AIG OPEN 2003
AIG Japan Open Tennis Championships
本戦3日目 2003/10/1(水)
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AIG本戦3日目、行ってきました。
今日は、昨日と違って風はほとんど吹いてなく、テニス日和でした。
ちょっと遅くなりましたが、試合の感想です。
◆Aniko Kapros def. Emmanuelle Gagliardi 60 62
もっと競うかと思ってましたが、スコア的にはアッサリとカプロス勝利でした。
1STセット終盤から2NDセットの始めを少し見ましたが、エマニュエルは体のキレがあまり良くないようで、特にバックハンドが振り切れない(腰が回らない感じか?)感じでのミスショットが多かったです。
その上、ミスらずコート内には入っても威力が無いような感じで、深いボールを左右コーナーに散らされて、ますますミスが増える展開でした。
それでも、2NDセット序盤にはカプロスのサーブをブレイクしたりして反撃のチャンスは有ったんですが、結局、流れは変わりませんでした。
カプロスは、ハードヒットという感じでは無いけど、相手が攻められないボールで左右のコーナー付近に深くコントロールするのが上手いです。
これは、さおちん、里華ちゃんと、日本人に連勝したクレイバスにも言えます。
これをされないようにするには、こっちから先に相手を振るか、オーバーパワーするしか無いんでしょうね。
ちょっとでもこっちが不調だったりすると、かなりキツイ相手には間違いないです。
◇アニコのサービスはラケットを担いでおいてからトスを上げるようです。
写真を見ると、トスが上がりきってないのにもうラケットがセットされてますから。
でも、これが1STサーブだったのか2NDだったのかは不明(笑)
◆Todd Perry/Jim Thomas def. Jonathan Erlich/Andy Ram 61 46 76(11)
ファイナルセットの終盤はお互いの精神状態が如実に反映されてるような感じでした。
タイブレイク前にもペリー/トーマスペアに何本(たぶん10本近く)もマッチポイント(またはそれに準ずるポイント)が有りましたが、その場面で1STサーブが入らなかったり、ボレーミスをしたりしてました。
常にペリー/トーマスペアが先行する形で試合が進行しましたが、ウィンブルドンBEST4のアーリッチ/ラムペアは凌ぎに凌いで、逆にマッチポイントも有りました。
しかし、タイブレイクの11オールでラムのサービスをキープ出来なかったのが痛かったです。
最後のポイントも粘りましたが、パッシングをネットして試合終了でした。
◇左がアーリッチ/ラム、右がペリー/トーマスです。
アーリッチ/ラムはよくタイブレイクまで持っていったなーという印象ですね。
もっと早く負けてても全然おかしくない展開でした。
◆Jill Craybas def. 藤原里華 46 64 62
2NDセット終盤しか見てませんけど、その時は既にクレイバスのペースになっていて、深いボールを左右コーナーに配球していました。
里華ちゃんは体勢を崩しながらもさらに深く返球してましたが、やはり不利は否めなく、徐々に浅くなり最後はウィナーを決められてました。
いやー、この左右コーナーに深く配球する技術、感心するほどでした。
これが出来れば、例えパワーは無くても十分戦っていけるんでしょうね。
◆Claudine Schaul def. Katarina Srebotnik 63 26 76(5)
シャウルという選手は、今まで練習してるのは何回も見ましたが試合を見て初めて名前と顔が一致しました。
ルクセンブルグと言うとクレマーが有名ですが、プレイスタイルはちょっと違っていてアグレッシブなベースライナーという印象です。
カタリナもフォアの強打などで対抗して2NDセットは取り返したんですが、ファイナルセットの5オールからシャウルのサービスをブレイクして、これはカタリナ勝利かな?と思いましたが、ブレイクバックされてタイブレイクに突入しました。
タイブレイクに入ると、尚更攻撃的になった感じのシャウルがポイントを重ね、カタリナも数ポイントは反撃しましたが、そのままシャウルの勝利でした。
◇勝ったシャウルです。カタリナの写真は撮ってませんでした。
