で、その後の展開も良く、自分のサービスは簡単にキープしてたと思います。
彼はサーブもストロークもあまり強打してるようには見えませんが、打ったボールは早くてキレが有りますね。
体格を見ると重いショットを打ちそうな感じですが、どちらかというと重さよりもキレで勝負するタイプに見えました。
いや、軽いと言ってるわけじゃないですよ。
どっちで勝負してるかを、外から見た感じで書いてるだけです。
ミュラーのほうは、ワスケがオープンコートにキレのあるショットを打ち込んでくるので、なかなか自分の展開に出来ないようでした。
かなり苛立ってたし、サービスをキープするのに苦労してました。
しかし、何とかキープしてました。
そうやってお互いにキープが続きます。
そういう展開の時にありがちですが、今まで簡単にキープしてたワスケに突然ミスが増えてブレイクポイントになり、そのままサービスゲームを失ってセットを取られました。
このゲームでは微妙なラインジャッジも有り、セット終了後のワスケはかなりイラついてましたね。
2NDセットは2回目のチェンジエンドまで見たと思います。
いや、1回目だったかな?
つまり、3ゲーム目、もしくは5ゲーム目まで見ました。
ここでは、ワスケがミュラーのサーブをブレイクしたはずです。
1STセットはチャンスが有りながらブレイク出来なかったですが、ここは割合あっさりブレイクしたような?
記憶に自信有りませんが・・・。
車で来てれば最後まで見たんですけどね。
出来れば最後まで見たかった試合でした。


今日はこんな感じです。
たまには1コートをじっくり見るのも良いですね。
いや、ホントに「たまには」なんですけどね(笑)
出来れば雨は降らないで欲しいですから。
でも、最初にも書いたけど、今日もアザーコート回りだったら、翌日起きられなかったかも。
こんなことじゃ1週間連続は無理ですね。
スタミナつけねば!
そういう問題じゃないって気もするけど・・・。
仕事で終電帰りというのは、ここ数ヶ月毎日のようにそうだったけど、それとは疲れ方が違うなー。
どう違うのかは表現しにくいけど。
まー、そんなことは置いといて。
次に行くのは予定では土曜日です。
ですが、仕事の状態によってはナイトマッチを観にいきます。
この辺は関東在住、しかも東京勤務の特権ですね。
家から行くよりも会社からのほうがよっぽど早く着きますから。
というわけで、次回の観戦も楽しみです。


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