この時は、まさか自分のHPで公開するなんて考えてもなかったなー。
考えてれば、もっとガンガン撮ってたのに・・・。
◆Jiri Novak def. Bjorn Phau 76(2) 62
パウという選手は体は小さいながらも胸を反らすまでフォロースルーをするシングルバックハンドに目を引かれる選手です。
これは試合中じゃ有りませんが、他の選手の試合中のセンターコートの入り口で、チェンジコート待ちの彼が目の前に居たんですよね。
もちろんスポーツ選手なので筋肉は付いてますが、物凄く筋肉質という感じでもなく、どこからあのパワーが出てくるのか?という感じでした。
きっと、体の使い方が上手いんでしょうね。
顔も何となく東洋系っぽくて、親近感が湧きます。
試合の方は、やはりノヴァークは上手い選手ですね。
そんなに強打してる印象は無いのですが、パウの嫌なところに配球してハードヒットさせなかったです。
俺が見た時のパウは、前日までと違ってバックハンドスライスでの返球が多くなってました。
◇パウのバックハンドスピンの写真を探したんですが、残念ながら1枚も有りませんでした。
やっぱり素人は枚数撮らなきゃダメですね(笑)
デジカメなのにあまり枚数撮ってないんだもんなー。
◆杉山愛 def. 吉田友佳 63 36 76(0)
ファイナルセット5-2愛ちゃんリードで勝負有ったと思いましたが、友佳ちゃんの思い切りの良いショットに愛ちゃんがミスを重ねてタイブレイクまでもつれました。
愛ちゃんは、何となくフォアハンドが昔の悪い時に戻ったような印象を受けました。
打点が遅れて振り切れなくてネットするポイントが多かったです。
ま、これも友佳ちゃんのショットが良かった為かな、とは思いますけどね。
それにしても愛ちゃん、タイブレイクに入ってからのメディカルタイムアウト(指の治療?)を挟んでのプレイは素晴らしかったです。
オンライン気味のポイントがたくさん有ったし、サービスもスピードアップしたようでした。
実は友佳ちゃんのプレイは、今まで見た試合があまり良い内容じゃなかったせいもあり、あまり好きじゃありませんでした。
特に、東レで見たカタリナ/ティナvs愛/友佳の試合の印象が強くて・・・。
この時は、3人のダブルススペシャリストに対して、何も出来ない友佳ちゃんという印象があまりにも強かったです。
でも、今回はアンジーにも勝ってるし、かなり思い切りの良いショットを打てるようになったと思います。
俺としては、愛ちゃんは内容はともかくスコアは簡単に終わらせるべきと思ってました。
まあ、今日は負けてもおかしくない展開だったので、よく勝ったというべきでしょうね。
◆岩渕聡/加藤純 def. Wayne Arthurs/Paul Hanley 62 75
アーサーズは久々に見たせいか、こんなに小さかったっけ?という印象です。
まあ、カルロヴィッチ、D.ノーマンなどの2m級の選手を見つづけてた為でしょうね。
試合の方は終盤を少し見ましたが、岩渕君とカトジュンのスピードとキレの有るプレイに、第1シードペアが圧倒されてた感じでした。
特にアーサーズが全くダメで、ハンリーが一人で頑張ってたようです(笑)
得意のサービスもあまり速さを感じないまま、終わってしまいました。
◆Ansley Cargill/Ashley Harkleroad def. Janet Lee/Angelique Widjaja 64 62
試合前は第1シードのジャネット/アンジーの圧勝だろうなーと思ってましたが、蓋を開けると全く逆の展開でした。
ジャネット&アンジーはサービスダッシュやラリーからのネットアプローチをするんですが、ハークルロード/カーギルの思い切りの良いストロークにミスさせられる場面が多かったです。
自分達が有利な場面での失点が非常に多く、あれでは試合にノッてけないだろうなーという感じでした。
ジャネットとアンジーは初ペアなんでしょうかね。
何かコンビネーションも今ひとつな感じも受けました。
◆Paradorn Srichaphan def. Dick Norman 46 76(3) 76(2)
いやー、この試合を見られただけでも、今日行った甲斐が有りました。
完全にパラドンの負けペースだったんですけどねー。
1STセットは、ノーマンのサービスが好調で簡単にサービスをキープし、逆にパラドンは1STサーブが入らずにストローク戦になっても先に振られて失点する展開でした。
スコアは4-6ですが、印象として0-6って感じでしたね。
2NDセットも終盤までそのペースが続き、ノーマンが1ブレイクアップでそのまま終わりそうな雰囲気でした。
が、ノーマンのサービスの調子が少し下がったのと、パラドンの体が動き始めてきた(ショットにキレが出てきた)のが、ちょうど重なったんでしょうね。
危ないところでブレイクバックして、タイブレイクに突入しましたが、この場面ではまだパラドンの好調が続いていて、7-3でセットを奪い返しました。
ファイナルに入ると、またノーマンのサーブが復調してきてノーマンのサーブは簡単キープ、パラドンのサービスでは常に0-30などになって危ない場面の連続でしたが、さすがに3ポイント目は渡さずにサービスキープといった感じでした。
でも、やはりというべきか、先にサービスを落としたのはパラドンでしたねー。
そして、これはいくらなんでも無理だろうと思われた、ノーマンのSeriving for Matchのサービスでの30-15からのポイントが勝負を分けたと言っても良いポイントでした。
やっと返球したパラドンのボールをノーマンはバックハンドでドロップ気味にボレーをしました。
(左利きなので、デュースサイドからアドサイド(右側から左)に向かってのボレーです。)
パラドンはアドサイドに居ましたが、これを2バウンドぎりぎりでクロスコートへフォアハンドのランニングショット!
これがオンラインになって30オールになりました。
もし、あのポイントを落としてたら40-15になっていたら、ノーマンの勝利は動かなかったでしょうね。
結局、そのゲームをグレイクして、またしてもタイブレイクに突入。
ここで、ノーマンが意気消沈(たぶん)したのとは逆に、本来のパラドンのプレイがまた戻ってきました。
タイブレイクは圧倒的にリードしてのゲームセット!
たぶん、伊達ックがシュテフィに勝ったのと同じぐらいの興奮度だったかもしれません。
でも、この試合でこちらの疲労度もピークに達し(笑)、最後のフィリポーシス対ブロウネの試合は2NDセットの序盤で会場を後にしました。
◇そして、写真だけは撮ったフィリポーシス対ブロウネの試合です。
フィリポーシスは、コートの後ろからなのに顔がきちんと見えてます。
さすがプロですよね。
ここまで体を捻ってるのは凄いです。
一般人がやると特大フォルトを量産しそう(笑)
今日のサインの収穫は、男子はフィリポーシス、ラム、アーリッチ。
女子はシャウル、尾崎真衣加ちゃんでした。
パラドン対ノーマンの試合は、真衣加ちゃんもこの試合を見ていて、Dさんを探して後ろを見たら居たのでちょっとびっくり(笑)
今年以前も含めれば、男女シングルスのTOP8シードからは全員サインをもらったことになります。
これは収穫大!
今回は、トップ選手達はたくさんサインに応じてました。
中高生ぐらいが非常に多く、なりふり構わない彼らにも誠実に応対していました。
何かこっちがヒヤヒヤするぐらいでしたよ。
センターコートの入り口の階段でのグロージャンへのサイン攻めには、グロージャンが転びそうになっていて「オイオイ、こんなところで怪我したらどうするんだ!」って思いましたよ(苦笑)
キーファーにも歩けないほどに群がっていて、危険極まりない!
ま、サイン収集家(?)としては、彼らの気持ちも痛いほど分かるんですけどね。
1番コートでのタミー/シャラポワペアの勝利後の話ですが、あまりにも人が増えた為か、逆の出入口から退場することになったらしく、警備員先導での退場でした。
ここでシャラポワが、歩き出す前から「あっちから出るよ」というように手を振って観客に合図をしていて好感度UPでした。
確かにあのまま逆方向から退場したら、サイン待ちの客たちがガッカリするのは目に見えてます。
シャラポワもキリレンコも、人気者とは思えないほどサインをきちんとしてくれますね。
警備付きと言えば、今回はパラドンが警備付きでした。
去年はちょっと有名になってきたけど、警備なんか全く無し。
その前はサインすら求められる事が無かったのに!
試合観戦も含め、とにかく疲れましたが充実した5日間でした。
また、土曜日に行きます。
今度は、センターとNO.1コートを往復する事になると思うので、またまた疲れそう(笑)
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